2026.08.25 プレスリリース 【共同発表】常識を覆す、疲労の蓄積を抑える材料設計―ナノ構造化により軽く壊れにくい金属を実現―(発表主体:京都大学) 京都大学大学院エネルギー科学研究科 澄川 貴志 教授、杉坂 浩太 同博士課程学生、#東大生研 梅野 宜崇 教授、山梨大学大学院総合研究部 島 弘幸 教授、名古屋大学未来材料・システム研究所 荒井 重勇 特任准教授らを中心とした研究チームは、数百ナノメートルサイズの金属単結晶に対する引張圧縮疲労試験を実現し、転位の枯渇により高い疲労耐性が発現する機構を明らかにしました。さらに、この知見を基に、金属単結晶にナノメートルサイズの孔を周期的に設けたナノ構造化金属メタマテリアルを作製し、均質材に比べて相対密度を約半分に抑えながら、約2倍の疲労耐性を示すことを実証しました。
2026.08.25 イベント 東京大学 生産技術研究所 檜垣・山中研究室「Prototypes in Stills ―写真でみるプロトタイプ」展(開催日:2026/8/26) 檜垣・山中研究室とニチコン株式会社との過去三年間の共同研究から生まれたプロダクトモックアップを写真作品として展示します。
2026.08.07 イベント 【開催】EAJ プロジェクト「社会、産業、人々の生活の変容を支える電力システムの在り方」(略称:EAJ電力プロジェクト)提言シンポジウム/ ESI第27回シンポジウム新たなニーズに応える電力・エネルギー・社会システムへの提言- 変革のポテンシャルを考える(開催日:2026/9/8)
2026.08.06 プレスリリース 【記者発表】分子の"集団的ふるまい"が結晶を動かす――分子の整列と結晶の変形が手を取りあう新しい状態 「協奏的超構造」を発見―― #東大生研 の金澤直也准教授、松岡秀樹特任助教、同大学 大学院工学系研究科の植田大雅大学院生、同大学 大学院新領域創成科学研究科の鬼頭俊介助教、有馬孝尚教授、高輝度光科学研究センター(JASRI)の中村唯我研究員らの研究グループは、量子材料として注目されているシート状の二セレン化ニオブ(NbSe2)結晶の隙間に有機分子を挟み込んだ材料において、新しい状態「協奏的超構造(CSS)」を世界で初めて発見しました。この状態では、挟まれた分子の整列と、NbSe2側の長周期な変形が同時に現れます。また、CSSへの相転移が分子集団のゆっくりとした動きに律速されることに着目し、冷却の速さを変えるだけで整列した状態と、無秩序のまま凍りついた状態を作り分けることに成功しました。有機分子のもつソフトな性質を量子材料に組み込む本アプローチは、温度操作で材料の状態と機能を切り替える新しいハイブリッド界面の設計につながると期待されます。
2026.08.04 トピックス 【記事公開】トポロジーの視点で電子を制御し、次世代エレクトロニクスを切り開く 物質が示すさまざまな性質は、内部を動き回る電子の挙動によって決まります。#東大生研 の金澤 直也 准教授は、電子が住む空間の“曲がり方”を設計することで、その挙動をコントロールし、物質の新たな性質を引き出すことを試みています。鍵となるのは、トポロジーという数学の概念を利用した「スピントポロジー制御」と「バンドトポロジー制御」。電子を巧みに操ることで、省エネルギーな情報処理技術や次世代メモリの実現が見えてきます。
2026.07.30 プレスリリース 【記者発表】生体情報処理の高度化には“跳躍”がある――リソース制約が最適情報処理の不連続な転移を生むことを理論的に解明―― #東大生研 の鳥取 岳広 協力研究員(本務先:理化学研究所 基礎科学特別研究員)と小林 徹也 教授らによる研究グループは、リソース制約下で生物の最適な情報処理戦略を解析する新たな数理理論を構築しました。エネルギーや信頼性などの制約の変化により、最適な情報処理戦略に不連続な転移が発生しうることやそのメカニズムを初めて示しました。生物の複雑な情報処理の進化原理の理解や、次世代人工知能の進化的設計への貢献が期待されます。
2026.07.30 プレスリリース 【記者発表】数学の未解決問題から生まれた「不思議なタイル」で風車のような光の模様を観測――非周期モノタイルが拓く新しい光ナノ構造―― #東大生研 の森竹 勇斗 准教授と、東京科学大学 理学院 物理学系 納富 雅也 教授(兼:NTT株式会社 物性科学基礎研究所フェロー)らによる研究グループは、長年未解決だった「アインシュタイン問題」から生まれた非周期モノタイルに基づく人工構造を用いて、その特異な光回折像の観測に世界で初めて成功しました。モノタイル構造がもつ、カイラルな対称性を反映した風車状の光回折像、通常の準周期秩序にはない円偏光依存回折を発見しました。本成果は、カイラルな対称性をもつ新しい準周期秩序の科学を拓き、ナノフォトニクスやメタサーフェスにおける新しい光機能による光制御への展開が期待されます。