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【報告】東京大学生産技術研究所と飯山市が連携協力協定を締結 (開催日:2025/12/15)

 本所 芳村 圭 教授の研究グループは、長時間洪水予測技術を用いた効果的な災害対策の実現を目的とした研究を推進し、併せて、長野県飯山市内における風水害に対する災害対応業務の高度化を推進することを目的として、12月15 日(月)に、飯山市と連携協力協定を締結しました。

 飯山市と芳村教授の研究グループは、同市にも甚大な被害をもたらした「2019年台風19号」による全国的な水害災害を契機に2021年より長野県の協力も得て立ち上げたJST(国立研究開発法人科学技術振興機構)未来社会創造事業「衛星観測とモデルシミュレーションとの融合による長時間洪水予測の実装:洪水を災害にさせない社会の実現に向けて」において、Today's Earth*¹を用いた洪水予測技術の実証都市の一つとして飯山市に参画いただく形で共同の取り組みを進めてきました。

 その後、特に長野県での活動を重点化する中で、プロジェクト成果を活用した効果的な水害対策の実現をめざすモデル都市として、2024年頃から飯山市と複数回のオンライン会合や現地調査を重ね、相互理解と協力体制の具体化を進めてきました。その結果として、今回、飯山市と本所との間で連携協力協定を締結する運びとなったところです。

 締結式には、約20名の関係者が出席し、冒頭で飯山市 江沢 岸生 市長と本所 年吉 洋 所長からご挨拶があり、続いて飯山市より協定の概要が説明され、両氏により協定書へ署名が行われました。その後は芳村教授および研究グループの先生方から研究プロジェクトに関する説明、具体的には3つの柱となる①洪水予測性能の向上、②情報伝達力の強化、③社会対応力の強化について説明が行われ、1時間の式典は恙なく執り行われました。

 国内において、水害対策は喫緊の課題であるだけに、この協定の締結により飯山市と芳村教授の研究グループが活発な研究活動を行い、その成果が今後の洪水対策に寄与することを期待します。

*¹JAXAと東京大学(芳村教授の研究グループ)が共同開発した、衛星データとシミュレーション技術を融合した陸域の水循環シミュレーションシステム。 

 (人間・社会系部門 教授 芳村 圭)

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左から、江沢市長と年吉所長、研究プロジェクトについて説明する様子(左から)芳村教授、名古屋大学 中村 晋一郎 准教授、京都大学 廣井 慧 准教授

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協定締結後の記念撮影

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