【記者発表】混雑や渋滞に効くのは、センサー増設か、ダイヤ改正か、予測の高度化か――鉄道や道路の混雑パターンを数えて、投資先を見分ける診断法を提案――
#東大生研 の本間 裕大 准教授と、米国アリゾナ州立大学のXuesong Zhou 教授の研究チームは鉄道や道路で毎日繰り返し起きる混雑や渋滞に対し、センサーの増設、ダイヤや信号などの施策の拡充、予測モデルの高度化のどこに投資すれば効くかを見分ける診断法を提案。診断では、混雑パターンの数、センサーで判別できるパターンの数、施策で調整できるパターンの数、という「3つの数」を比較しました。対策で手を打てる混雑パターンの数は「3つの数」のうち最も小さい数が上限となり、ほかの数を増やす投資ではこの上限が上がらないため、どの数が最も小さいかで投資先の目安が決まることを提示。米国の鉄道(BART)と高速道路(I-880)の例では、どちらも計測は十分だが、BARTでは全路線一律の増便より路線ごとの本数調整など施策の手段を増やすことが、I-880では予測モデルの複雑化より少数の混雑パターンに絞った対策が、それぞれ先決であることを例示しました。BARTでは、増便の予算を最も大きい混雑パターンに関わる路線に集中させる試算例で、シミュレーション上、路線網全体の総遅延が2割以上減ることを確認。運転士不足などで増便が難しくなる中、この診断法は、限られた予算や人員で混雑対策を進める交通事業者や自治体が、投資の優先順位を検討する際の判断材料になると期待されるます。