7月9日(木)、タイ王国のタマサート大学シリントーン国際工学部(Sirindhorn International Institute of Technology:SIIT)の代表団3名が、本所を訪問した。来訪したのは、SIIT DirectorのProf. Kriengsak PANUWATWANICH、Deputy Director for International Affairs and Corporate RelationsのProf. Warut PANNAKKONG、およびChief of International Affairs and Corporate Relations DivisionのMrs. Peechalika SERTSIRIKULである。当日は本所との学術交流や今後の連携の可能性について意見交換を行った。
一行はまず、本所 梅野 宜崇 研究室を見学し、梅野教授およびTatchaphon LEELAPRACHAKUL助教から、研究内容や研究室での取り組みについて説明を受けた。研究紹介では、ポリカーボネートにおける分子構造が力学的強度に及ぼす影響や、シリコンのき裂形成・進展に対するH₂Oの影響に関する研究をはじめ、材料の力学的挙動の根底にあるナノメカノフィジカルな起源を明らかにするとともに、材料の高強度化や、特定の機能・要求特性に適した材料特性の実現を目指す研究について説明が行われ、一行は研究活動への理解を深めた。その後の懇談では、研究交流や学生の受入・育成について意見交換が行われた。特に実習生の受入れについては、制度や運用の実例も交えながら活発な議論が交わされ、相互理解を深める有意義な交流の機会となった。
続いて、本所 竹内 渉 研究室を見学し、リモートセンシングおよび環境モニタリング分野における研究活動について、ポスター展示を交えながら紹介が行われ、Katanchalee TAWEEPORNWATTANAKULさん(博士課程2年)から「ピクセル整合型Himawari-9 Level AOD解析によるチェンマイ盆地のPM2.5三次元特性評価」、内藤 千尋 特任助教から「リモートセンシングと統計モデリングによるオイルパーム栽培地の気候変動脆弱性評価」、Pallavi CHAURASIAさん(LOTUS研究実習生)から「Sentinel-5P・ERA5およびランダムフォレストによるインド・ガンジス平原の地上オゾン推定」について説明が行われ、また、佐々木 大輔さん(修士課程2年)からは「UAV-LiDARと3D Gaussian Splattingの統合による熱帯キャンパスにおける高精度な樹種分類とバイオマス推定」、Yifan YANG特任研究員からは「二軌道DInSARおよびSAR・光学データを用いた建物被害マッピング-2024年能登半島地震を対象としたケーススタディ-」、Arliandy P. ARBADさん(博士課程3年)からは「2025年ミャンマー地震後の大規模ダムにおける地震後変動レジームの転換:GAN・VAEを用いたInSAR時系列の深層学習異常検知による解析」について説明され、最先端の研究成果や進行中の研究プロジェクトについて理解を深める機会となった。終了後、竹内教授との懇談では、今後の協働の可能性について和やかな雰囲気の中で意見交換が行われた。
その後、一行は所長室にて、本所 年吉 洋 所長への表敬訪問を行った。冒頭、年吉所長より本所の概要説明がなされ、続いて、本所の教育研究活動や国際化への取組について紹介が行われるとともに、本所とSIITとの間における学術交流の推進や共同研究の展開など、機関レベルでの連携強化に向けた意見交換が行われた。最後に記念品の贈呈、記念撮影が行われ、来訪は盛況のうちに終了した。
今回の来訪は、両機関の協力関係をさらに深めるとともに、今後の継続的な連携発展に向けた有意義な機会となった。
(国際交流チーム 係長 濱田 英梨子)

左から、年吉所長とPANUWATWANICH学部長、
所長室での集合写真 前列左から、PANNAKKONG副学部長、PANUWATWANICH学部長、年吉所長、竹内教授、 後列左から、有馬 みき 高度学術員、LEELAPRACHAKUL助教、SERTSIRIKUL 国際・産学連携部門長、TAWEEPORNWATTANAKUL大学院生、

左から、梅野研究室を見学する様子(右)LEELAPRACHAKUL助教、梅野教授、PANNAKKONG副学部長、PANUWATWANICH学部長、
竹内研究室を見学する様子