国立大学法人 東京大学を代表機関として、国立研究開発法人 産業技術総合研究所、国立大学法人 東京科学大学、千葉大学、長岡技術科学大学、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所、沖縄科学技術大学院大学、オムロンサイニックエックス株式会社、株式会社日立製作所、プラチナバイオ株式会社によるグループは、この度、科学技術振興機構(JST)の経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)の研究開発課題「ノウハウの効果的な伝承につながる人作業伝達等の研究デジタル基盤技術」*1において、本学 生産技術研究所の佐藤 洋一 教授が研究代表者を務める研究開発プロジェクト『BioSkillDX:ライフサイエンス実験作業の暗黙知獲得と作業支援』(研究開発期間2025年8月~2030年7月)を採択され、取り組みを開始しました。本プロジェクトでは、ライフサイエンス分野の実験現場で求められる高度な技能やノウハウ、コツなどの暗黙知をAIで可視化・データ化し、誰もが高精度な実験を再現できる新たな作業支援基盤の開発に取り組みます。具体的には、バイオ実験作業データを蓄積するとともに、熟練者の経験や勘に基づくノウハウやコツなどの暗黙知をAIが解析・抽出することで、非熟練者でも迷わず実験を進められる個別最適なフィードバックや実験プロトコル*2を提示できる仕組みの実現をめざします。これらの実現により、実験の再現性向上や人材育成の効率化、研究開発のスピードアップに貢献します。
*1 科学技術振興機構報 第1775号:経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における新規採択課題の決定について
*2 実験プロトコル: 科学実験や研究において、実験の目的、使用する試薬や器具、手順、条件などを詳細かつ具体的に記述した手順書
○問い合わせ先:
東京大学 生産技術研究所
教授 佐藤 洋一(さとう よういち)
Tel:03-5452-6278
E-mail:ysato(末尾に"@iis.u-tokyo.ac.jp"をつけてください)