本所と中国の天津大学機械工学部(機械工程学院)は、5月22日(木)に本所 所長室において国際交流協定を締結しました。調印式には、天津大学より機械工程学院 劉 正先(Liu Zhengxian)副院長、 宇高 義郎 教授、国際交流事務担当 梁 茜(Liang Qian)氏、博士後期学生 範 晶函(Fan Jinghan)氏、本所からは年吉 洋 所長、鹿園 直毅 教授、有馬 みき 高度学術員が出席しました。天津大学の一員として来所された宇高教授は、本学 棚澤 一郎 名誉教授の研究室出身であり、現在も本所 白樫 了 教授の研究室でリサーチフェローを務めていただいており、本所と天津大学機械工学部はこれまでも連携を進めてきました。
天津大学は中国最初の近代的な大学(北洋大学)として1895年に開校され、中華人民共和国国務院教育部直属の国立大学です。第1期16校の国家重点大学の1つであり、国家「211工程」、「985工程」、「双一流」にも認定されていて、特に理学や工学の分野などで多くの実績を挙げています。天津大学は23の学部、27の学院(大学院研究科)があり、全学で教職員(研究者) 4,895人、学部生1.9万人、修士課程学生1.4万人、博士課程学生5,800人が在籍する非常に大きな大学です。今回協定を結んだ機械工学部だけでも教職員(研究者)370人、学部生1,200人、修士課程学生1,400人、博士課程学生940人が在籍していて、本所の倍以上の規模になります。Times Higher Education (THE)2025の機械・航空宇宙工学分野において、中国国内9位にランキングされています。
本学 工学部 機械工学科の女子学生比率は今も昔も5%程度ですが、天津大学では20%を超えているとのことでした。機械工学部は広大な新キャンパスに2016年に移転し、先鋭的な研究だけではなく基盤的な研究に対しても予算が年々増加しているとのことで、非常に勢いを感じます。この連携を通じて、これまでの実質的な交流をさらに深めるとともに、本所も一層研究の活力を高められると期待しています。
(機械・生体系部門 教授 鹿園 直毅)
(左)劉副院長と年吉所長
(右)協定調印式の様子
左から、宇高教授、梁 氏、劉副院長、年吉所長、有馬高度学術員、鹿園教授