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【共同発表】ウェイブガイドの評価手法の開発に成功(発表主体:Cellid株式会社)

 Cellid株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:白神 賢、以下「Cellid」)は、東京大学 生産技術研究所(東京都目黒区、所長:岡部 徹)志村 努研究室との共同研究により、ImageMaster® Lab AR Flex(Trioptics社製のウェイブガイドの評価措置)を用いた独自のウェイブガイド評価手法の開発に成功しました。開発したウェイブガイド評価手法では、従来の評価手法では比較評価の難しかった光学素子形状の異なるウェイブガイドを、多軸駆動の評価装置で最適な測定条件を求める独自の手法により比較評価を可能としました。

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○ウェイブガイド評価の従来の課題:
 これまで光学素子形状の異なるウェイブガイド(注1)は製造各社での異なる評価手法で性能評価が行われていました。評価結果に影響を与える要因として代表的なものではプロジェクタからウェイブガイドへの入射光角度、光学測定器の測定位置、測定角度などの要因があり、ウェイブガイド毎に最適な測定条件が異なるため、同一条件での比較評価が困難でした。

○開発したウェイブガイド評価手法の特徴:
 今回開発したウェイブガイド評価手法では、プロジェクタ及び光学測定器が多軸駆動のImageMaster® Lab AR Flexを用いた結果再現性の高い評価を行います。これまでCellidはFOV60度の広視野角、高効率、高解像度ウェイブガイドの開発を行ってきました。志村研究室ではホログラフィーを用いた光学素子および光学システムの研究を行ってきました。近年ウェイブガイドへの入力あるいは出力結合素子としてホログラムが用いられることが一般的となり、ウェイブガイド評価手法に関して、これまでの志村研究室の知見を活用し検討を行いました。具体的には、測定項目、測定方法の妥当性の検討を行い、対象となるウェイブガイドの光学素子形状の情報から最適な入射光角度、光学測定器の測定位置、測定角度を求め、光学素子形状の異なるウェイブガイドの同一条件での比較評価を可能としました。

○今後の取り組み:
 今後は開発したウェイブガイド評価手法での評価結果を設計及び製造へ反映させ、更なるウェイブガイド性能の向上に取り組みます。

○Cellidについて:
 Cellidは、次世代デバイスのARグラスにおけるキーコンポーネントであるハードウエア「Display Module」と空間認識を行うソフトウエア「Cellid SLAM」の両方を提供しています。

概要
会社名:Cellid株式会社
所在地:東京都港区六本木4-8-6 パシフィックキャピタルプラザ5F
代表者:白神 賢
設立:2016年10月
URL:https://www.cellid.com/
事業内容:ARグラス用のディスプレイモジュールと空間認識ソフトウエアの販売

○東京大学 生産技術研究所について:
 東京大学 生産技術研究所は、国内最大規模の大学附置研究所で、約400 名の教職員、約900 名の大学院学生等、総勢1,300 名以上が、教育研究活動に従事しています。工学のほぼ全領域を包含する総合工学研究所また世界的中核研究所として、先端的な工学知の創造・発信と実践的な人材の育成を両輪とし、社会における様々な課題の解決や産業の創成に貢献し、数多くの分野融合かつ国際的な活動を組織的に展開しています。

概要
機関名:東京大学 生産技術研究所
所在地:東京都目黒区駒場 4-6-1
所長:岡部 徹
設立:1949年5月
URL:https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/

○用語解説:
(注1)ウェイブガイド
 眼鏡型のARグラスで装置の小型化を実現するキーデバイス。小型のディスプレイに表示された画像を人間の目に導く透明の薄板で、内部全反射を用いて光を導く。眼球が動いたときに、表示像が見える範囲を拡大する機能も持つ。

○問い合わせ先:
Cellid株式会社
R&D部 ハードウェアグループ 三井 雅志(みつい まさし)
TEL:03-6447-0767
E-mail:contact(末尾に"@cellid.com"をつけてください)

東京大学生産技術研究所
教授 志村 努(しむら つとむ)
TEL:03-5452-6139
E-mail:shimura(末尾に"@iis.u-tokyo.ac.jp"をつけてください)


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