講義要領 †
講義名 †
- 生体分光学<量子力学・基礎>
日程 †
- 集中講義(平成23年度の講義は10月13日(木)です。)
講義内容 †
この講義は4〜5人の講師による分担です。「量子力学・基礎」では、サブタイトルを計算機化学による分子モデリングとして生命化学における計算化学や理論化学の役割について講義します。
I. 分子モデリングとは (1)なぜモデルが必要か (2)記号からモデルへ (3)モデリングの方法論 (4)理論計算の落とし穴 II. 現象とその本質 (1)オプシンシフト問題 (2)分子の世界にはたらく力 (3)考えるべきバランス III. コンピュータによるモデリング (1)構造最適化 (2)分子力学法 (3)分子軌道法 ・シュレーディンガー方程式 ・VB法とMO法の比較 ・パウリ原理とスレーター行列式 ・変分法と固有値問題 ・ハートリー−フォック近似 ・LCAO近似とローターン方程式 ・非線形方程式とSCFの方法 ・ab initio法 ・半経験的分子軌道法 ・ヒュッケル法 (4)分子軌道計算からわかること ・波動関数と物理量の期待値 ・分子軌道の概形 ・HOMO/LUMOと反応性 ・ポピュレーション解析 ・電荷分布からわかること ・固有振動解析 ・反応経路探索 ・溶媒効果を考慮する ・紫外‐可視吸収
レポート課題 †
- 下記の四点についてそれぞれまとめてレポートにしてください。
- 光化学反応に関わるタンパク質をひとつ挙げよ。このタンパク質の機能をモデリングにより解明したいと仮定して、古典力学に基づく方法では対応できない点を指摘せよ。
- 水分子の物性(沸点、融点、密度、誘電率、屈折率などの中からひとつ)を、理論化学的なモデリング手法によって再現する方法について提案せよ。
- SCF法について説明せよ。
- その他、講義の感想などを書いてください。
- 10/28(金)までに櫻井教授まで提出のこと。特段の理由がない限り紙媒体で提出してください。
参考書 †
- レポート作成にあたっては様々な教科書,webサイト,専門論文などを参考にしてください。参考になりそうな書籍をいくつかあげておきます。
- 物理化学全般
- 渡辺正・北條博彦[共著]「化学・バイオがわかる物理111講」オーム社(2007),\2940,ISBN978-4-274-20383-1
- D.A.マッカーリ・J.D.サイモン[共著],千原秀昭・江口太郎・斎藤一弥[訳]「物理化学―分子論的アプローチ」東京化学同人(上)\5670,ISBN978-4-8079-0508-9(下)\5880,ISBN978-4-8079-0509-6
- 量子化学の基礎
- 小島憲道・下井守[編]「現代物性化学の基礎」講談社サイエンティフィク(2004) ¥2900 ISBN4-06-154304-0
- 菊池修[著]「基礎量子化学」朝倉書店,\3150,ISBN978-4-254-14578-6
- M.W.ハナ[著],柴田周三[訳]「化学のための量子力学」培風館,\3360,ISBN978-4-563-04173-1
- 分子軌道と分子の性質
- 友田修司[著]「フロンティア軌道論で化学を考える」講談社,\2940,ISBN978-4-06-154332-4
- 高塚和夫[著]「化学結合論入門 量子論の基礎から学ぶ」東京大学出版会,\2730,ISBN978-4-13-062506-7
- 物理化学全般
受講者Only(IDとパスワードが必要です) †
- 講義スライドはこちら 2011-10-14 (金) 20:52:14ただいま準備中。
IDとパスワードはこの欄でお伝えします。 - IDはhartree, passwordは、Hartreeとともに分子軌道法の基本方程式に名を残す科学者の姓です(全て小文字)。
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