2021.01.14 プレスリリース 【共同発表】蚊の匂い受容体で呼気診断!? ~蚊の嗅覚受容体を用いたセンサにより0.5ppbレベルの匂いの検出に成功~(発表主体:大学院情報理工学系研究科) #東大生研 の竹内昌治教授らを中心とした研究グループは、人工の細胞膜上に蚊の嗅覚受容体を組み込んだ匂いセンサによって、呼気に混合した0.5ppbという微量のガンマーカーを嗅ぎ分けることに成功しました。感度や分子識別能力で従来技術をしのぐ匂いセンサを実現し、呼気診断や環境計測、危険物検知などへの応用を目指します。
2020.12.25 プレスリリース 【共同発表】世界一構造秩序のあるガラスの合成と構造解析に成功 ―ガラスの一見無秩序な構造の中に潜む秩序を抽出―(発表主体:京都大学) 京都大学の小野寺 陽平 助教、#東大生研 の井上 博之 教授らの研究チームは、世界一構造秩序のある永久高密度シリカガラスの合成に成功し、その構造を明らかにしました。ガラスを作る圧力と温度を精密に制御すればガラスの構造を自在に操れることが示され、高屈折ガラスや高強度ガラス、高性能光ファイバーの合成に新たな道を切り拓きました。
2020.12.17 プレスリリース 【記者発表】コロナ下で不足するN95マスクの再利用手法を開発 ~静電気体験装置でマスクの静電気を復活させ、フィルター能力を回復~ #東大生研 の杉原 加織 講師らの研究グループは、洗浄により一度失われたN95マスクの静電気をリチャージする手法を開発しました。コロナ下で供給不足のN95マスクを含めたポリプロピレンフィルターの再利用の可能性を示唆するものです。
2020.12.12 プレスリリース 【記者発表】何が合金をガラスになりやすくしているのか #東大生研 の田中 肇 教授(研究当時、現:名誉教授/シニア協力員)らの研究グループは、原子混合系のガラス形成能を決定してい る物理的な因子の解明に成功しました。この成果は、これまで経験に頼って行わ れてきた、合金のガラス形成能の向上や、相変化メモリーのスイッチング速度の 制御などに、物理的な指針を与えるとともに、結晶化という普遍的な現象の基礎 的理解にも貢献すると期待されます。
2020.12.11 プレスリリース 【記者発表】エッジAIのためのリザバーコンピューティング小型化に成功 #東大生研 の酒見 悠介 民間等共同研究員、Timothee Leleu 特任准教授、森野 佳生 特任助教(研究当時)と合原 一幸 特別教授らの研究チームは、次世代人工知能として期待されているリザバーコンピューティングに関して、予測精度を損なわずにモデルサイズを削減する手法を開発しました。本手法を用いることにより、標準的な予測タスクで最大10分の1までモデルサイズ削減可能なことを示しました。モデルサイズの削減は、ハードウェア実装の低消費電力化に繋がり、今後の人工知能の重要な応用であるエッジAIを可能にします。
2020.12.11 プレスリリース 【記者発表】生理学的なシナプス応答を再現可能なデジタル-アナログ変換方式 #東大生研 の上ノ原誠二 特任助教(研究当時)と合原一幸 東京大学 特別教授は、デジタル-アナログ(DA)変換を行う際の各ビットの重みを電流波形により時間軸上で実現するDA変換方式を発明しました。本提案手法は、生理学的に妥当なシナプス応答波形を再現でき、高集積で生体模倣度の高いスパイキングニューラルネットワーク集積回路への応用が期待できます。
2020.12.06 プレスリリース 【記者発表】両面ゲートIGBTにて62%のスイッチング損失低減に成功 シリコンIGBTはパワートランジスタの一種で、家電製品や自動車、鉄道、産業機器等に広く用いられています。#東大生研 の更屋 拓哉 助手、平本 俊郎 教授らの研究グループは、シリコンIGBTの表裏両面にMOSゲートを設ける「両面ゲートIGBT」を作製し、6割を超えるスイッチング損失の低減を実証することに成功しました。パワーエレクトロニクスの効率改善、ひいては増大を続ける電力需要の抑制に貢献することが期待されます。
2020.12.02 プレスリリース 【記者発表】東京大学 生産技術研究所とエア・ウォーターが「IoTセンシング解析技術」社会連携研究部門を設置~スマート農業の実現と医療画像診断システムの開発を目指す~ #東大生研 とエア・ウォーター株式会社は、2020年12月1日より「IoTセンシング解析技術」社会連携研究部門を設置いたしました。
2020.12.01 プレスリリース 【記者発表】水中で機能する有機電子デバイスセンサを開発~簡便で高感度な水中化学種検出を目指して~ #東大生研 の南 豪 准教授らの研究グループは、水への脆弱性が指摘されている有機トランジスタデバイスにおいて、水をあえて構成部材として用いた有機トランジスタ型センサの開発に成功しました。今後、病気診断や環境計測などを指向した小型有機デバイス開発の加速的展開が期待されます。
2020.11.30 プレスリリース 【記者発表】木の年輪が語る、もはや戻れない温暖化・乾燥化の兆候~アジア内陸部で熱波と干ばつが同時に激化~ #東大生研 の金 炯俊 特任准教授らの研究グループは、木の年輪分析とモデルシミュレーションを組み合わせ、260年にわたる東アジア内陸部の水文気候の変動を再現しました。熱波の発生頻度と土壌水分量を分析した結果、最近約20年間で熱波と干ばつが同時に劇化していることが分かりました。