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【報告】第30回 生研フォーラム 「宇宙からの地球環境・災害のモニタリングとリスク評価」(開催日:2022/3/3)

 3月3日(木)に、第30回 生研フォーラム「宇宙からの地球環境・災害のモニタリングとリスク評価」がコロナ禍の影響を考慮し、オンライン開催されました。年度末のご多忙中のところ、万障お繰り合わせのうえ、たくさんの方々にご出席いただきましたことに感謝致します。

 環境・災害リスクの研究は、水文学、生態学、災害工学、リモートセンシング、地理情報システムなど、広い分野を包括するために、通常の学会では集約的に取り扱うことは難しく、体系的な成果の公表、議論が困難です。世界的に新型コロナウイルス感染症が蔓延するなか、2004年に米国で宣言されたマンハッタン原則「One World, One Health (OWOH)」(1つの世界、1つの健康)の重要性が改めて着目されております。本フォーラムは、学生や若手教員が積極的に参加し、研究インフラだけでなく、「社会が求める地球環境工学とは何か」という大きな目的意識も共有するとともに、研究手法と成果に関しての情報交換を行い、新たな研究テーマの創設につながる場となることを目的に実施しております。

 本年度は、オンライン開催のおかげで、日本全国津々浦々、北海道から長崎まで、また海外からはインド、スリランカ、ミャンマー、タイ、フィリピン、中国、カナダ、ザンビアからも40名ほどがご参加くださり、合計25件の研究発表が質疑も含めて英語で行われました。本所で博士・ポスドクを修了した北海道大学 Ram Avtar 准教授、フィリピン大学ディリマン校 Jeark Principe 助教、本所で特任研究員として勤めた上海師範大学 Hasibagan 教授の研究室の学生さんが多数ご参加くださいました。本所が主務部局のワンヘルス・ワンワールド連携研究機構(OHOW)が、タイ王国・アジア工科大学院に設置しているRegional Network office for Urban Safety(RNUS)からも研究発表がありました。また、軍事クーデター下のミャンマーでは、大学での教育研究活動がほぼ停止している中で、本所が2016年から2020年まで実施していたJST SATREPSで設置したリモートセンシング研究センターに在籍していた教員、その元学生さんが参加して下さり、大変嬉しい再会となりました。長年にわたる研究教育活動が国際的なヴァーチャル研究ネットワークとして機能しており、今後も循環させていくことが大切だと考えております。

 本フォーラムは、本所 特別研究経費による助成を受け、Research Group of Excellence(RGOE)の活動として認定されております。より良い会となるよう努力していく所存です。来年度も引き続きご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

(人間・社会系部門 教授 竹内 渉)

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参加者の集合写真

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