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令和4年所長年頭挨拶

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 新年あけましておめでとうございます。

 昨年は、皆様におかれましても、コロナ禍の影響で大変な一年だったとお察しいたします。願わくは、今年は一転して、皆様にとって良い年でありますように心からお祈り申し上げます。

 昨年4月から、岸利治教授から所長を引き継ぎ、慌ただしい毎日を過してきました。所長に着任する前は、副学長として、本部にて社会連携関係の仕事にかかわっており、本所の運営という観点からは2年ぶりの里帰りで、戸惑うことも多々ありました。
 本年度の大きな出来事は、藤井輝夫前々所長が総長に就任し、大学全体がイノベーションを志向する新しい体制となり、本所にとっても誠に喜ばしい状況です。私自身も一部局長として、藤井総長を鋭意サポートし、本所の活動が全学の発展に貢献できるよう頑張るつもりです。

 振り返りますと、年度初めは、緊急事態宣言が発令されており、本学でもコロナウィルスの感染報告が相次いでいる状況で、本所の運営や対応に苦労しました。しかしながら、事務部をはじめとする構成員皆様の多大なサポートとご協力が奏功し、じつに実効性の高い感染症対策のスタートが切れたものと思っております。

 私は、所長に就任時に、岸前所長および藤井前々所長が行って来られた案件を継続・発展させる事が主で、「特に新しいことは行わない」と表明してきました。しかしながら、藤井総長からSTEAM人材育成研究会および関連の法人を立ち上げる協力を依頼され、本年度は、高橋事務部長とともに新たな組織作りのお手伝いを始めました。
 かつては、東京大学ニューヨークオフィスの立ち上げのお手伝いもしており、諸先輩の発案やイニシアティブを具体化して実行するのが、私の管理運営上の大きな仕事となっている役回りのようにも思えます。

 今後、私が所長として重点的に取り組みたい課題は、「若手の教員が大いに成長できる研究・教育環境を整備」、「皆が、幸せに、意義が大きい仕事ができる組織作り」です。私自身も若いころには、先輩教職員の方々から、多大な支援をしていただきました。かつて私が受けた御恩の恩返しをするためにも、今度は、私が支援しようと考えています。
 また、本所は、組織としての強い一体感を維持している点、敷衍すれば異分野の研究者がコミュニケーションをとって仲良く活動している点が大きな特徴です。若手の研究者にとっては、異分野の先輩から多くのことを学ぶことができる、理想的な環境と確信しております。この本所の特徴を生かし、鋭意、若手の育成をサポートしていく所存です。

 世界に目を向けますと、米中対立や格差の拡大、環境破壊等の問題がますます深刻化しています。一方、海外から日本を見ると、このような問題解決に向けての研究・教育のレベルが低下傾向にあるとしか言いようがありません。
 このような低迷から早期に脱すべく、日本の教育界・学術界を代表する東京大学、さらには、大学の附属研究所として国内最大級の規模を誇る本所としては、世界をリードする研究・教育活動推進の牽引役を果たすべきです。こうした意味でも、国際場裏で競争力のある多様な若手人材の育成が喫緊の急務であることは論を俟ちません。

 「元気に明るく前向きに」「Challenge, Never Give Up!」が私のモットーです。本所の運営にも明るく前向きに取り組んで参ります。皆様におかれましても、本年も引き続きご支援、ご指導いただきますよう、年頭に当たり改めてお願い申し上げます。

生産技術研究所 所長
岡部 徹

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