【記者発表】全球海洋モデルにより福島第一原発から放出される トリチウムの濃度分布を予測――放出計画をもとにした最新シミュレーション結果――
#東大生研 のコクヮン アレクサンドル特任助教、芳村 圭教授と、福島大学 環境放射能研究所 グシエフ マキシム特任准教授、海洋研究開発機構 小室 芳樹副主任研究員、国立極地研究所 小野 純 特任准教授は、全球海洋モデルを用いて、福島第一原子力発電所の処理水の放出による海洋中のトリチウム濃度をシミュレーションしたところ、放出場所付近(25km程度)以遠では放出開始前のトリチウム濃度(背景トリチウム濃度)からの増加は検出されないとの結果を得ました。東京電力が公表している処理水の放出計画に基づく長期・全球規模のトリチウム移流拡散シミュレーションでは、地球温暖化の影響や高解像度モデルによる海洋渦の輸送効果も考慮しました。最新のシミュレーションに基づいた長期的な分布の可能性について、客観的な科学的知見を提供しました。