最新の研究
最新の研究
イオンごとに水のダイナミクスへ与える影響が異なるのはなぜか――イオン溶液の挙動を統一的に説明――
イオンごとに水のダイナミクスへ与える影響が異なるのはなぜか――イオン溶液の挙動を統一的に説明――

イオンごとに水のダイナミクスへ与える影響が異なるのはなぜか(1200_800).jpg

東京大学 先端科学技術研究センターの田中 肇 シニアプログラムアドバイザー(特任研究員/東京大学名誉教授、研究開始当時:東京大学生産技術研究所 教授)、浙江大学 シー ルイ准教授(研究開始当時:生産技術研究所 特任研究員)、カリファルニア大学 サンタバーバラ校 博士課程学生 クーパー アンソニー(研究開始当時:生産技術研究所 協力研究員)の共同研究グループは、イオンの大きさと電荷量を連続的に変えるという新たな方法により、イオンと水分子との相互作用を系統的に制御することで、イオン周りの水分子の双極子配向、水和殻の形成、方位秩序形成という階層的な秩序化という全く新たな観点から、イオン種に依存した水への影響の特異性の物理的起源を明らかにしました。
これらの発見は、水溶液中のイオンが関与する様々なプロセス、生命現象などに基礎的な知識を提供するとともに、イオン水溶液の制御と応用のための物理的な原理を提供するものと期待されます。