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光がん治療法の新原理を提案――必要に応じて薬剤を供給するドラッグデリバリーシステムへの発展に期待――
光がん治療法の新原理を提案――必要に応じて薬剤を供給するドラッグデリバリーシステムへの発展に期待――

村田先生(1200_800)r2.jpg

東京大学 生産技術研究所の村田 慧 助教、石井 和之 教授、池内 与志穂 准教授らの研究グループは、生体を透過しやすい赤色光を当てると、光が当たった部位でのみ薬剤が放出され、がん細胞を攻撃する、光がん治療法の新原理を提案しました。室内光では変化せず、赤色パルスレーザー光が当たった場合にのみ一部が切断され、反応性の高い薬剤として働く「有機金属フタロシアニン」を開発しました。がん細胞を攻撃する薬剤の他にも、さまざまな薬剤を放出する「有機金属フタロシアニン」を合成できる可能性があり、必要な場所に必要なタイミングで薬剤を供給する「ドラッグデリバリーシステム」としての発展も期待できます。