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亀裂が広がる速度を決めるメカニズムを解明~ゴム製品の強靭化・薄型化による省資源化・軽量化への第一歩~
亀裂が広がる速度を決めるメカニズムを解明~ゴム製品の強靭化・薄型化による省資源化・軽量化への第一歩~

ゴム材料に加える外力が一定値を超えると、亀裂が広がる速度が急激に上がることが知られている。東京大学 生産技術研究所の梅野 宜崇 教授、久保 淳 助教、東京大学 大学院工学系研究科の作道 直幸 特任助教、お茶の水女子大学 理学部の奥村 剛 教授、ブリヂストンの森下 善広 研究員、角田 克彦 首席研究主幹、京都工芸繊維大学の浦山 健治 教授らの研究グループは、この現象が、亀裂先端でゴムからガラスへと状態が変わることによって生じることを明らかにした。数値シミュレーション、理論モデル解析、実験を組み合わせて多角的に検証を行い、近年提案された2つの仮説が等価であり、実験結果とも整合することを示した。本成果がゴムや関連材料を強靭化するための材料設計指針につながり、製品の薄型化と、それによる省資源化・軽量化に貢献しうると期待される。