年次要覧
第69号 2020年度 III. 研究活動

1. 主要な研究施設

1. 主要な研究施設

地震環境創成シミュレーター(3軸6自由度振動台)

XYZの直交3軸に加え,ピッチ・ロール・ヨーの回転運動が可能な動電式の多目的振動試験装置.多自由度振動制御解析システムF2と組み合わせて使用することにより実環境における振動データを忠実に再現することが可能.線形性に優れた大振幅の動電式加振機を用い,他に類を見ない高精度な3軸6自由度の振動を再現.軸受けに静圧球面軸受けを使用し回転角制御を実施(回転運動再現可能).多軸・多点制御装置としてF2を用い各軸間の干渉を補償.制御系の遅れ時間を補償また台上応答に即応した目標信号補正を行う予測制御機能を有し利用者がプログラミングすることで修正が可能.
(災害に強い都市を支える工学研究グループ(ERS)Engineering for Resilient Society Research Center,基礎系部門 中埜研,基礎系部門 清田研,人間・社会系部門 川口(健)研,都市基盤安全工学国際研究センター 目黒研,都市基盤安全工学国際研究センター 桑野研,人間・社会系部門 腰原研,都市基盤安全工学国際研究センター 沼田研)

ITS実験用交通信号機

本設備は実在の信号機と同形のものを設置して実際の道路環境を模擬しており,実際の道路交通状況下では実施が難しい実車実験を行うことを可能にしている.産学官連携によるITSの研究をはじめ,新たな安全運転支援システムに関する研究などに供される.
(機械・生体系部門 須田研)

サスペンション・コントロール・フュージョン評価装置

一般のサスペンションや電磁サスペンションのダンパ・アクチュエーター・エネルギ回生・バネ・センサ機能の評価が行える加振器装置で,最大加振力8.0kN,最大変位100mm,速度最大1.0m/s,振動数範囲(DC)2000Hzである.
(機械・生体系部門 須田研)

三次元空間運動体模擬装置(ユニバーサルドライビングシミュレータ)

自動車,鉄道車両,移動ロボットなどの走行,運動,動揺などを模擬し,これらの運動力学,運動制御,動揺制御,ドライバ・乗客などの人間とのインターフェイスの研究に用いる装置である.360度8画面の映像装置と電動アクチュエータによる6自由度のモーション装置を含み,体感が得られるドライビングシミュレータ,乗り心地評価シミュレータとしても機能する.全長3200mm,移動量は並進方向±250mm,ロール方向±20deg,ピッチ方向±18deg,ヨー方向±15deg,可搬重量2000kg,最大瞬間加速度0.5G,ターンテーブル機構ヨー度速度60deg/sである.
(機械・生体系部門 須田研)

生産技術研究所千葉試験線2.0

柏キャンパスにある実軌道施設である.曲線半径33mの曲線を含む全長333mの鉄道試験線である.実物の鉄道台車を使用した走行実験が可能であり,計測手法や新方式車両の研究開発,さらに,LRTとITS(Intelligent Transport System)との連携研究などを行うことを目的としている.
(機械・生体系部門 須田研)

走行実験装置

ガイドウエィを有する鉄道車両などの走行実験施設であり,スケールモデル車両を管理された条件で走行試験を実施できるプラットフォームである.1/10スケールの模型車両走行試験,軌道・路面と走行車輪の相互作用に関する試験を実施している.軌道総延長約20mであり,直線9.3m,半径3.3mの曲線区間6.9mを含み,カントや緩和逓減倍率が可変である点が特徴である.軌道不整の敷設,最大速度3m/sのガンドリロボットによる車両の駆動が可能である.本装置により軌道条件をパラメータとした試験,脱線安全性などの危険を伴う試験,アクティブ制御手法の確立など,実車両では困難な試験に対して有効である.
(機械・生体系部門 須田研)

路面・タイヤ走行模擬試験装置

自動車ならびにPMVなどの小径タイヤの特性把握や走行状態を再現できるドラムタイプのタイヤ試験装置で,タイヤ輪軸力センサには3成分センサを2個,ストロークセンサなどを有す.ドラム回転周速はMAX100km/h,押し付け荷重MAX6000N,ステアリング力MAX750Nm,角度範囲±30°精度0.1°などである.外部信号での制御が可能で,ドライビングシミュレータとの連動も可能としている.
(機械・生体系部門 須田研)

分散数値シミュレーションコンピュータ設備

本装置は並列計算サーバを中心に構成されたもので,大規模なメモリ容量を要する数値シミュレーションコードを比較的容易かつ高速に実行可能であることに特徴がある.流体関連数値シミュレーションプログラムコード開発,検証計算の多くをこの設備上で行っている.
(機械・生体系部門 大島研)

深海環境模擬装置

深海環境模擬装置は,深海における高圧及び低温環境を模擬した環境を作り,その環境下において,現場計測・分析用マイクロデバイスの動作試験を行い,マイクロデバイス上での反応,分析状態の観察を行うための試験装置である.60MPaまでの加圧と3℃から室温までの温度制御を行うことができ,マイクロスケールの流路内部の様子が顕微鏡観察できる.
(機械・生体系部門 藤井研,機械・生体系部門 福場研)

ドライビングシミュレータ(ペイロード1.5t)

ターンテーブルを持たないが,6 自由度の運動が可能な動揺装置(6 軸動揺装置)に3面スクリーンと3台のプロジェクタを使って映像を発生させる.軽量のため,短時間の加速度の再現に適する.
(機械・生体系部門 中野研,機械・生体系部門 須田研)

生体信号計測用アンプ

筋電図や心電図,脳波などの様々な生体信号を計測することが出来る.
(機械・生体系部門 中野研)

試験用鉄道遮断機および警報機

鉄道と自動車の交通制御に関する研究を推進するために,株式会社京三製作所の寄付により,柏キャンパスに設置された.
(機械・生体系部門 中野研)

鉄道用電動カート

バッテリー駆動の鉄道用カートである.通常の手動運転ができるほか,外部入力により駆動モータの制御が可能になっており,自動運転などを行うこともできる仕様になっている.鉄道試験線での試験に用いられる.
(機械・生体系部門 中野研)

非接触式視線計測システム

3つのカメラによって被験者にカメラ・装置を取り付けることなく視線を計測することができる.ドライビングシミュレータ(ペイロード1.5t)に取り付けられ,運転者の視線計測に用いられている.
(機械・生体系部門 中野研)

レーザー超音波可視化検査装置

レーザーを検査対象物の表面に照射することで発生させた超音波を利用し,対象物の内部欠陥を簡便に検出する非破壊検査装置であり,超音波ガイド波が複雑形状の対象物を伝わる様子を動画映像として観察することができる.
(機械・生体系部門 岡部(洋)研)

X線回折装置(XRD) リガク MiniFlex600

(機械・生体系部門 アズィッズ研)

ヒューマノイドロボット遠隔操縦システム

オペレータの動きを光学センサによって認識し,離れた場所にあるヒューマノイドロボットを操作して,4輪バギーを操縦可能なシステム.
(情報・エレクトロニクス系部門 大石研)

移動型レーザ計測システム

インホイールモータの4輪駆動ローバにLiDARとカメラを搭載した移動型3次元計測システム.
(情報・エレクトロニクス系部門 大石研)

複合現実感モビリティシステム

電気バスに全方位カメラ,GPS,HMDなどを搭載し,乗車する複数のユーザが複合現実感を体験できるシステム.
(情報・エレクトロニクス系部門 大石研)

Si-MBE装置

本装置は超高真空下でSiの単結晶を成長する装置である.Siソースの励起源として電子線を利用している.成長中の様子をRHEEDによってその場観測することができる.また,本装置は超高真空搬送チャンパーを介して,超高真空PLD装置やスパッタ装置と連結されており,試料を大気にふれさせること無く素子作製プロセスを行うことができる.
(物質・環境系部門 藤岡研)

パルス電子線堆積装置

本装置はパルス電子線源を励起源とする結晶成長装置である.パルスレーザーを励起源とするPLD装置に比べ高い成長速度で高品質半導体単結晶薄膜を作製できる.特に高品質窒化ガリウムを成長させるためのRFプラズマラジカル源とスパッタソースを有している.また,成長中の様子をRHEEDによってその場観測することができる.
(物質・環境系部門 藤岡研)

斜入射X線回折装置

本装置は微小な入射角でX線を試料に照射し反射率や回折を解析する評価装置である.通常のX線回折装置で測定のできない極薄膜やヘテロ界面の急峻性の評価に利用される.
(物質・環境系部門 藤岡研)

超高真空PLD装置

本装置はKrFエキシマレーザを励起源とするパルスレーザー結晶成長装置である.超高真空仕様であり,残留水分の影響を受けることなく高品質な半導体単結晶薄膜を作製できる.特に高品質Ⅲ族窒化物を成長できるようにRF窒素ラジカル源を装備している.成長中の様子をRHEEDによってその場観測することができる.
(物質・環境系部門 藤岡研)

量子効率測定システム QE-2000

(物質・環境系部門 石井研)

米国Gatan社製 PIPSⅡ Pro 一式

アルゴンイオンを照射することにより透過型電子顕微鏡の試料を作成するための試料加工装置.液体窒素による冷却機能,GMSによるプログラミング機能を使用可能.
(物質・環境系部門 溝口研)

集束イオンビーム加工装置・電界放出型電子銃走査透過型電子顕微鏡(FIB-SEM)

駒場分析コア装置として2020年12月に設置. TEM試料加工や微細組織を観察することが可能.ベンチャー企業サポートとして使用することが可能.使用は駒場分析コア規則(2021.4月ごろ制定予定)参照.
(物質・環境系部門 溝口研)

電界放射型透過電子顕微鏡

電界放射型透過電子顕微鏡(FE-TEM,JEM-2010F)は,先端を鋭く尖らせたZrO/Wを加熱して使用する熱陰極電界放出型電子銃を搭載しており,安定した電子放出と高い電子線照射密度(高輝度)を特徴とした高分解能透過電子顕微鏡である.付加設備としてエネルギー分散型X線分光分析装置 (EDS,JEOL),CCDを装備している.これらの付属設備を併用することにより,ナノスケールの局所領域での観察,元素分析,二次元元素マップ分析が可能.
(物質・環境系部門 溝口研)

Mbraun社製グローブボックス(UniLab1200/780)酸素計・水分計・ソルベントトラップ付き

窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下での実験操作が可能であり,空気や水に対し不安定な化合物などの効率的な合成・取り扱いを可能とする装置である.
(物質・環境系部門 砂田研)

単結晶X線構造解析装置(リガク RA-Micro7+)

合成した化合物の単結晶を用いた測定を行うことで,詳細な分子構造を解明する.
(物質・環境系部門 砂田研)

セルソーター

BD FACS Melody セルソーター3レーザー8カラータイプ (488nm / 640nm / 561nm)プレートソートオプション付き
(物質・環境系部門 池内研)

共焦点顕微鏡 自動細胞観察装置

自動インキュベーターを装備した倒立共焦点顕微鏡Nikon A1R(Biopipeline LIVE)
(物質・環境系部門 池内研)

JMS-S3000 SpiralTOF-plus

(物質・環境系部門 南研)

Kibron MicroTrough G1

ラングミュア・ブロジェットトラフ(薄膜作成機)
(物質・環境系部門 杉原研)

Nikon ECLIPSE Ti2-E

倒立蛍光顕微鏡
(物質・環境系部門 杉原研)

コマハウス

駒場リサーチキャンパス内に建設された実験用住宅.HEMSの実装試験などに使われてきた.現在は,住宅へのIoTの導入のためのテストベッドとして活用されている.
(人間・社会系部門 野城研,エネルギーシステムインテグレーション社会連携研究部門 荻本研,エネルギーシステムインテグレーション社会連携研究部門 岩船研,人間・社会系部門 森下研)

万能試験機

アムスラー試験機,載荷能力:1000kN
(人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 中埜研,都市基盤安全工学国際研究センター 目黒研,人間・社会系部門 腰原研)

張力型空間構造実挙動観測システム

張力型空間構造実挙動観測システムは,様々な都市活動に曝される超軽量大スパン構造の力学性能を研究調査するための試験体及び観測システムである.都市活動及び自然環境下での膜構造及び張力導入型鋼構造の力学的実挙動を観測することを主な目的とする.試験体そのものは超軽量の張力型空間構造物モデルであり,モデルの周辺には,都市活動シミュレーションシステム,力学モデル載荷実験システム,及び観測システムが配置されている.(柏キャンパス内通称「ホワイトライノⅡ」に構築されている)
(人間・社会系部門 川口(健)研,価値創造デザイン推進基盤 今井研)

植物実験圃場(柏キャンパス)

柏の葉キャンパスの圃場において主にユーカリ種を育成し,建築構造と生きた植物の研究を進めている.
(人間・社会系部門 川口(健)研)

植物実験圃場(駒場IIキャンパス)

植物,建築の異分野共同研究のため,駒場IIキャンパスにおいて圃場を設置し,ユーカリ種を育成している.
(人間・社会系部門 川口(健)研)

水平二次元振動台

振動台寸法 5m × 5m,搭載可能質量 10t,最大変位 X: ±300mm,Y: ±300mm,最大速度 X: 150cm/s,Y: 140cm/s,最大加速度 X: ±2.0G,Y: ±3.0G,浮基礎 2000t
(人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 中埜研,都市基盤安全工学国際研究センター 目黒研,人間・社会系部門 腰原研)

静的載荷関連施設

アクチュエータ 3基:最大荷重 圧縮 500kN,引張り 300kN,ストローク ±300mm,加力フレーム,反力壁,反力床
(人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 中埜研,都市基盤安全工学国際研究センター 目黒研,人間・社会系部門 腰原研)

地球水循環観測予測情報統合サーバー群

UNIXおよびLinuxをOSとする複数の計算機を一体的に運用し,水循環に関するデータの収集・アーカイブ,大気大循環モデル,領域気象モデル,陸面水熱収支モデル,河道網モデルを用いたシミュレーション,結果の解析・検証に利用している.一例として,気象庁からの予報結果をもとに陸面のシミュレーションを行い,河川流量を予測するシステムが実時間運用されている.
(人間・社会系部門 沖(大)研)

人工気象室

本装置は建物内の湿気移動,揮発性化学物質等の移動,拡散現象を解析するための恒温恒湿室であり,その室内にHEPAフィルターおよび化学フィルターにより空気中の塵埃や揮発性化学物質濃度を大幅に低減したクリーンチャンバーを備える.恒温恒湿室は10m×6m×6mであり,温度の制御範囲は15℃〜40℃,湿度の制御範囲は20%〜80%である.クリーンチャンバーは床吹出天井吸込のclass100仕様の整流型である.大きさは6m×10.5m×4mであり,温度の制御範囲は15℃〜40℃,湿度の制御範囲は20%〜80%である.
(人間・社会系部門 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)

再生可能エネルギー試験建屋

本実験建屋には,太陽熱,太陽光,地中熱,空気熱などの複数の再生可能エネルギー源を一つのフープに組み合わせ,各エネルギー源が持っている欠点を補完できる建築エネルギー設備(空調,給湯,換気など)が設置されている.建築設備は変化し続ける外部環境との相互作用しながらシステム性能が著しく変化する特性があり,一戸建て規模の本建物に適用して実験を行うことで,現実と同じ条件で運転とシステム性能同定ができる.本施設を使用して行われている研究は,設備コンポーネント開発と性能同定,在室者の熱快適性の分析,エネルギー需要と供給のミスマッチと外乱を考慮した最適予測制御アルゴリズムの開発がある.
(人間・社会系部門 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)

極限環境試験室

本装置は,建築物や様々な工業製品の低温や高温の極限気象条件での性能を検討するための恒温室である.恒温室は6.75m×4.25m×3.0mの大きさがあり,温度の制御範囲は-30℃〜40℃である.
(人間・社会系部門 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)

環境無音風洞

風環境,大気拡散,都市温熱といった様々な環境問題に対応し,それぞれの現象を的確に再現し解明することを目的としている.本装置の特徴は,大気拡散や温熱環境問題に対応するため気流冷却装置,温度成層装置,床面温度調整装置を使用して風洞気流の温度が任意に制御できること,騒音問題などに対応するため通常の風洞よりもコーナーの多いクランク型風路,低騒音型送風機,風路内消音装置により風路内の騒音が非常に低く設定されていることである.測定部断面は2.2m×1.8m,測定胴長さ16.5m,風速範囲0.2〜20m/sで,内装型トラバース装置,ターンテーブルを備えている.
(人間・社会系部門 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)

音響実験室

音響実験室は4π無響室,2π無響室,残響室,模型実験室およびデータ処理室からなっている.4π無響室(有効容積7.0 m×7.0 m×7.0 m,浮構造,内壁80 cm厚吸音楔),2π無響室(有効容積4.0 m×6.9 m×7.6 m,浮構造,内壁30 cm厚多層式吸音材)では各種音響計測器の校正,反射・回折等精密物理実験,聴感評価実験などを行う.聴感評価実験に関しては,4π無響室は3次元音場シミュレーションシステムおよび実時間たたみ込み装置を有し,各種の環境音響やホールの聴感印象に関する心理実験を行っている.2π無響室は低周波音再生システムを有し,超低周波数帯域を含む音の聴感実験を行う.また模型実験室は各種の音響模型実験を行うためのスペースで,建築音響,交通騒音などに関する実験を行う.データ処理室にはスペクトル分析器,音響インテンシティ計測システム,音響計測器校正システムなどが設置され,音響実験室の実験装置で得られたデータを処理する.
(人間・社会系部門 坂本研)

高解像度地形データ解析サーバー

一般的な計算サーバーでは困難な高頻度のデータIOおよび画像処理を含む高解像度地形データ解析のための専用計算機
(人間・社会系部門 山崎研)

昇温脱離測定装置

(着霜制御サイエンス社会連携研究部門 ビルデ研,基礎系部門 福谷研)

超高真空昇温脱離測定装置

(着霜制御サイエンス社会連携研究部門 ビルデ研,基礎系部門 福谷研)

回転水槽

回転水槽は,湖沼や沿岸域における流れが地球自転の影響を受ける場合に,流れの再現実験に用いられる水槽である.本研究室の回転水槽は,直径2mのターンテーブルを有し,現在はモデル湖沼として円錐型地形を設置している.
(大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)

小型造波回流曳航水槽

小型造波曳航回流水槽は,長さ6m,幅1m,深さ50cmの水槽であり,波浪と流れを起こすことができるとともに,模型を曳航することができる.海洋工学水槽で行う実験の予備実験を行うのに適している.
(大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)

5軸マシニングセンター

牧野フライス製作所製のD-500(主軸回転数Max.30000m-1)で,3次元曲面形状の各種加工が可能で,加工実験等に使用している
(大規模実験高度解析推進基盤 臼杵研)

電子ビーム加工機

最大出力400Wの電子ビーム加工機で,真空中で主に材料の表面改質を行うことができる
(大規模実験高度解析推進基盤 臼杵研)

FE-SEM

JEOL JSM-7200F 検出器:EBSD EDS SXES
(大規模実験高度解析推進基盤 井上(純)研)

極低温強磁場走査トンネル顕微鏡装置

本装置は,液体ヘリウムを利用して2Kから200Kの間で試料室の温度を制御することができる走査トンネル顕微鏡システムであり,また超伝導磁石によって最大10Tの強磁場を印加しながら計測を行うことも可能である.本装置によって,熱雑音の影響を取り除きながら量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで計測することができ,またその強磁場中での振る舞いから量子ナノ構造の諸物性の評価が行える.
(マイクロナノ学際研究センター 髙橋研)

温度可変高真空走査プローブ顕微鏡装置

本装置は,120Kから600Kの間で温度可変の試料ステージを持ち,走査トンネル顕微鏡,原子間力顕微鏡,ケルビンプローブフォース顕微鏡など様々なモードでの計測が可能なシステムである.本装置によって,量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで評価することができ,またその温度特性の計測を通じて量子ナノ構造の電子的特性を明らかにすることができる.
(マイクロナノ学際研究センター 髙橋研)

超高真空温度可変走査プローブ顕微鏡装置

液体ヘリウムを利用して25Kから室温の間で試料室の温度を制御することができる超高真空走査プローブ顕微鏡システムである.本装置によって,熱雑音の影響を取り除きながら清浄な量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで計測することができ,またその温度依存性の計測から量子ナノ構造の諸物性の評価が行える.
(マイクロナノ学際研究センター 髙橋研,基礎系部門 福谷研)

極小立体構造加工設備

10nm級の微細加工ができる半導体技術を援用し,立体的なマイクロ・ナノ構造をつくるために,極小立体構造加工設備を整備した.本設備のうち薄膜加工装置は,十万分の1mm程度の細かさの極小立体構造を形成し,それを駆動するためのアクチュエータ(駆動装置)や制御するための電子回路などを,シリコン基板上に一体化するために用いる装置である.また,バルク加工装置は,レーザ,超音波,放電などを利用した加工法により,3次元的に複雑な構造を個別生産する装置である.両者を合わせ,マイクロナノマシンを実現するため,極微の機構・駆動部・制御部を集積化した賢い運動システムの新しい製作法の研究開発を行っている.
(マイクロナノ学際研究センター 年吉研,マイクロナノ学際研究センター 金(範)研)

TEMAFM

超高真空透過電子顕微鏡に原子間力顕微鏡を装着したもの
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)

カラー原子間力顕微鏡

リアルタイムで化学コントラスト像の得られるもの.10Kまで冷却可能
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)

液中原子間力顕微鏡

液中に探針と試料を配置したもので,-20度から99度まで温度を制御できるもの.固液界面の原子分解能観察が可能.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)

液中振動計測装置

液中で生体や生体分子の発生する揺動をカンチレバーや,振動センサーの電流を用いて検出する.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)

超高真空フィールドイオン顕微鏡

フィールドイオン顕微鏡で,エミッターに原子間力顕微鏡カンチレバーを配置可能なもの
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)

超高真空走査型トンネル顕微鏡

汎用装置で,試料評価が可能
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)

2次元赤外線サーモグラフィー顕微鏡

高速・非接触でミクロの温度変化を確実に捉えられるデジタルサーモ顕微鏡.IC・半導体デバイスの評価試験や不良箇所の特定,チップコンデンサ・チップLEDなど電子部品の温度測定,発熱不良解析,ソーラーパネル・液晶パネルの不良セルの故障解析など,さまざまなワークのミクロの温度変化を簡単に高倍率で測定できる.
(マイクロナノ学際研究センター 金(範)研)

WEDG(Wire Electro Discharge Grinding)ワイヤー放電研削機

数μmから数百 μmの寸法領域の三次元的形状加工において,放電加工は最も高精度で加工できる方法の一つである.微細軸加工の新しい手法として開発したワイヤ放電研削法(WEDG)をもとに,超微細穴加工,マイクロ加工・組立システム,さらに3次元的微細形状加工への応用に関する研究ができる.
(マイクロナノ学際研究センター 金(範)研)

微少液滴塗布システム(マイクロニードル式ディスペンサ)

ピコリットルといった微少量の液体を,従来のインクジェット法と違って,高粘度でも塗布できる微少液滴塗布システム.塗布液体は,毛細管現象によってガラス管に吸い上げられ,表面張力で保持される.ガラス管の上から直径10~200 μmのタングステン針を降ろして液体の中を貫通させる.タングステン針は,その先端に微少量の液体が付着したまま,ガラス管下部の穴から抜け出される.さらにタングステン針を降ろすことで,先端に付着した液体を塗布基板へ転写させることができる.
(マイクロナノ学際研究センター 金(範)研)

走査形プローブ顕微鏡JSPM-5200

走査形プローブ顕微鏡JSPM-5200は,常に鋭い探針で試料表面を走査し,高分解能で表面形状や表面の物理特性を観察する顕微鏡である.動作環境を選ばず,大気中・真空中・ガス雰囲気中・液中での使用が可能で,特に観察対象として柔らかい試料にもダメージを与えないで液中観察ができる.標準測定に加えて,オプションを追加することによって,表面電位,磁気像,粘弾性像など数多くの測定モードをカバーできる.様々な自己組織化単分子膜,生体分子および細胞の計測の研究に用いる.
(マイクロナノ学際研究センター 金(範)研)

3-omega法熱伝導率測定装置

(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

AFM

(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

SEM

(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

STEM

(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

TEM

(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

ナノ構造熱伝導率測定システム

ナノ・マイクロ構造の熱伝導率を4 Kから800 Kまで測定可能
(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

ブリュアン散乱測定装置

室温,大気中において固体中のブリュアン散乱スペクトルを測定可能.
(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

熱電変換デバイス性能評価システム

(マイクロナノ学際研究センター 野村研)

500MHz核磁気共鳴装置

固体状態における構造解析,状態分析を行う.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

グローブボックス(MBRAUN UNILabPro sp/dp)

水分および酸素濃度が1ppm以下の雰囲気でナトリウム,カリウム,カルシウムなどの化学的に極めて活性な金属を加工・処理することができる.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

卓上型X線回折装置

粉末や多結晶体についてX線回折法により結晶構造解析を行う.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

大型電子ビーム溶解装置

電子ビーム溶解装置を用いて通常溶解が困難な,チタン合金,ニオブ,タングステン,モリブデンなどの高融点合金,並びに太陽電池用シリコンなど,多くの金属,化合物の精製に関する研究を行ってきた.複数の電子ビーム照射装置を持ち,元素に合わせた特性の電子ビーム照射装置を適用することができる.また,出力が大きいため,従来より格段に大きな溶解容器を搭載でき,大きなマランゴニー効果を利用し,これまでは不可能であった元素の高速精製へ適用可能である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

水素分析装置

本装置(LECO 社製RH-402)はメジャーメントユニットと,ファーネスとから構成されており,高周波加熱法で試料を溶解し,試料中の水素濃度を定量分析する.分析方法は熱伝導方式である.主に鉄鋼試料やアルミニウム,チタン等の金属試料の分析に用いる.分析範囲は1~2000ppm,感度は0.001ppm,分析精度は± 0.2ppm または含有量の± 0.2% である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

活性金属を取り扱うための各種装置

加熱装置付グローブボックス(計2台),雰囲気制御電気炉等により水分および酸素濃度が1ppm以下の雰囲気でナトリウム,カリウム,カルシウムなどの化学的に極めて活性な金属を加工・処理することができる.チタンやニオブ,スカンジウムなどの活性金属粉末の各種処理も可能である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

炭素硫黄同時分析装置

本装置(LECO 社製CS-600)は高周波加熱により試料を燃焼し,試料中の炭素分と硫黄分をCO2, SO2 として抽出する.抽出したガスを赤外線吸収法で定量し,試料中の炭素と硫黄を同時に定量分析する装置である.分析範囲(試料1g)は,炭素0.6ppm~6.0%,硫黄0.6ppm~0.4%である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

示差熱熱重量同時分析装置

示差熱熱重量同時分析装置は,加熱炉で物質の温度を変化あるいは保持させながら,その物質の質量及び,基準物質との温度差を測定する装置である.本装置は,浮力,対流の影響の少ない水平差動方式を採用し,測定範囲が室温から1500℃と広く,広範囲の温度条件で測定ができる.プログラム温度と試料温度とのズレを最小限に抑えるための学習機能があり,高精度の温度制御を可能にする.試料の熱安定性,雰囲気制御下での反応性,及び速度論的分析に利用する.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

誘導結合プラズマ発光分光分析装置

本装置(セイコーインスツル株式会社製SPS3520UV)は,溶液試料中の元素をアルゴンプラズマ中で励起し,放出される光から組成を分析する.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

誘導結合プラズマ発光分光分析装置

本装置(スペクトロ社製SPECTROBLUE)は,溶液試料中の元素をアルゴンプラズマ中で励起し,放出される光から組成を分析する.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

誘導結合プラズマ発光分光分析装置

本装置(セイコー電子工業製SPS4000)は,6000K 以上のアルゴンプラズマ中へ水溶液化した試料を導入することで,溶液中の目的元素を発光させる.発光した光は,ツェルニターナー方式の分光器により分光される.目的元素特有の波長および分光強度により定量,定性分析を行う.本装置は,二種類の分光器により精度の高い分析が可能である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

走査電子顕微鏡

本装置(日本電子社製JSM-6510LA)は,試料に加速電圧0.5~30kV で電子線を照射し発生する反射電子,二次電子を検出することで,試料の表面形態を観察する装置である.また,低真空機能を備えており非導電性試料の観察ができる.さらに,本装置にはペルチェ素子冷却型のEDS 装置(エネルギー分散型X 線分析装置:JED-2200)及び,EBSD装置(後方散乱電子回折装置:INCA CRYSTAL HP d7600)を備えている.EDS 検出器,EBSD 検出器により,試料の元素分析,結晶方位解析が可能である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

酸素窒素同時分析装置

本装置(LECO 社製TC-600)は,インパルス加熱により試料を溶解し,試料中の酸素濃度と窒素濃度を同時に定量分析する装置である.酸素は赤外線吸収方式,窒素は熱伝導度方式で分析する.分析範囲(試料1g)は,酸素0.05ppm~5.0%,窒素0.05~3.0% である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

酸素窒素同時分析装置

本装置(LECO 社製ON-836)は,インパルス加熱により試料を溶解し,試料中の酸素濃度と窒素濃度を同時に定量分析する装置である.酸素は赤外線吸収方式,窒素は熱伝導度方式で分析する.分析範囲(試料1g)は,酸素0.05ppm~5.0%,窒素0.05~3.0% である.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

高精度結晶性評価装置

高分解能XRD解析,極点解析などの機能を有する.また,温度やガス種の制御された雰囲気において結晶変化を調べることもできる.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 岡部(徹)研)

FT-NMR装置 JNM-ECA500

製造元:㈱JEOL RESONANCE(旧:日本電子㈱) スペック ・超電導マグネット:磁場強度11.7T(1H-500MHz),セルフシールド型 ・RFアンプ出力:HF200W, LF500W ・プローブ 固体3本:4mm汎用CP-MASプローブ,測定核種1H, 15N-31P 4mmMQ-MASプローブ,測定核種17O-11B 4mm低周波プローブ(99Ru用),測定核種99Ru, 35Cl 液体2本:5mm汎用プローブ,測定核種1H, 19F, 15N-31P,オートチューニング 10mm低周波プローブ,測定核種103Rh-35Cl,マニュアルチューニング ・固体試料管:Φ4mm-ZrO2製(最高回転数18kHz),Φ4mm-Si3N4製(最高回転数 20kHz)
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 井上(博)研)

高温Raman散乱測定装置

CO2レーザーにより加熱した高温融体や過冷却融体をNd:YAGの第2高調波を用いて励起して,Raman散乱を測定する装置.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 井上(博)研)

SOFC評価装置

固体酸化物形燃料電池(SOFC)のⅠ−Ⅴ特性および交流インピーダンス測定を行う装置である.ガス組成,湿度,流量,温度を自動でコントロールすることができる.
(持続型エネルギー・材料統合研究センター 鹿園研)

マイクロ波散乱計測装置

L-Band,C-Band,X-Band のマイクロ波帯域電磁波散乱計測装置である.海面の物理変動によるマイクロ波散乱特性の変化を計測し,風,波,潮流の海面物理情報を取得する研究に用いられる.衛星リモートセンシングによる海面計測を支援する装置である.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)

レーダ海洋波浪観測設備

パルス式マイクロ波ドップラーレーダを用いた波浪観測装置である.リモートセンシングにより海洋波浪の成分ごとの波向,波周期,波高,位相等を計測する装置である.現在,相模湾平塚沖の東京大学平塚沖総合実験タワーに設置され,沿岸波浪の観測を行っている.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)

久慈波力発電所

岩手県久慈市の久慈港玉の脇地区に定格43kWのラダー(振り子)式波力発電装置を設置し,波力発電に関連する様々な研究開発を行っている.経済産業省の検査・東北電力の系統連系検査に合格し,正式な認可を受けて系統連系した国内初の波力発電装置である.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)

平塚沖総合実験タワー

神奈川県平塚市虹ヶ浜の沖合1km(水深20m)のところにあって,昭和40年(1965年)科学技術庁防災科学技術研究所(現,国立研究開発法人防災科学技術研究所)によって建設された.海面から屋上までの高さは約20mである.鋼製のこの観測塔にはさび止めの工夫がされており,建設以来50年以上も経過しているにもかかわらず,堅牢な状態を今でも保っている.平成21年7月1日より,この観測塔は平塚市虹ヶ浜にある実験場施設とともに国立大学法人東京大学海洋アライアンス機構に移管された.今後は単に防災科学に限らず,広く海洋に関する調査,実験に利用され,民間にもその利用が開放されている.観測塔には陸上施設から海底ケーブルを通じ,動力用電力を含め,豊富な電力が供給でき,多数の通信回線も確保されている.現在観測されている項目は以下のようなものである.・海象関係 : 波(波高,周期,波向),水温(3m深,7m深),流向,流速 ・気象関係 : 風向,風速,気温,雨量,気圧,湿度 カメラによる観測も実施されており,映像は電波で陸上施設に送られている.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)

平塚波力発電所

神奈川県平塚市ひらつかタマ三郎漁港(新港)において,定格出力45kW波力発電装置の実証実験を行っている.エネルギー変換効率50%,年間設備利用率30%以上の波力発電装置の実用化を目指している.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)

海洋工学水槽

長さ50m,幅10m,深さ5mの水槽で,波,流れ,風による人工海面生成機能を備え,変動水面におけるマイクロ波散乱,大水深海洋構造物の挙動計測など,海洋空間利用,海洋環境計測,海洋資源開発に必要な要素技術の開発に関連する実験・観測を行う.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研,大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)

風路付造波回流水槽

長さ25m,幅1.8m,水深1m(最大水深2.0m)に回流,造波,風生成機能を備え,潮流力,波力,風荷重など海洋における環境外力の模擬が可能な水平式回流水槽である.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研,大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)

DONET1

平成23年度より本格的な運用を開始した,南海トラフ熊野灘に設置の,地震・津波観測監視用ケーブル式リアルタイム観測システム.全長320kmの基幹ケーブルシステム内に5基のノード(観測装置用の海底コンセントレーション)を装備し,システム内に最大40式の観測機器を海中で着脱運用することが可能.平成28年度末時点で22式の地震津波複合観測点,2式の掘削孔内観測点が接続されている(5式のノードのうちノードEについては障害により平成28年6月より停止中).三重県尾鷲市古江町にシステムの陸上局舎,国立研究開発法人海洋研究開発機構横浜研究所内にバックアップセンターを有する.システムの運用については平成28年度より国立研究開発法人防災科学技術研究所に移管して行われており,同研究所のデータ配信システムを介して,東京大学地震研究所,気象庁,防災科学技術研究所等にデータのリアルタイム提供を実施している.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

DONET2

南海トラフ紀伊水道沖に構築中の,地震津波観測監視用ケーブル式リアルタイム観測システムの2号機.DONET1の持つ観測機能,海中のインターフェース機能を維持したまま,さらに,大規模なシステム構成を可能にする機能を開発搭載している.全長500kmの基幹ケーブルシステム内に7基のノードを装備し,システム内に最大56式の観測機器を海中で着脱運用することが可能.徳島県海部郡海陽町と高知県室戸市室戸岬町にシステムの陸上局舎を有し,バックアップセンターは国立研究開発法人海洋研究開発機構横浜研究所内設備をDONET1と共用する.平成28年度よりシステムの本格運用が国立研究開発法人防災科学技術研究所に移管された上で開始されており,同研究所のデータ配信システムを介して,東京大学地震研究所,気象庁,防災科学技術研究所等にデータのリアルタイム提供を実施中.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

北海道釧路十勝沖「海底地震総合観測システム」

平成11年に設置され,観測が開始された,海底ケーブルシステム内に観測装置を埋め込んだ形状のクラッシックシステム.室戸岬沖システムと同様にケーブル端部に先端観測ステーションをもち,ここでは,テレビカメラ,地中温度計,流向流速計,ADCP,CTD,ハイドロフォン,LEDライトが装備されているが,老朽化により一部機能は停止中.また,沖合約140kmには海底地震計,約70kmに海底地震計および海底津波計が装備されている.データは関係機関にリアルタイム提供中であるとともに,アーカイブデータを含めた全データを地震津波以外の多目的利用にも提供中.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

展張装置

国立研究開発法人海洋研究開発機構が所有するROVハイパードルフィンに搭載使用するツールスキッド(追加装置).ROVを用いた海中での重量物の設置回収やサクションポンプによる表層堆積物の除去,観測装置の海中接続に用いるケーブルの海底面への自動展張機能等を併せ持つ.DONETで確立した海底観測ネットワークの構築維持管理や今後実施が想定される海中ロボット等による多様な海中作業の実施に不可欠な装置である.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

横浜バックアップセンター

国立研究開発法人海洋研究開発機構横浜研究所内に整備されるDONET1及び2の運用・制御・監視,データのクオリティコントロール,データ処理・活用・公開・配布等を実施する制御拠点.地震津波イベントの定常監視を行うとともに,データ活用法に関する研究開発を実施する.地震津波関連ユーザー以外に向けたデータの多目的利用に関連する提供や活用手法の実装についても対応している.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

環境シミュレータ

国立研究開発法人海洋研究開発機構横須賀本部内に設置された,圧力センサの高精度校正施設.深海底の環境と温度条件を模した試験環境を長時間維持する機能を持ち,圧力センサの性能評価や,海域での圧力センサ校正に必要な調整を実施することができる.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

相模湾初島沖「深海底総合観測ステーション」

平成5年に設置され,観測が開始された,リアルタイム観測システムのテストベッド.2020年度当初では拡張用のインターフェース機能のみが作動中.データはアーカイブデータを含めた全データを公開提供している.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

高知県室戸岬沖「海底地震総合観測システム」

平成9年に設置され,観測が開始された,海底ケーブルシステム内に観測装置を埋め込んだ形状のクラッシックシステム.2018年度にて運用を停止したが,2019年度は光ファイバーセンシング技術開発に一部を利用中.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)

大深度海底機械機能試験装置

深海底の高圧力環境下で,油浸機械などの装置類,耐圧殻,通信ケーブルなどがどのように挙動するか,あるいは試作された機器類が十分な機能を発揮しうるかを試験・研究する装置.内径525mm内のり高さ1200mmの大型筒と内径300mm内のり高さ1000mmの小型筒よりなり,大洋底最深部の水圧に相当する1200気圧に加圧することができ,計測用の貫通コネクタが蓋に取りつけられている.試験圧力はシーケンシャルにプレプログラミングでき,繰り返しを含む任意の圧力・時間設定ができる.大型筒には耐圧容器に格納されたTVカメラを装着でき,高圧環境下での試験体の挙動を視覚的に観測でき,圧力,温度,時間データも画像に記録できる.また,外部と光ファイバーケーブルでデータの受け渡しが可能である.
(海中観測実装工学研究センター,機械・生体系部門 ソーントン研,海中観測実装工学研究センター 巻研)

水中ロボット試験水槽

水中ロボットの研究開発には3次元運動制御ができる水槽が欠かせない.本水槽は,水中ロボットの研究・開発ならびに超音波を利用した制御,センシング,データ伝送等のためにD棟1階に設置された水中試験環境設備である.縦7m横7m深さ8.7mの箱形で,壁面からの超音波の反射レベルを小さくするために側壁4面には吸音材およびゴム材,底面には海底の反射特性に相当するゴム材が装着してある.地下の大空間側には800mmφの観測窓が2箇所設けてあり,水中のロボットの挙動を観察できる.さらに,ロボットの空間位置を水槽側とロボット双方で検出するために,水槽内上下4隅に計8個のトランスジューサを配置したLBL測位システムを設置している.付帯設備としては,地下大空間内のロボット整備場から専用テルハが引き込まれ着水・揚収に供している.また,自動循環浄化装置で常に透明度の高い水質を維持できる.
(海中観測実装工学研究センター,機械・生体系部門 ソーントン研,海中観測実装工学研究センター 巻研)

大規模データベース実験設備(継続構築)

(ソシオグローバル情報工学研究センター 合田研)

大規模健康医療ビッグデータ解析基盤システム(継続構築)

(ソシオグローバル情報工学研究センター 合田研)

高エネルギー効率データプラットフォーム実験基盤(継続構築)

(ソシオグローバル情報工学研究センター 合田研)

熱原動機装置

熱原動機の性能評価および熱原動機内部の流れを評価するための設備で,構成は動力計・制御盤・操作計測盤となっている.動力計は,両軸に熱原動機が取り付け可能で,最大吸収動力は185kW,最大駆動動力は130kW,最大回転数は4,000rpmである.速度制御とトルク制御のどちらも可能で,速度制御精度は0.1%FS以下,トルク制御精度は0.2%FS以下である.安全のため,制御室を別置しており,遠隔操作,監視が可能となっている.
(革新的シミュレーション研究センター 加藤(千)研,機械・生体系部門 大島研,機械・生体系部門 白樫研)

高圧空気源

各種熱機関の研究・評価を行う上で,必要となる高圧空気を供給するための設備で,吸入空気量56.5m3/分,吐出圧力0.686MPa,吐出温度約40℃である.なお,出口冷却器を通さず,圧縮機出口から直接高圧高温の空気を利用することもできる.6,600Vの高圧電源で駆動される2段式スクリュー圧縮機である.この高圧空気源は,低騒音で圧縮空気中に油の混入,空気脈動が少なく,広範囲の実験が行えるようにしてある.
(革新的シミュレーション研究センター 加藤(千)研,機械・生体系部門 大島研,機械・生体系部門 白樫研)

材料・材質評価センター

材料の力学特性を評価するための試験装置を設置している.基本的材料試験を行う,25tf,10tfの油圧疲労試験機,10tf,5tf,100kgfの万能試験機,5tfクリープ試験機,ビッカース硬さ試験機,特殊試験を行うX線CT付き万能試験機,SEM付き高温疲労試験機,二軸油圧式疲労試験機を有する.また,測定機器として,3次元形状測定装置,光学式変位計,デジタル超音波探傷器,AE計測装置,レーザー顕微鏡,レーザーエクステンソメーター,ファイバーオプティックセンサーシステム,デジタル動ひずみ測定器,レーザー変位計を保有している.
(革新的シミュレーション研究センター 吉川(暢)研)

試作工場は,所内各研究室での研究活動や大学院学生の教育等に必要な実験装置・部品・供試体などの設計・製作を行っている.研究所の使命が工学と工業を結ぶ研究の推進にあることを反映して,多種・多様かつ先進的な装置や部品の試作が多いことから,高度な設計と工作技術が要求され,独自の加工・組立技術の開発によって研究室の要望に応えることをめざしている.

試作工場の規模は,総床面積が1,340 m2,人員は兼任の工場長を含め11名で,機械加工技術室・ガラス加工技術室・共同利用加工技術室・木工加工技術室・材料庫などがあり,多岐にわたる業務を担当している.さらに精密測定装置から大型の耐震構造物等に至る広範囲の工作に必要な以下の設備を有している.

設置している工作機械設備は,CNC機では,ターニングセンタ4台,マシニングセンタ3台,NC旋盤,NCフライス盤,放電加工機2台,ワイヤ放電加工機2台,平面研削盤,積層造形機,三次元測定機,画像測定機がある.汎用機では,普通旋盤,精密旋盤,立フライス盤,シャーリング,コーナーシャー,折曲機,三本ロールベンダー,各種溶接機,帯鋸盤,木工機械類,卓上機械類がある.ガラス加工用機械設備では,ガラス旋盤,超音波加工機,プラズマ切断機,スポット溶接機,電気炉,ファインカッター,ダイヤモンドソー,ダイヤモンドラップ盤,ダイヤモンドホイールなどである.

機械加工技術室には,機械工作,板金,溶接などの加工部門と,設計や加工技術に関する相談窓口としての受付部門の双方を設けている.設計部門ではCADによる設計や強度計算などを行っており,またCAMによる機械工作にも対応している.

ガラス加工技術室は,高度で,かつ特殊な加工技術を要する化学分析装置,レーザ利用装置や高真空装置等に用いられる多種・多様な理化学実験機器の開発のほか,修理や改造を行っている.

これら各加工技術室では,各種機械・装置・器具の製作時や完成後に判明した細かな問題点までも,研究者との緊密な連携を保ちつつ解決する努力を続け,より研究目的に適した製品を提供して,外注加工では得られない成果を挙げている.

共同利用加工技術室は,担当職員による安全を重視した技術講習を受講した者が利用できる工作室として設置しており,普通旋盤4台,立フライス盤2台,ボール盤2台,精密砥石切断機などの設備を配置している.

材料庫には,工作に必要な各種材料・部品,ねじ,タップやダイスなどの工具類をストックし,これらは研究室への供給も行っている.

このほか,東大内教室系技術職員を対象とした東京大学技術職員研修を行っている.

電子計算機室は,駒場II地区および柏地区において,生研キャンパスネットワークの管理を行い,各種サービスを提供している.電子計算機室の管理するネットワーク,サーバおよびユーザ向けサービスの概要は以下のようになっている.

ネットワーク構成

生研キャンパスネットワーク(駒場II地区)

  • 生研A~F棟,図書棟,食堂/会議室棟,試作工場棟,CCR棟,S棟,T棟,設備センター
  • 建物内情報コンセントへの10/100/1000BaseTの提供
  • 要望に応じて10G接続の提供
  • IEEE802.11a/g/n/ac/ax無線LANアクセスの提供

生研キャンパスネットワーク(柏地区)

  • 柏I 大規模実験高度解析推進基盤 研究実験棟I,研究実験棟II,REハウス,柏II 産学官民連携棟,柏の葉キャンパス駅前サテライト511号室
  • 建物内情報コンセントへの10/100/1000BaseTの提供(柏II 産学官民連携棟は,100/1000/2.5GBaseTの提供)
  • IEEE802.11a/g/n/ac/ax無線LANアクセスの提供(柏II 産学官民連携棟は,IEEE802.11acまでの対応)

主なユーザ向けサービス

上記のネットワークおよびサーバを利用して,ユーザ向けに以下のようなサービスを提供している.

  • 無線LANアクセス
  • 研究室独自サブネットの構築とアクセス制限の設定
  • DHCPサーバによる自動アドレス割当
  • VPN接続サービス
  • 電子メール利用(POP/IMAP/SMTP,Webメール,メールフィルタリング,ウィルス駆除,研究室メールサーバへの配送)
  • メーリングリスト運用サービス
  • メールホスティングサービス
  • ファイルサーバサービス(SMBおよびWeb経由で接続,共有)
  • WWWサーバホスティングサービス
  • 電子案内板サービス(管理サーバと各建物入口合計10台の表示端末)
  • 情報基盤センター扱いの各種ソフトウェアライセンス情報提供,メディア貸出
  • セキュリティキー(Yubikey)貸出の試行

ネットワークセキュリティ対策

電子計算機室は,生研のネットワークセキュリティ対策の中心的な役割を果たしている.

  • 生研CERT(コンピュータネットワークセキュリティ緊急対応チーム)として生研内で発生した情報セキュリティインシデント対応
  • ファイアウォール/IPS(侵入防御システム)による監視および不正な通信の遮断
  • 重大なセキュリティ脆弱性情報の広報

2020 年度事項

ネットワークシステム・サーバシステムの調達及び更新

生研の情報インフラであるネットワーク及びサーバシステムの大半の更新を行った.3年間のリース契約となっている.主な変更点は以下の通りである.

  • 基幹ネットワークの10Gbps化
  • 無線LANシステムのIEEE802.11ax(WiFi6)対応
  • ネットワークファイルサーバの容量増加
  • メールサーバのバージョンアップ
  • 電子案内板(所内向けサイネージシステム)を更新し,柏Iにも表示装置を設置

所内共通施設として映像(写真・ビデオ)の撮影・制作により,各研究室の研究活動および所の広報活動を支援している.そのための作業内容は多岐にわたるだけでなく,高度な技法を駆使するものも少なくない.設備としては中判を含む各種デジタルスチールカメラ,4Kビデオカメラ,ビデオ編集および画像処理システムのほか,オープン利用機器としてサーマルフォトプリンター,B0サイズまで出力できる高精度ポスタープリンターなどを導入している.また,各種映像技術に関する相談にも応じている.映像技術室の人員は併任の室長のほか2名であり,運営はユーティリティ委員会のもとに行われている.

流体テクノ室は,本所内における物質,バイオ,ナノテクノロジー系の研究活動に必要不可欠なイオン交換水,窒素ガス,液体窒素(-196 ℃),液体ヘリウム(-269 ℃)などの特殊流体を,本所および先端研の各研究室に供給するインフラ施設として,平成13年(2001年)に設立された.以来現在に至るまで,それら特殊流体の製造および供給から高圧ガス設備の保安管理,関連する技術指導・開発などを担当している.

主な設備としては,イオン交換水を供給するための一次純水製造装置と送水ユニット,液体窒素や窒素ガスを供給するための液体窒素貯槽と液体窒素自動供給装置,また液体ヘリウムを製造するヘリウム液化システムを配備している.特に液体窒素および液体ヘリウムの設備は,高圧ガス保安法に則り,第一種製造者として東京都庁より許認可を受けて運用を行っている.

人員は室長(教授兼任),専属常勤職員,非常勤職員の3名である.

特殊流体製造設備の概要

◎イオン交換水
・一次純水製造装置 TW-L2000SP,供給水量2,000L/h  比抵抗5M Ω・cm 以上
・送水ユニット DIW-1500,供給水量1,500L/h
◎窒素ガス,液体窒素
・液化窒素貯槽 CE-13(11,000L)× 2 基
・液体窒素自動供給装置
◎液体ヘリウム
・ヘリウム液化機(内部精製器付き) L-140 型,液化能力:92L/h(純ガス), 65L/h(不純ガス)
・ヘリウム貯槽 CH-2500 型,内容積2,750L
・ヘリウム液化用圧縮機 DS141 型,590Nm3/h,0.93MPa
・ヘリウム回収用圧縮機 C5N210GX 型,50Nm3/h
・高圧ガス乾燥器(2 塔自動切換式) 露点:-65 ℃以下
・ヘリウム回収ガスバッグ 25m3

特殊流体の年間供給量

・イオン交換水 241,339 L
・窒素ガス(液体窒素換算) 50,319 m3(68,987 L)
・液体窒素 140,698 L (MBE 装置直接供給分を含む)
・液体ヘリウム 22,604 L

図書室はキャンパスの南端(プレハブ図書棟1階)に位置しており,本所の研究分野全般にわたる資料を収集,整備,保存し,学内外の多くの研究者の利用に供している.現在,人員は常勤職員2名(うち司書2名)となっている.

本所の研究が理工学の広い分野にわたっているため,蔵書数は本学の自然科学系附置研究所の中で最大となっている.その内訳は洋雑誌が中心だが,本所の長い歴史により,雑誌のバックナンバーや旧い図書も充実している.図書については,国際十進分類法(UDC)を参考に,本所研究部の組織体系を採り入れて作成した独自の分類法によって整理されている.

近年は,本学の学術情報基盤整備事業により,本所所属者も学内外にて多くの電子ジャーナルや電子ブック,データベースの利用が可能となっている.そのため,図書室では,関係各署と協力し各種利用者講習会を開催し,情報リテラシー教育を行いながら,研究のための効率的な文献収集をサポートしている.その他必要に応じて,国内外の図書館・研究機関から文献を取り寄せ,利用者のニーズに応えている.

総面積

閲覧室 190.26 m2
書庫 301.95 m2
事務室 90.72 m2
582.93 m2

蔵書数(製本雑誌を含む2021年3月31日現在)

和書 58,752 冊
洋書 92,602 冊
151,354 冊

2020年度利用状況

新型コロナウイルスに伴う活動制限に伴い,利用状況にも影響があった.

開館日数 190日 土・日曜,祝日,年末年始,夏季一斉休業日は休館.また,4/8~6/19の間,臨時閉館.
時間外開館日数 45日 本所所属者のみ,土曜の利用可能
利用者数 2,850人
貸出冊数 491冊
レファレンス件数 380件

本所の研究・教育活動に関わる全ての教職員を含む本所構成員に対して,労働 安全衛生法による安全衛生管理等を確実かつ継続的に実施するために,2004年 に安全衛生管理室として開設した組織である(2019年より環境安全管理室に改 称).主な業務は,特定危険有害作業の作業主任者の選任,安全衛生教育,環 境測定,健康管理,および巡視・点検等の安全衛生管理業務ならびに安全で健 康的に働ける職場を提供するための安全衛生措置業務,防災・環境安全および 放射線等各種法令に基づいた安全業務,本所担当の産業医との連携活動,駒場 リサーチキャンパスの他部局との連携,などであり,所内担当部署と連携して 業務を行っている.人員:管理室長1名(教授兼任),専属常勤1名,非常勤1名.

その他,環境安全管理に必要な機器や排水モニタリングシステム,実験で生ず る廃液などの収集施設などを備えている.