最新の研究
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「マスク・チャージャー」の開発――静電気の力でマスクをパワーアップ――
「マスク・チャージャー」の開発――静電気の力でマスクをパワーアップ――

杉原先生(1200_800).png

東京大学 生産技術研究所の杉原 加織 講師、木内 笙太 特任研究員(研究当時)、ペニントン・マイルス 教授率いるDLXデザインラボの共同研究グループは、不織布(ポリプロピレン)を「リチャージ」することで静電気を増大させ、機能をパワーアップさせたり、再利用を可能にしたりする、小型・簡易・安全な卓上装置を開発しました。
使い捨てマスク廃棄物の量は、世界中で現在毎月1290億枚にも上ると言われており、環境負荷軽減のためにも、不織布マスクのリサイクル手法開発が求められています。不織布マスクは、製造過程で帯電することを利用し、静電気によって飛沫を吸着することで高いフィルター効果を発揮しますが、その静電気は長時間の使用で失われ、フィルター能力が落ちます。
本装置は、一般家庭レベルでも使用できるよう簡単かつ安全な設計になっており、フィルター性能の回復による空気感染症への予防効果向上はもちろんのこと、マスクの再利用によるプラスチック廃棄量の削減などが期待できます。