ケンブリッジ大学と本学は、2015年3月に戦略的パートナーシップ協定を締結して以来、合同シンポジウムを交互に開催してきており、3月27日(木)、28日(金)には、第9回となる 「東京大学-ケンブリッジ大学合同シンポジウム(The Ninth Cambridge-UTokyo Joint Symposium - Navigating the Future and Reflecting on the Past -)」 を本学 本郷キャンパス 福武ホールにて開催した。パートナーシップ締結当初から連携部局として支援してきた本所も、様々な形でシンポジウムに協力している。
27日は、"Global Warming and Sustainability" を主題とした様々なセッションが開催された。 "Working Towards Collaborative Impact" にフォーカスしたラウンドテーブル・ディスカッションでは、本所 年吉 洋 所長が登壇し、本所 LIMMS (Laboratory for Integrated Micromechatronic Systems) の活動について詳しく紹介した。本所とフランス国立科学研究センター(CNRS)の30年に渡る取り組みとそのインパクトについては、ケンブリッジ大学の参加者からも驚きの声が挙がっていた。また、パラレルセッション "Translating Engineering Biology from the Bench to the Bioeconomy" では、本所 坪山 幸太郎 講師が登壇して自らの研究内容を紹介し、両大学の研究者との議論を深めている。当日夕方からのWelcome Receptionでは本学 藤井 輝夫 総長やケンブリッジ大学Vice-Chancellor のDeborah Prentice教授も加わり、両大学の教職員が入り混じって懇親を深めた。
28日には、戦略的パートナーシップに参加する様々な部局でワークショップが開催された。本所では松久 直司 准教授が、"Materials, devices, and systems for seamless human-computer interactions" に関するワークショップをAn棟コンベンションホールで開催した。ケンブリッジ大学からはGeorge Malliaras教授、Oren Scherman教授、飯田 史也 教授が登壇し、本学からは工学系研究科の染谷 隆夫 教授、太田 順 教授、松久准教授が登壇するなど錚々たるメンバーを集め、また、学生のポスタープレゼンテーションも開催するなど非常に盛況な会となった。加えて、本所の梶原 優介 教授と工学系研究科の木下 裕介 准教授、およびケンブリッジ大学IfM(Institute for Manufacturing)のRobert Phaal博士が "Engineering the future by technology innovation" と題したオンラインワークショップを共同開催し、日本、欧州、南米など様々な国から40名以上の参加者を集めて技術革新の起こし方などについてグローバルな視点で議論を行った。
第10回の合同シンポジウムは、来年ケンブリッジ大学にて開催予定である。興味のある方はぜひ東京大学-ケンブリッジ大学の戦略的パートナーシップのウェブサイトをチェックしていただきたい(https://sp.t.u-tokyo.ac.jp/UTokyo_Cam/)。
(機械・生体系部門 教授 梶原 優介、国際・産学連携室 高度学術員 有馬 みき)
左から、全体集合写真、坪山講師(右から3人目)とパラレルセッション登壇者、LIMMSの紹介を行う年吉所長
ラウンドテーブル・ディスカッションの様子(左:左から松久准教授、年吉所長、中:左から2人目松久准教授、右:左から梶原教授)