生研で学びたい方へ

複雑化、多様化を続ける現代社会が抱える問題を解決するために、工学に期待される役割は益々大きくなっています。技術だけでは解決できない問題も多くなってはいるものの、社会の発展は新技術の開発に掛かっています。
日本で最大規模の大学附置研究所である本所は、学術的な真理を探求する姿勢を基本としつつ、本所の伝統的な特徴である垣根のない分野横断型の研究、さらには、実践的な産学連携や国際連携、社会実装を目指した実学的な研究など、幅広く教育・研究活動を展開しています。
本所の特徴は、「自由と挑戦」です。大学院学生を一人前の研究者として扱う風土が根付いています。学生諸君には、指導教員や研究室メンバーから種々のサポートを受けつつ、自ら課題を見つけて、必要があれば外に出向いて活動し、逞しく成長する多くの機会が与えられております。
一体感が強く、さらに教員や産業界、海外人材との距離も近いため、多様な分野の研究成果や価値観に日常的に触れることができます。400名ほどの教職員と800名ほどの大学院学生・ポスドク、総勢1,200名を超える仲間とともに、学術的な研究活動を基盤として、社会が抱える諸問題を解決する新技術やイノベーションを生み出すべく、将来への夢を大きく持って邁進していきましょう。

生産技術研究所 所長
岡部 徹

工学分野における世界最高レベルの総合研究所

本所では、量子レベルのミクロな世界から地球・宇宙レベルまで、工学のほぼすべての分野において、多数の研究プロジェクトを国や独立行政法人、国立研究開発法人等から受託しています。大学院学生は、希望により、それらのプロジェクトに参加することで、基礎研究から応用技術までを俯瞰し、新しい解決策を生み出す力を身につけることができます。

産業界との緊密な連携

本所では、大学院学生と民間の研究者・技術者との交流も活発に行われています。例えば、一般財団法人 生産技術研究奨励会の助成を受けて「技術人材のタレントマネジメント特別研究会」が立ち上がっており、本所の幅広い工学分野で研究活動を行っている学生と、分野や業種を超えて企業の若手研究者の技術交流の機会を提供しています。技術の専門性を高めて先進技術をキャッチアップするスキルだけではなく、製品価値、市場性、技術的許容性にまで視野を拡げて製品開発をマネジメントする能力、解析能力、さらには研究成果を製品開発に反映させる能力までを学ぶことができます。

研究交流・プレゼンテーション能力の育成

博士課程学生同士の研究交流・プレゼンテーション能力の育成の場として、「IIS Ph.D Student Live」というイベントを毎年開催し、各自の研究内容を英語によるフラッシュ・プレゼンテーションとポスター形式で発表し、互いに議論をする機会を設けています。異なるバックグラウンドを持つ相手に研究内容を伝えるトレーニングの場として、また様々な視点・角度からの指摘を受け自身の研究を見つめなおす機会として活用されています。

経済面でのサポート

経済面でのサポートも精力的に行っています。工学系研究科に所属する博士課程学生は、博士課程学生特別リサーチ・アシスタント(SEUT-RA)による金銭的サポートが受けられる可能性があります。

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本所では、独自に入試を行っておりません。本所の研究室で研究されたい場合は、該当する教員の所属する研究科・専攻を受験してください。
各教員の研究内容および所属研究科・専攻は、研究者あるいは研究成果をまとめたポスターギャラリーをご覧ください。

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本所では、海外の大学等高等教育機関に所属する学生をインターンシップ生として受け入れる際に滞在費の一部サポートを行っています。また、日本人学生も含めた留学生の交流イベントを毎週行っています。

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在留関係の手続きや住居等に関する情報は、本学の公式サイトを参照願います。

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駒場リサーチキャンパス日本語教室

研究活動の傍ら日本語を学ぼうという人たちのために、本学の日本語教育センターが駒場リサーチキャンパスで開講しているコースです。夏学期(4月~7月)と冬学期(10月~2月)の年2回開催しています。

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本所は様々な専攻の研究室で構成されており、専門分野の垣根を越えた交流が盛んに行われています。また、海外からの留学生、研究者がとても多く、国際色が豊かなことも特徴です。同じキャンパスに位置する先端科学技術研究センター、駒場オープンラボラトリーとの交流も盛んです。ここでは、そのような特色を感じることができる本所ならではの行事を紹介します。

駒場リサーチキャンパス公開

東大駒場リサーチキャンパス公開は、毎年 6 月に開催される一大イベントで、本所、および先端科学技術研究センター、駒場オープンラボラトリーなどの研究機関が一緒になり、これら研究所で行われている研究を広くご紹介し、発信する場となっています。ポスター発表やロボットの実演、体験型イベントなど、各研究室が趣向を凝らした展示を行い、普段は立ち入ることの出来ない研究室内部の見学や、世界トップクラスの研究者たちによる最新の研究成果などに触れられる貴重な機会となっています。
企業や他研究機関の研究者はもちろん、近隣住民や未来の科学者である小中高生も数多く訪れています。

シンポジウム

本所内のコンベンションホールを利用し、各種学会、シンポジウム、セミナーが盛んに開催されています。トピックはエネルギー、海洋、資源など多岐にわたり、内外の著名な先生方や企業の方を招いて講演が行われます。その分野の研究に携わる研究者はもちろん、一般の方が参加できるものも多数あります。学生は無料で参加できることも多く、学術的な見聞を広げる場として有意義に活用することが出来ます。

国際交流

国際的な交流、親交を深める場として、先端科学技術研究センターと合同で国際交流イベントが毎秋開催されています。キャンパスの中庭を利用し、屋台で各国の料理が提供され、ステージでは舞踏、音楽などのパフォーマンスが行わたこともありました。

スポーツ

良い研究成果を生むには、適度なリフレッシュも大切です。駒場リサーチキャンパスでは、テニスやサッカーで体を動かす人も多く、立場や所属を超えた交流の場ともなっています。研究室や部局対抗でのテニス大会、サッカー大会、駅伝大会も開催されます。トレーニング室、卓球台も利用可能です。

生研ニュース「キャンパスライフ特集号」

本所での研究生活を紹介することを目的として生研ニュース「キャンパスライフ特集号」を発行しています。

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本所の卒業生は、産業界・国や地方自治体・大学や研究機関などの幅広い分野で活躍しています。キャリアパスや近況、本所在籍時の経験と現職とのつながりなど、生の声に触れてみてください。