3月6日(木)と7日(金)に、第32回生研フォーラム「宇宙からの地球環境・災害のモニタリングとリスク評価」が、本所S棟プレゼンテーションルームでハイブリッド開催された。年度末のご多忙中にもかかわらず、多くの方々にご出席いただきましたことを感謝し、ここに厚く御礼申し上げる。
今回は、日本、バングラデシュ、フィリピン、インド、スイス、中国、インドネシアから50名ほどが参加し、合計36件の研究発表が質疑も含めて英語で行われた。インドネシア・リモートセンシング学会MAPINのAgustan Agustan会長、インドネシア大学のMasita Dwi Mandini Manessa助教が来日して会場に参加してくださり、顔を合わせての議論のありがたさも同時に実感した。
研究発表のおよそ6割が学生によるものであったが、いずれもハイレベルな研究であり、大変聞き応えのある内容であったと思う。本所 次世代育成オフィスが主催している今年度のUROP(Undergraduate Research Oppotunity Program、早い時期に研究を経験することを目的とした学部学生のために開設しているユニークな講義)に参加した本学 教養学部文科二類1年生の安在 遥さんは、2024年に能登半島で発生した大規模洪水を例に「衛星データと大規模言語モデルを活用した防災情報システムの構築」と題し、堂々と英語で研究発表と質疑応答を行った。
研究発表のおよそ3割が衛星搭載の合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar)に関連するものであったが、ここ数年の防災に関連する宇宙データ利用が飛躍的に推進していることの表れであるものと承知している。数年前から英語開催としたところ、国内参加者は減ってしまうと思ったが、日本人学生の参加者も多く、英語による発表は大変立派であり、北海道大学、室蘭工業大学、本学、千葉大学、金沢工業大学など、国内の留学生を中心に新規に参加するメンバーも増えており、引き続き開催することの意義を感じている。
(人間・社会系部門 教授 竹内 渉)
参加者の集合写真
左から、Agustan会長による研究発表の様子、セッション中の様子、懇親会の様子