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【報告】令和5年度 退職記念講演会(開催日:2024/3/15)

  2024年3月をもって本所を退職される加藤 千幸 教授の退職教員記念講演会「流体工学と歩んだ40年余」が、3月15日(金)に開催されました。

 加藤先生は、本学大学院工学系研究科機械工学専攻の修士課程を修了後、株式会社日立製作所に入社され、スタンフォード大学への留学を経て、本所の教員として採用されました。その後は20年余りに渡り、本所革新的シミュレーション研究センターのセンター長として、スーパーコンピューティングの産業応用に関する数々の大型プロジェクトの代表を務められてきました。現在では、国内外において大規模熱流体シミュレーションの分野で著名な加藤先生ですが、修士課程では実験に取り組まれていたこと、入社後 に意図せずシミュレーションに携わることになったこと、そこでの業績が高く評価され大学に戻られたこと など、数々の偶然の巡り合わせを経て現在に至ったお話を拝聴し、日頃より、論理的に考え行動される加藤先生のイメージからは想像し得ない波瀾万丈な人生の一端に触れ、意外に感じました。一方、その都度、現れる目の前の課題に対して、常に真摯に向き合ってこられた加藤先生の姿勢に対して、改めて敬服の念を覚えるとともに、まだこれからの世代の一人として背中を押して頂いた気がいたしました。その後の懇談会でのスピーチでは、これまでの人生を振り返り、その時々の状況に応じて「流れに身をまかせる」、そして「流れを作る」ことを意識されてきたとのこと、そして、これからの熱流体工学分野では「流れを変える」ことが求められるとのお話がありました。

 これまでの本所への多大なるご貢献に深く謝意を表するとともに、4月以降もまた新たな立場で、健康にお気をつけいただき、益々のご活躍をお祈り申し上げます。

(機械・生体系部門 教授 長谷川 洋介)

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