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【報告】沖 一雄 特任教授 に生産技術研究奨励会が顕彰授賞(開催日:2023/11/8)

 11月8日(水)、本所にて、一般財団法人 生産技術研究奨励会(奨励会)2023年度顕彰の授賞式が挙行されました。授賞式は、14時30分から開催され、奨励会の 小林 敏雄 理事長から、本所 沖 一雄 特任教授に対し、表彰状と副賞が贈呈されました。また、奨励会の 岡野 達雄 審査会委員長から授賞内容に関する講評が行われました。

 沖特任教授は、本所の新たに開拓する分野として、食料・農業分野に着目し、本所の培ってきた研究・技術開発の蓄積を食料・農業分野での技術革新に活用し、世界に伍して渡り合える日本農業の新たな食料生産モデルの創生を目指す研究グループを組織しました。また、2018年度から2021年度までの間、農業生産物としての高収益型農産物であるピーカンナッツに着目し、最先端の工業技術を実際のピーカンナッツ生産現場において適用し、多くの有意義な成果を挙げられました。

 研究組織は、本所内の研究グループを核とし、米国ニューメキシコ州立大学や本学 大学院農学生命科学研究科との共同研究により、我が国でのピーカンナッツ栽培に直ちに適用できるような工学技術の展開と検証を実現されました。ピーカンナッツの栽培の様々な局面で必要とされるリモートセンシング技術、多次元ビジュアル化技術、四足歩行ロボット技術、水循環モデルの構築などのテーマに所内研究グループが目標達成に向けて協調かつ自発的に取り組んで大きな成果を挙げたことは生産技術研究所の伝統とも言える個別研究グループを越えた研究成果として大きな価値があります。また、農学生命科学研究科との共同研究では、ピーカンナッツの遺伝子解析や国内での育種場候補地の検討など、我が国でのピーカンナッツ生産に向けての基盤整備にも着実に進展しました。
                       
 私、岡部は、奨励会の理事として授賞式に参加し、審査会委員長の講評を通じて、高い農業生産性によって地域を含めた社会全体の活性化と国内の適切な雇用創出を図る研究活動の重要性や意義を改めて認識しました。今後も、東京大学の有する知を活用して、我が国の大きな課題解決に向けて大いに期待しています。

 (生産技術研究所 所長 岡部 徹)

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前列左から 奨励会 岡野審査会委員長、沖特任教授、小林理事長
後列左から 増田 浩一 理事、岡部 徹 理事、酒井 啓司 理事

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左から、授賞式の様子、挨拶する沖特任教授

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