無冷媒超伝導マグネット付き顕微分光量子輸送特性評価システム
(基礎系部門 町田研)
顕微分光装置
(基礎系部門 町田研)
ナノインデンテーション装置
ナノインデンテーション実験により,試料の硬さ,弾性定数,欠陥導入などを行う.
(基礎系部門 栃木研)
透過型電子顕微鏡 2100HC
(基礎系部門 栃木研)
全自動多目的X線回折装置
(基礎系部門 金澤研)
分子線エピタキシー・スパッタ複合装置
(基礎系部門 金澤研)
ITS実験用交通信号機
本設備は実在の信号機と同形のものを設置して実際の道路環境を模擬しており,実際の道路交通状況下では実施が難しい実車実験を行うことを可能にしている.産学官連携によるITSの研究をはじめ,新たな安全運転支援システムに関する研究などに供される.
(機械・生体系部門 須田研)
サスペンション・コントロール・フュージョン評価装置
一般のサスペンションや電磁サスペンションのダンパ・アクチュエーター・エネルギ回生・バネ・センサ機能の評価が行える加振器装置で,最大加振力8.0kN,最大変位100mm,速度最大1.0m/s,振動数範囲(DC)2000Hzである.
(機械・生体系部門 須田研)
三次元空間運動体模擬装置(ユニバーサルドライビングシミュレータ)
自動車,鉄道車両,移動ロボットなどの走行,運動,動揺などを模擬し,これらの運動力学,運動制御,動揺制御,ドライバ・乗客などの人間とのインターフェイスの研究に用いる装置である.360度8画面の映像装置と電動アクチュエータによる6自由度のモーション装置を含み,体感が得られるドライビングシミュレータ,乗り心地評価シミュレータとしても機能する.全長3200mm,移動量は並進方向±250mm,ロール方向±20deg,ピッチ方向±18deg,ヨー方向±15deg,可搬重量2000kg,最大瞬間加速度0.5G,ターンテーブル機構ヨー度速度60deg/sである.
(機械・生体系部門 須田研)
生産技術研究所千葉試験線2.0
柏キャンパスにある実軌道施設である.曲線半径33mの曲線を含む全長333mの鉄道試験線である.実物の鉄道台車を使用した走行実験が可能であり,計測手法や新方式車両の研究開発,さらに,LRTとITS(Intelligent Transport System)との連携研究などを行うことを目的としている.
(機械・生体系部門 須田研)
走行実験装置
ガイドウエィを有する鉄道車両などの走行実験施設であり,スケールモデル車両を管理された条件で走行試験を実施できるプラットフォームである.1/10スケールの模型車両走行試験,軌道・路面と走行車輪の相互作用に関する試験を実施している.軌道総延長約20mであり,直線9.3m,半径3.3mの曲線区間6.9mを含み,カントや緩和逓減倍率が可変である点が特徴である.軌道不整の敷設,最大速度3m/sのガンドリロボットによる車両の駆動が可能である.本装置により軌道条件をパラメータとした試験,脱線安全性などの危険を伴う試験,アクティブ制御手法の確立など,実車両では困難な試験に対して有効である.
(機械・生体系部門 須田研)
路面・タイヤ走行模擬試験装置
自動車ならびにPMVなどの小径タイヤの特性把握や走行状態を再現できるドラムタイプのタイヤ試験装置で,タイヤ輪軸力センサには3成分センサを2個,ストロークセンサなどを有す.ドラム回転周速はMAX100km/h,押し付け荷重MAX6000N,ステアリング力MAX750Nm,角度範囲±30°精度0.1°などである.外部信号での制御が可能で,ドライビングシミュレータとの連動も可能としている.
(機械・生体系部門 須田研)
分散数値シミュレーションコンピュータ設備
本装置は並列計算サーバを中心に構成されたもので,大規模なメモリ容量を要する数値シミュレーションコードを比較的容易かつ高速に実行可能であることに特徴がある.流体関連数値シミュレーションプログラムコード開発,検証計算の多くをこの設備上で行っている.
(機械・生体系部門 大島研)
ドライビングシミュレータ(ペイロード1.5t)
ターンテーブルを持たないが,6 自由度の運動が可能な動揺装置(6 軸動揺装置)に3面スクリーンと3台のプロジェクタを使って映像を発生させる.軽量のため,短時間の加速度の再現に適する.
(機械・生体系部門 中野研,機械・生体系部門 須田研)
協調型システム用試験信号機
(機械・生体系部門 中野研,人間・社会系部門 大口研,機械・生体系部門 須田研,機械・生体系部門 山川研)
協調型システム試験車用ガレージ
(機械・生体系部門 中野研,人間・社会系部門 大口研,機械・生体系部門 須田研,機械・生体系部門 山川研)
生体信号計測用アンプ
筋電図や心電図,脳波などの様々な生体信号を計測することができる.
(機械・生体系部門 中野研)
試験用鉄道遮断機および警報機
鉄道と自動車の交通制御に関する研究を推進するために,株式会社京三製作所の寄付により,柏キャンパスに設置された.
(機械・生体系部門 中野研)
鉄道用電動カート
バッテリー駆動の鉄道用カートである.通常の手動運転ができるほか,外部入力により駆動モータの制御が可能になっており,自動運転などを行うこともできる仕様になっている.鉄道試験線での試験に用いられる.
(機械・生体系部門 中野研)
非接触式視線計測システム
最大4つのカメラによって被験者にカメラ・装置を取り付けることなく視線を計測することができる.ドライビングシミュレータ(ペイロード1.5t)に取り付けられ,運転者の視線計測に用いられている.
(機械・生体系部門 中野研)
レーザー超音波可視化検査装置
レーザーを検査対象物の表面に照射することで発生させた超音波を利用し,対象物の内部欠陥を簡便に検出する非破壊検査装置であり,超音波ガイド波が複雑形状の対象物を伝わる様子を動画映像として観察することができる.
(機械・生体系部門 岡部(洋)研)
極小立体構造加工設備
10nm級の微細加工ができる半導体技術を援用し,立体的なマイクロ・ナノ構造をつくるために,極小立体構造加工設備を整備した.本設備のうち薄膜加工装置は,十万分の1mm程度の細かさの極小立体構造を形成し,それを駆動するためのアクチュエータ(駆動装置)や制御するための電子回路などを,シリコン基板上に一体化するために用いる装置である.また,バルク加工装置は,レーザ,超音波,放電などを利用した加工法により,3次元的に複雑な構造を個別生産する装置である.両者を合わせ,マイクロナノマシンを実現するため,極微の機構・駆動部・制御部を集積化した賢い運動システムの新しい製作法の研究開発を行っている.
(情報・エレクトロニクス系部門 年吉研,機械・生体系部門 金(範)研)
3-omega法熱伝導率測定装置
(情報・エレクトロニクス系部門 野村研)
シリコン酸化膜犠牲層エッチング装置(VHF)
シリコン酸化膜上に形成した半導体薄膜のエアブリッジ化など,既存の一般的な犠牲層エッチング装置では実現できない構造を用いた試料作製のための装置.
(情報・エレクトロニクス系部門 野村研)
ナノ構造熱伝導率測定システム
ナノ・マイクロ構造の熱伝導率を4 Kから800 Kまで測定可能.
(情報・エレクトロニクス系部門 野村研)
ブリュアン散乱測定装置
室温,大気中において固体中のブリュアン散乱スペクトルを測定可能.
(情報・エレクトロニクス系部門 野村研)
二次元サーマルイメージングシステム
(情報・エレクトロニクス系部門 野村研)
熱電変換デバイス性能評価システム
(情報・エレクトロニクス系部門 野村研)
ヒューマノイドロボット遠隔操縦システム
オペレータの動きを光学センサによって認識し,離れた場所にあるヒューマノイドロボットを操作して,4輪バギーを操縦可能なシステム.
(情報・エレクトロニクス系部門 大石研)
移動型レーザ計測システム
インホイールモータの4輪駆動ローバにLiDARとカメラを搭載した移動型3次元計測システム.
(情報・エレクトロニクス系部門 大石研)
複合現実感モビリティシステム
電気バスに全方位カメラ,GPS,HMDなどを搭載し,乗車する複数のユーザが複合現実感を体験できるシステム.
(情報・エレクトロニクス系部門 大石研)
ビッグデータ価値協創実験基盤(愛称:Lumada 東大生研ビッグデータラボ)
(情報・エレクトロニクス系部門 合田研)
大規模データベース実験設備(継続構築)
(情報・エレクトロニクス系部門 合田研)
大規模健康医療ビッグデータ解析基盤システム(継続構築)
(情報・エレクトロニクス系部門 合田研)
高エネルギー効率データプラットフォーム実験基盤(継続構築)
(情報・エレクトロニクス系部門 合田研)
Si-MBE装置
本装置は超高真空下でSiの単結晶を成長する装置である.Siソースの励起源として電子線を利用している.成長中の様子をRHEEDによってその場観測することができる.また,本装置は超高真空搬送チャンバーを介して,超高真空PLD装置やスパッタ装置と連結されており,試料を大気にふれさせること無く素子作製プロセスを行うことができる.
(物質・環境系部門 藤岡研)
パルス電子線堆積装置
本装置はパルス電子線源を励起源とする結晶成長装置である.パルスレーザーを励起源とするPLD装置に比べ高い成長速度で高品質半導体単結晶薄膜を作製できる.特に高品質窒化ガリウムを成長させるためのRFプラズマラジカル源とスパッタソースを有している.また,成長中の様子をRHEEDによってその場観測することができる.
(物質・環境系部門 藤岡研)
斜入射X線回折装置
本装置は微小な入射角でX線を試料に照射し反射率や回折を解析する評価装置である.通常のX線回折装置で測定のできない極薄膜やヘテロ界面の急峻性の評価に利用される.
(物質・環境系部門 藤岡研)
超高真空PLD装置
本装置はKrFエキシマレーザーを励起源とするパルスレーザー結晶成長装置である.超高真空仕様であり,残留水分の影響を受けることなく高品質な半導体単結晶薄膜を作製できる.特に高品質Ⅲ族窒化物を成長できるようにRF窒素ラジカル源を装備している.成長中の様子をRHEEDによってその場観測することができる.
(物質・環境系部門 藤岡研)
FT-NMR装置 JNM-ECA500
製造元:(株)JEOL RESONANCE(旧:日本電子(株)) スペック ・超電導マグネット:磁場強度11.7T(1H-500MHz),セルフシールド型 ・RFアンプ出力:HF200W, LF500W ・プローブ 固体3本:4mm汎用CP-MASプローブ,測定核種1H, 15N-31P 4mmMQ-MASプローブ,測定核種17O-11B 4mm低周波プローブ(99Ru用),測定核種99Ru, 35Cl 液体2本:5mm汎用プローブ,測定核種1H, 19F, 15N-31P,オートチューニング 10mm低周波プローブ,測定核種103Rh-35Cl,マニュアルチューニング ・固体試料管:Φ4mm-ZrO2製(最高回転数18kHz),Φ4mm-Si3N4製(最高回転数 20kHz)
(物質・環境系部門 井上(博)研)
高温Raman散乱測定装置
CO2レーザーにより加熱した高温融体や過冷却融体をNd:YAGの第2高調波を用いて励起して,Raman散乱を測定する装置.
(物質・環境系部門 井上(博)研)
sCMOS検出器 一式
(物質・環境系部門 石井研)
米国Gatan社製 PIPSⅡ Pro 一式
アルゴンイオンを照射することにより透過型電子顕微鏡の試料を作成するための試料加工装置.液体窒素による冷却機能,GMSによるプログラミング機能を使用可能.
(物質・環境系部門 溝口研)
JMS-S3000 SpiralTOF-plus
(物質・環境系部門 南研)
核磁気共鳴装置 JNM-ECZ600R / S1 FT NMR装置
(物質・環境系部門 南研)
NIKON ECLIPSE Ti2-E
(物質・環境系部門 杉原研)
Varioskan LUX multimode microplate reader
(物質・環境系部門 杉原研)
多目的拡張型分析透過型電子顕微鏡
多目的拡張型分析透過型電子顕微鏡(Talos F200S G2, Thermo Fisher Scientific)は,ショットキー電界放出型電子銃を搭載しており,安定した電子放出と高い電子線照射密度(高輝度)を特徴とした高分解能透過電子顕微鏡である.付加設備としてエネルギー分散型 X 線分光分析装置(EDS),16M CMOSカメラと走査透過電子顕微鏡(STEM)検出器を装備している.これらの付属設備を併用することにより,ナノスケールの局所領域での観察,元素分析,二次元元素マップ分析が可能.
(物質・環境系部門 徳本研)
紫外−可視−近赤外拡散反射分光光度計(雰囲気制御・温度制御ユニット設置)
ガス導入による雰囲気制御,および温度制御下における,紫外−可視−近赤外の固体拡散反射スペクトル測定を可能とする分光光度計.
(物質・環境系部門 塚本研)
万能試験機
アムスラー試験機,載荷能力:1000kN
(人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 中埜研,基礎系部門 清田研,基礎系部門 浅井研,災害対策トレーニングセンター 目黒研,人間・社会系部門 腰原研,人間・社会系部門 大原研,災害対策トレーニングセンター 沼田研)
地震環境創成シミュレーター(3軸6自由度振動台)
XYZの直交3軸に加え,ピッチ・ロール・ヨーの回転運動が可能な動電式の多目的振動試験装置.多自由度振動制御解析システムF2と組み合わせて使用することにより実環境における振動データを忠実に再現することが可能.線形性に優れた大振幅の動電式加振機を用い,他に類を見ない高精度な3軸6自由度の振動を再現.軸受けに静圧球面軸受けを使用し回転角制御を実施(回転運動再現可能).多軸・多点制御装置としてF2を用い各軸間の干渉を補償.制御系の遅れ時間を補償また台上応答に即応した目標信号補正を行う予測制御機能を有し利用者がプログラミングすることで修正が可能.
(災害に強い都市を支える工学研究グループ(ERS)Engineering for Resilient Society Research Center,基礎系部門 中埜研,基礎系部門 清田研,人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 浅井研,災害対策トレーニングセンター 目黒研,人間・社会系部門 腰原研,人間・社会系部門 大原研,災害対策トレーニングセンター 沼田研)
張力型空間構造実挙動観測システム
張力型空間構造実挙動観測システムは,様々な都市活動に曝される超軽量大スパン構造の力学性能を研究調査するための試験体及び観測システムである.都市活動及び自然環境下での膜構造及び張力導入型鋼構造の力学的実挙動を観測することを主な目的とする.試験体そのものは超軽量の張力型空間構造物モデルであり,モデルの周辺には,都市活動シミュレーションシステム,力学モデル載荷実験システム,及び観測システムが配置されている.(柏キャンパス内通称「ホワイトライノⅡ」に構築されている)
(人間・社会系部門 川口(健)研,価値創造デザイン推進基盤 今井研)
植物実験圃場(柏キャンパス)
柏の葉キャンパスの圃場において主にユーカリ種・プラタナス種を育成し,建築構造と生きた植物の研究を進めている.
(人間・社会系部門 川口(健)研)
植物実験圃場(駒場IIキャンパス)
植物,建築の異分野共同研究のため,駒場IIキャンパスにおいて圃場を設置し,ユーカリ種・クスノキ種を育成している.
(人間・社会系部門 川口(健)研)
水平二次元振動台
振動台寸法 5m × 5m,搭載可能質量 10t,最大変位 X: ±300mm,Y: ±300mm,最大速度 X: 150cm/s,Y: 140cm/s,最大加速度 X: ±2.0G,Y: ±3.0G,浮基礎 2000t
(人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 中埜研,災害対策トレーニングセンター 目黒研,大規模実験高度解析推進基盤 羽田野研,人間・社会系部門 腰原研,基礎系部門 清田研,基礎系部門 浅井研)
静的載荷関連施設
アクチュエータ 3基:最大荷重 圧縮 500kN,引張り 300kN,ストローク ±300mm,加力フレーム,反力壁,反力床
(人間・社会系部門 川口(健)研,基礎系部門 中埜研,災害対策トレーニングセンター 目黒研,人間・社会系部門 腰原研,大規模実験高度解析推進基盤 羽田野研,基礎系部門 清田研,基礎系部門 浅井研)
音響実験室
音響実験室は4π無響室,2π無響室,残響室,模型実験室およびデータ処理室からなっている.4π無響室(有効容積7.0 m×7.0 m×7.0 m,浮構造,内壁80 cm厚吸音楔),2π無響室(有効容積4.0 m×6.9 m×7.6 m,浮構造,内壁30 cm厚多層式吸音材)では各種音響計測器の校正,反射・回折等精密物理実験,聴感評価実験などを行う.聴感評価実験に関しては,4π無響室は3次元音場シミュレーションシステムおよび実時間たたみ込み装置を有し,各種の環境音響やホールの聴感印象に関する心理実験を行っている.2π無響室は低周波音再生システムを有し,超低周波数帯域を含む音の聴感実験を行う.また模型実験室は各種の音響模型実験を行うためのスペースで,建築音響,交通騒音などに関する実験を行う.データ処理室にはスペクトル分析器,音響インテンシティ計測システム,音響計測器校正システムなどが設置され,音響実験室の実験装置で得られたデータを処理する.
(人間・社会系部門 坂本研)
地球水循環観測予測情報統合サーバー群
UNIXおよびLinuxをOSとする複数の計算機を一体的に運用し,水循環に関するデータの収集・アーカイブ,大気大循環モデル,領域気象モデル,陸面水熱収支モデル,河道網モデルを用いたシミュレーション,結果の解析・検証に利用している.一例として,気象庁からの予報結果をもとに陸面のシミュレーションを行い,河川流量を予測するシステムが実時間運用されている.
(人間・社会系部門 山崎研,人間・社会系部門 沖研,人間・社会系部門 金(炯)研,人間・社会系部門 新田研,人間・社会系部門 吉兼研,大規模実験高度解析推進基盤 芳村研)
高解像度地形データ解析サーバー
一般的な計算サーバーでは困難な高頻度のデータIOおよび画像処理を含む高解像度地形データ解析のための専用計算機
(人間・社会系部門 山崎研)
昇温・等温脱離測定装置
実用材料表面に吸着した非晶質固体氷膜の吸着エネルギーと結晶化速度評価
(着霜制御サイエンス社会連携研究部門 ビルデ研,基礎系部門 福谷研)
超高真空昇温脱離測定装置
表面構造を制御したAl2O3薄膜試料の作製および吸着したH2O分子の構造・結晶化の観察・脱離障壁エネルギー評価に必要な施設
(着霜制御サイエンス社会連携研究部門 ビルデ研,基礎系部門 福谷研)
小型造波回流曳航水槽
小型造波回流曳航水槽は,長さ6m,幅1m,深さ50cm の水槽であり,波浪と流れを起こすことができるとともに,模型を曳航することができる.海洋工学水槽で行う実験の予備実験を行うのに適している.
(大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)
水同位体比分析システム
水同位体比を測定するための質量分析装置(Delta-V)
(大規模実験高度解析推進基盤 芳村研)
デジタルホログラフィック顕微鏡
ホログラフィの原理を用いて,材料の表面起伏の変化をリアルタイムにnmスケールで計測する装置
(大規模実験高度解析推進基盤 井上(純)研)
合金溶解炉
様々な組成の合金を溶解する装置
(大規模実験高度解析推進基盤 井上(純)研)
SOFC評価装置
固体酸化物形燃料電池(SOFC)のⅠ−Ⅴ特性および交流インピーダンス測定を行う装置である.ガス組成,湿度,流量,温度を自動でコントロールすることができる.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 鹿園研)
人工気象室
本装置は建物内の湿気移動,揮発性化学物質等の移動,拡散現象を解析するための恒温恒湿室であり,その室内にHEPAフィルターおよび化学フィルターにより空気中の塵埃や揮発性化学物質濃度を大幅に低減したクリーンチャンバーを備える.恒温恒湿室は10m×6m×6mであり,温度の制御範囲は15℃〜40℃,湿度の制御範囲は20%〜80%である.クリーンチャンバーは床吹出天井吸込のclass100仕様の整流型である.大きさは6m×10.5m×4mであり,温度の制御範囲は15℃〜40℃,湿度の制御範囲は20%〜80%である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)
再生可能エネルギー試験建屋
本実験建屋には,太陽熱,太陽光,地中熱,空気熱などの複数の再生可能エネルギー源を一つのフープに組み合わせ,各エネルギー源が持っている欠点を補完できる建築エネルギー設備(空調,給湯,換気など)が設置されている.建築設備は変化し続ける外部環境と相互作用しながらシステム性能が著しく変化する特性があり,一戸建て規模の本建物に適用して実験を行うことで,現実と同じ条件で運転とシステム性能同定ができる.本施設を使用して行われている研究は,設備コンポーネント開発と性能同定,在室者の熱快適性の分析,エネルギー需要と供給のミスマッチと外乱を考慮した最適予測制御アルゴリズムの開発がある.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)
極限環境試験室
本装置は,建築物や様々な工業製品の低温や高温の極限気象条件での性能を検討するための恒温室である.恒温室は6.75m×4.25m×3.0mの大きさがあり,温度の制御範囲は-30℃〜40℃である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)
環境無音風洞
風環境,大気拡散,都市温熱といった様々な環境問題に対応し,それぞれの現象を的確に再現し解明することを目的としている.本装置の特徴は,大気拡散や温熱環境問題に対応するため気流冷却装置,温度成層装置,床面温度調整装置を使用して風洞気流の温度が任意に制御できること,騒音問題などに対応するため通常の風洞よりもコーナーの多いクランク型風路,低騒音型送風機,風路内消音装置により風路内の騒音が非常に低く設定されていることである.測定部断面は2.2m×1.8m,測定胴長さ16.5m,風速範囲0.2〜20m/sで,内装型トラバース装置,ターンテーブルを備えている.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大岡研,人間・社会系部門 菊本研)
500MHz核磁気共鳴装置
固体状態における構造解析,状態分析を行う.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
卓上型X線回折装置
X線回折法により粉末や多結晶体の結晶構造解析を行う.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
水素分析装置
本装置(LECO 社製RH-402)はメジャーメントユニットとファーネスから構成されており,高周波加熱法で試料を溶解し,試料中の水素濃度を定量分析する.分析方法は熱伝導方式である.主に鉄鋼試料やアルミニウム,チタンなどの金属試料の分析に用いる.分析範囲は1~2000ppm,感度は0.001ppm,分析精度は± 0.2ppm または含有量の± 0.2% である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
活性金属を取り扱うための各種装置
加熱装置付グローブボックス(計2台),雰囲気制御電気炉などにより水分および酸素濃度が1ppm以下の雰囲気でナトリウム,カリウム,カルシウムなどの化学的に極めて活性な金属を加工・処理することができる.チタンやニオブ,スカンジウムなどの活性金属粉末の各種処理も可能である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
炭素硫黄同時分析装置
本装置(LECO 社製CS-600)は高周波加熱により試料を燃焼し,試料中の炭素分と硫黄分を,それぞれ CO2 ガス,SO2 ガスとして抽出する.赤外線吸収法により,試料中の炭素と硫黄を同時に定量分析する装置である.分析範囲(試料1g)は,炭素0.6ppm~6.0%,硫黄0.6ppm~0.4%である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
示差熱熱重量同時分析装置
示差熱熱重量同時分析装置は,加熱炉で物質の温度を変化あるいは保持させながら,その物質の質量及び,基準物質との温度差を測定する装置である.本装置は,浮力,対流の影響の少ない水平差動方式を採用し,測定範囲が室温から1500℃と広く,広範囲の温度条件で測定ができる.プログラム温度と試料温度とのズレを最小限に抑えるための学習機能があり,高精度の温度制御を可能にする.試料の熱安定性,雰囲気制御下での反応性,及び速度論的分析に利用する.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
誘導結合プラズマ発光分光分析装置
本装置(セイコーインスツル株式会社製SPS3520UV)は,溶液試料中の元素をアルゴンプラズマ中で励起し,放出される光から濃度を分析する.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
誘導結合プラズマ発光分光分析装置
本装置(スペクトロ社製SPECTROBLUE)は,溶液試料中の元素をアルゴンプラズマ中で励起し,放出される光から濃度を分析する.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
走査電子顕微鏡
本装置(日本電子社製JSM-6510LA)は,試料に加速電圧0.5 - 30kV で電子線を照射し,発生する反射電子並びに二次電子を検出することで,試料の表面形態を観察する装置である.また,低真空機能を備えており非導電性試料の観察ができる.さらに,本装置にはペルチェ素子冷却型のEDS 装置(エネルギー分散型X 線分析装置:JED-2200)及び,EBSD(後方散乱電子回折装置:INCA CRYSTAL HP d7600)を備えている.EDS 検出器,EBSD 検出器により,試料の元素分析,結晶方位解析が可能である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
酸素窒素同時分析装置
本装置(LECO 社製TC-600)は,インパルス加熱により試料を溶解し,試料中の酸素濃度と窒素濃度を同時に定量分析する装置である.酸素は赤外線吸収方式,窒素は熱伝導度方式で分析する.分析範囲(試料1g)は,酸素0.05ppm~5.0%,窒素0.05~3.0% である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
酸素窒素同時分析装置
本装置(LECO 社製ON-836)は,インパルス加熱により試料を溶解し,試料中の酸素濃度と窒素濃度を同時に定量分析する装置である.酸素は赤外線吸収方式,窒素は熱伝導度方式で分析する.分析範囲(試料1g)は,酸素0.05ppm~5.0%,窒素0.05~3.0% である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
高精度結晶性評価装置
高分解能XRD解析,極点解析などの機能を有する.また,温度やガス種の制御された雰囲気において結晶変化を調べることもできる.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 岡部(徹)研)
ガス吸着量測定装置
窒素,二酸化炭素など,気体状態の物質を吸着させる材料の評価を行う専用装置.液体窒素(77 K),温度可変恒温槽により吸着温度依存性測定,吸着熱分析が可能.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 小倉研)
蒸気吸着測定装置
水蒸気,蒸気圧の高い有機物など,常温では液体の物質を気化させ吸着分析する専用装置.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 小倉研)
Mbraun社製グローブボックス(UniLab1200/780)酸素計・水分計・ソルベントトラップ付き
窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下での実験操作が可能であり,空気や水に対し不安定な化合物などの効率的な合成・取り扱いを可能とする装置である.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 砂田研)
単結晶X線構造解析装置(リガク RA-Micro7+)
合成した化合物の単結晶を用いた測定を行うことで,詳細な分子構造を解明する.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 砂田研)
グローブボックス(MBRAUN UNILab Pro sp/dp)
水分および酸素濃度が1ppm以下の雰囲気でナトリウム,カリウム,カルシウムなど化学的に極めて活性な金属を加工・処理することができる.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大内研)
グローブボックス(MBRAUN UNILab plus sp/dp)
水分および酸素濃度が1ppm以下の雰囲気でナトリウム,カリウム,カルシウムなど化学的に極めて活性な金属を加工・処理することができる.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大内研)
湿式搭載ヒュームフード・フレキシブル局所排気システム(LFC-180SZ)
化学実験において,有害な気体や揮発性の化合物を,安全に扱うための局所排気装置.水洗式であり,フッ化水素酸や塩酸などにも対応している.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大内研)
超小型アーク溶解炉(ACM-M01)
不活性ガス雰囲気中で,アークを発生させ,チタンやジルコニウムなどのレアメタルおよびその合金を溶解することができる装置.
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 大内研)
材料・材質評価センター
材料の力学特性を評価するための試験装置を設置している.基本的材料試験を行う,25tf, 10tfの油圧疲労試験機,10tf, 5tf, 100kgfの万能試験機,5tfクリープ試験機,ビッカース硬さ試験機,特殊試験を行うX線CT付き万能試験機,SEM付き高温疲労試験機,二軸油圧式疲労試験機を有する.また,測定機器として,3次元形状測定装置,光学式変位計,デジタル超音波探傷器,AE計測装置,レーザー顕微鏡,レーザーエクステンソメーター,ファイバーオプティックセンサーシステム,デジタル動ひずみ測定器,レーザー変位計を保有している.
(革新的シミュレーション研究センター 吉川研,基礎系部門 栃木研)
低騒音風洞試験設備
ファンやダクトから発生する騒音をほぼ完全に消音した小型・低乱風洞と騒音計測用の無響室とからなる計測設備であり,対象とする物体周りの流れと発生騒音との同時計測が可能である.風洞のテストセクションは,高さ500mm×幅500mm×長さ1750mmであり,暗騒音レベルは風速40m/sにおいて56dB(A)以下に抑えられている.
(革新的シミュレーション研究センター 加藤(千)研,機械・生体系部門 白樫研)
極低温強磁場走査トンネル顕微鏡装置
本装置は,液体ヘリウムを利用して2Kから200Kの間で試料室の温度を制御することができる走査トンネル顕微鏡システムであり,また超伝導磁石によって最大10Tの強磁場を印加しながら計測を行うことも可能である.本装置によって,熱雑音の影響を取り除きながら量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで計測することができ,またその強磁場中での振る舞いから量子ナノ構造の諸物性の評価が行える.
(マイクロナノ学際研究センター 髙橋研)
温度可変高真空走査プローブ顕微鏡装置
本装置は,120Kから600Kの間で温度可変の試料ステージを持ち,走査トンネル顕微鏡,原子間力顕微鏡,ケルビンプローブフォース顕微鏡など様々なモードでの計測が可能なシステムである.本装置によって,量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで評価することができ,またその温度特性の計測を通じて量子ナノ構造の電子的特性を明らかにすることができる.
(マイクロナノ学際研究センター 髙橋研)
超高真空温度可変走査プローブ顕微鏡装置
液体ヘリウムを利用して25Kから室温の間で試料室の温度を制御することができる超高真空走査プローブ顕微鏡システムである.本装置によって,熱雑音の影響を取り除きながら清浄な量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで計測することができ,またその温度依存性の計測から量子ナノ構造の諸物性の評価が行える.
(マイクロナノ学際研究センター 髙橋研,基礎系部門 福谷研)
TEMAFM
超高真空透過電子顕微鏡に原子間力顕微鏡を装着したもの
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
カラー原子間力顕微鏡
リアルタイムで化学コントラスト像の得られるもの.10Kまで冷却可能
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
バイオシュリーレン顕微鏡
溶液中の生体試料の走流性,化走性に関連して,流れを可視化するためのシュリーレン顕微鏡である.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
光ファイバー式ホモダイン干渉計
液中の振動や音波の高感度計測を目的とした,光ファイバー式ホモダイン干渉計
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
受精プロセス力学計測装置
受精プロセスにおける力学的寄与を,光学顕微鏡,高感度力顕微鏡を組み合わせて行う装置である.ピペットや流路を用いて,精子の侵入位置を光学観察と力計測の計測軸に合わせることが可能である.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
子宮蠕動多元計測装置
子宮蠕動を流路,半導体センサ,超弾性可変抵抗素子を用いて計測し,結果を提示する装置.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
液中原子間力顕微鏡
液中に探針と試料を配置したもので,-20度から99度まで温度を制御できるもの.固液界面の原子分解能観察が可能.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
液中振動計測装置
液中で生体や生体分子の発生する揺動をカンチレバーや,振動センサーの電流を用いて検出する.二重懸架機構を用い,環境振動を排除する機構を実現した. 配偶子の観察や培養を想定して,酸素濃度,二酸化炭素濃度,温度の能動制御を行なっている.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
胚培養音響振動計測装置
受精直後からの胚の活動を音響・力学的に計測する装置である.
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
超高真空フィールドイオン顕微鏡
フィールドイオン顕微鏡で,エミッターに原子間力顕微鏡カンチレバーを配置可能なもの
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
超高真空走査型トンネル顕微鏡
汎用装置で,試料評価が可能
(マイクロナノ学際研究センター 川勝研)
生物学的・化学的実験に応用される電気的・光学的測定装置
Bw-401室には,生物学的・化学的実験に応用される電気的・光学的測定に特化した装置を持つ.LIMMSで管理する60台以上の実験装置は以下の通り: 1)電気的特性評価(精密半導体パラメータアナライザー,ネットワークアナライザー,ロックインアンプ,差動増幅器,その他電気測定装置),2)光学的観察・特性評価(分光光度計,Keyance顕微鏡,オリンパス倒立・非倒立蛍光顕微鏡,Zeiss倒立蛍光顕微鏡,その他基本顕微鏡); 3) 生物細胞培養(クリーンベンチ,インキュベーター,遠心分離機,オートクレーブ,冷蔵庫,-30℃フリーザー,-80℃フリーザー,液体窒素容器,その他細胞培養に必要な基本的な道具); 4) 化学分析(pHメーター,導電率計,ISEメーター,ポテンシオスタット,電気化学分析器,試薬や蛍光を使用するその他の基本的な化学分析器); 5) 回路基板の組み立てとテストのための電子回路ワークベンチ; 6) マイクロ流体デバイスの製造のためのポリジメチルシロキサン(PDMS)ワークベンチ. Bw-401 room is dedicated to electrical and optical measurements applied to biological and chemical experiments. More than 60 apparatus are available to perform: 1) Electrical characterization (Precision Semiconductor Parameter Analyzer, Network Analyzer, Lock-in Amplifier, Differential Amplifier, other electrical measurement apparatus); 2) Optical observation and characterization (Spectrophotometers, Keyance microscopes, Olympus Inverted and Non-inverted Fluorescence microscopes, Zeiss Inverted Fluorescence microscope, other basic microscopes); 3) Biological cell culture (Clean-bench, Incubators, Centrifuge, Autoclave, Fridge, -30C Freezer, -80C Freezer, Liquid N2 container, other basic tools for cell culture); 4) Chemical analyses (pH meter, Conductimeter, ISE meter, Potensiostat, Electrochemical Analyzer, other basic chemical analyzer using reagents or fluorescence); 5) Electronic Circuit work bench for assembly and test of circuit boards; 6) PolyDimethyl Siloxane (PDMS) work bench for making Microfluidic devices.
(マイクロナノ学際研究センター ティクシエ 三田研,情報・エレクトロニクス系部門 年吉研)
マイクロ波散乱計測装置
L-Band,C-Band,X-Band のマイクロ波帯域電磁波散乱計測装置である.海面の物理変動によるマイクロ波散乱特性の変化を計測し,風,波,潮流の海面物理情報を取得する研究に用いられる.衛星リモートセンシングによる海面計測を支援する装置である.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)
レーダ海洋波浪観測設備
パルス式マイクロ波ドップラーレーダを用いた波浪観測装置である.リモートセンシングにより海洋波浪の成分ごとの波向,波周期,波高,位相等を計測する装置である.現在,相模湾平塚沖の東京大学平塚沖総合実験タワーに設置され,沿岸波浪の観測を行っている.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)
平塚沖総合実験タワー
神奈川県平塚市虹ヶ浜の沖合1km(水深20m)のところにあって,昭和40年(1965年)科学技術庁防災科学技術研究所(現,国立研究開発法人防災科学技術研究所)によって建設された.海面から屋上までの高さは約20mである.鋼製のこの観測塔にはさび止めの工夫がされており,建設以来50年以上も経過しているにもかかわらず,堅牢な状態を今でも保っている.平成21年7月1日より,この観測塔は平塚市虹ヶ浜にある実験場施設とともに国立大学法人東京大学海洋アライアンス機構に移管された.今後は単に防災科学に限らず,広く海洋に関する調査,実験に利用され,民間にもその利用が開放されている.観測塔には陸上施設から海底ケーブルを通じ,動力用電力を含め,豊富な電力が供給でき,多数の通信回線も確保されている.現在観測されている項目は以下のようなものである. ・海象関係 : 波(波高,周期,波向),水温(3m深,7m深),流向,流速 ・気象関係 : 風向,風速,気温,雨量,気圧,湿度,カメラによる観測も実施されている.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研)
海洋工学水槽
長さ50m,幅10m,深さ5mの水槽で,波,流れ,風による人工海面生成機能を備え,変動水面におけるマイクロ波散乱,大水深海洋構造物の挙動計測など,海洋空間利用,海洋環境計測,海洋資源開発に必要な要素技術の開発に関連する実験・観測を行う.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研,大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)
風路付造波回流水槽
長さ25m,幅1.8m,水深1m(最大水深2.0m)に回流,造波,風生成機能を備え,潮流力,波力,風荷重など海洋における環境外力の模擬が可能な水平式回流水槽である.
(海中観測実装工学研究センター 林(昌)研,大規模実験高度解析推進基盤 北澤研)
DONET1
平成23年度より本格的な運用を開始した,南海トラフ熊野灘に設置の,地震・津波観測監視用ケーブル式リアルタイム観測システム.全長320kmの基幹ケーブルシステム内に5基のノード(観測装置用の海底コンセントレーション)を装備し,システム内に最大40式の観測機器を海中で着脱運用することが可能.平成28年度末時点で22式の地震津波複合観測点,2式の掘削孔内観測点が接続されている(5式のノードのうちノードEについては障害により平成28年6月より停止中).三重県尾鷲市古江町にシステムの陸上局舎,(国研)海洋研究開発機構横浜研究所内にバックアップセンターを有する.システムの運用については平成28年度より(国研)防災科学技術研究所に移管して行われており,同研究所のデータ配信システムを介して,東京大学地震研究所,気象庁,防災科学技術研究所等にデータのリアルタイム提供を実施している.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)
DONET2
南海トラフ紀伊水道沖に構築中の,地震津波観測監視用ケーブル式リアルタイム観測システムの2号機.DONET1の持つ観測機能,海中のインターフェース機能を維持したまま,さらに,大規模なシステム構成を可能にする機能を開発搭載している.全長500kmの基幹ケーブルシステム内に7基のノードを装備し,システム内に最大56式の観測機器を海中で着脱運用することが可能.徳島県海部郡海陽町と高知県室戸市室戸岬町にシステムの陸上局舎を有し,バックアップセンターは(国研)海洋研究開発機構横浜研究所内設備をDONET1と共用する.平成28年度よりシステムの本格運用が(国研)防災科学技術研究所に移管された上で開始されており,同研究所のデータ配信システムを介して,東京大学地震研究所,気象庁,防災科学技術研究所等にデータのリアルタイム提供を実施中.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)
北海道釧路十勝沖「海底地震総合観測システム」
平成11年に設置され,観測が開始された,海底ケーブルシステム内に観測装置を埋め込んだ形状のクラッシックシステム.室戸岬沖システムと同様にケーブル端部に先端観測ステーションをもち,ここでは,テレビカメラ,地中温度計,流向流速計,ADCP,CTD,ハイドロフォン,LEDライトが装備されているが,老朽化により一部機能は停止中.また,沖合約140kmには海底地震計,約70kmに海底地震計及び海底津波計が装備されている.データは関係機関にリアルタイム提供中であるとともに,アーカイブデータを含めた全データを地震津波以外の多目的利用にも提供中.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)
展張装置
(国研)海洋研究開発機構が所有するROVハイパードルフィンに搭載使用するツールスキッド(追加装置).ROVを用いた海中での重量物の設置回収やサクションポンプによる表層堆積物の除去,観測装置の海中接続に用いるケーブルの海底面への自動展張機能等を併せ持つ.DONETで確立した海底観測ネットワークの構築維持管理や今後実施が想定される海中ロボット等による多様な海中作業の実施に不可欠な装置である.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)
横浜バックアップセンター
(国研)海洋研究開発機構横浜研究所内に整備されるDONET1及び2の運用・制御・監視,データのクオリティコントロール,データ処理・活用・公開・配布等を実施する制御拠点.地震津波イベントの定常監視を行うとともに,データ活用法に関する研究開発を実施する.地震津波関連ユーザー以外に向けたデータの多目的利用に関連する提供や活用手法の実装についても対応している.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)
環境シミュレータ
(国研)海洋研究開発機構横須賀本部内に設置された,圧力センサの高精度校正施設.深海底の環境と温度条件を模した試験環境を長時間維持する機能を持ち,圧力センサの性能評価や,海域での圧力センサ校正に必要な調整を実施することができる.
(海中観測実装工学研究センター 川口(勝)研)
大深度海底機械機能試験装置
深海底の高圧力環境下で,油浸機械などの装置類,耐圧殻,通信ケーブルなどがどのように挙動するか,あるいは試作された機器類が十分な機能を発揮しうるかを試験・研究する装置.内径525mm内のり高さ1200mmの大型筒と内径300mm内のり高さ1000mmの小型筒よりなり,大洋底最深部の水圧に相当する1200気圧に加圧することができ,計測用の貫通コネクタが蓋に取りつけられている.試験圧力はシーケンシャルにプレプログラミングでき,繰り返しを含む任意の圧力・時間設定ができる.大型筒には耐圧容器に格納されたTVカメラを装着でき,高圧環境下での試験体の挙動を視覚的に観測でき,圧力,温度,時間データも画像に記録できる.また,外部と光ファイバーケーブルでデータの受け渡しが可能である.
(海中観測実装工学研究センター 巻研,機械・生体系部門 ソーントン研)
水中ロボット試験水槽
水中ロボットの研究開発には3次元運動制御ができる水槽が欠かせない.本水槽は,水中ロボットの研究・開発ならびに超音波を利用した制御,センシング,データ伝送等のためにD棟1階に設置された水中試験環境設備である.縦7m横7m深さ8.7mの箱形で,壁面からの超音波の反射レベルを小さくするために側壁4面には吸音材およびゴム材,底面には海底の反射特性に相当するゴム材が装着してある.地下の大空間側には800mmφの観測窓が2箇所設けてあり,水中のロボットの挙動を観察できる.さらに,ロボットの空間位置を水槽側とロボット双方で検出するために,水槽内上下4隅に計8個のトランスジューサを配置したLBL測位システムを設置している.付帯設備としては,地下大空間内のロボット整備場から専用テルハが引き込まれ着水・揚収に供している.また,自動循環浄化装置で常に透明度の高い水質を維持できる.
(海中観測実装工学研究センター 巻研,機械・生体系部門 ソーントン研)