宇宙空間の利用は今後の拡大が見込まれる産業分野であり、そこに荷物を運ぶ輸送手段であるロケットの軽量化は輸送コストの削減につながる重要な研究開発テーマです。高次協調モデリング客員部門では、ロケット構造の大きな部分を占める推進薬タンクに対して、繊維強化複合材料(CFRP)の適用による軽量化のための製造プロセスの検討や材料開発、構造設計方法の開発を行っています。オートクレーブのような大型の製造設備の不要な製造プロセスやその自動化による製造コストの大幅削減、自動化プロセスに適した材料開発等を実施することで、単なる軽量化のみでなく、製品の低コスト化を両立させることを検討しています。この技術はロケットのみでなく燃料電池自動車等にも適用でき、将来の輸送機器の能力向上に資することが可能であると考えています。