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生分解性ポリマーのナノファイバーを用いた、従来の試験紙(ろ紙)に代わる新たなセンサーシートの作製に成功
生分解性ポリマーのナノファイバーを用いた、従来の試験紙(ろ紙)に代わる新たなセンサーシートの作製に成功

生分解性ポリマーのセンサーシート(1200_800).jpg

東京大学 生産技術研究所の 金 範埈 教授、東京大学 大学院工学系研究科修士課程のス チェンソング大学院生、東京大学 生産技術研究所 朴 鍾淏 助教、ボンファント グウェナエ国際協力研究員(研究当時)、バンサン サル国際研究員(リヨン大学 准教授)の研究グループは、既存の紙の試験紙に代わり、新たな比色アッセイ用の基板として生体分解性のポリマー(Polycaprolactone, PCL)のナノファイバーで作製したセンサーシートを開発しました。従来、抗体、酵素のような特定のターゲット物質の検出を目的としたバイオセンサーではセンサーの基板として紙が使われています。例えば、血糖値や妊娠検査、COVIDやインフルエンザ抗原キットには、ろ紙基板が使用されています。今回、研究グループが開発したセンサーシートは、既存の紙基板を用いるポイントオブケア検査機器の紙の代わりとして使え、更にターゲットをより敏感に検出することできるため、今後のウェアラブルバイオセンサーへの応用(例えば、マイクロニードルパッチと組み合わせた日常グルコースセンシング)が期待されます。