最新の研究
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海中ロボットによる海氷裏面の全自動計測に成功~ 南極海での調査に向けて大きな一歩 ~
海中ロボットによる海氷裏面の全自動計測に成功~ 南極海での調査に向けて大きな一歩 ~

東京大学 生産技術研究所 附属海中観測実装工学研究センターの巻 俊宏 准教授(新領域創成科学研究科の協力講座を担当)および同研究室に所属する山縣 広和 特任研究員と小知井 秀馬 修士課程学生、そして国立極地研究所 地圏研究グループの野木 義史 教授らの研究グループは、海氷や棚氷の下に入り込み、全自動で航行しながら氷の裏面の形状を高精度に計測するAUV(自律型海中ロボット:Autonomous Underwater Vehicle)「MONACA」(モナカ)を開発しました。北海道紋別港で、MONACAは全27回、のべ8時間17分、8.9 kmに渡って海氷下を全自動潜航し、のべ47,143m2(東京ドームとほぼ同じ面積)の海氷裏面の形状データを得ました。完全無索での潜航にも成功し、南極海での完全結氷域探査の技術的目途が立ちました。今後は更なる性能向上を図り、来年度以降に予定されている南極海への展開に備えます。南極での計測を通し、地球システムにおける南極の役割の解明を目指します。