最新の研究
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光の波長より小さな世界で、走り、回る、新発想の光駆動ナノマシン
光の波長より小さな世界で、走り、回る、新発想の光駆動ナノマシン

金属ナノ粒子の形や向きを調節すると、光を照射した時に一方向に強い散乱光を生み出すことができる。田中 嘉人 助教、志村 努 教授らの研究グループは、この時、散乱光とは逆向きの力がナノ粒子に働くことを初めて発見した。このナノ粒子を整列させた微小マシンを作り、マシンに働く力の方向を精密に制御することに成功した。光で動くナノスケールのリニアモーターや回転モーターを実現した。照射する光を制御して微小マシンを動かす従来の「光ピンセット」とは異なり、光の受け手側を工夫することで、光の波長スケールより小さいナノ空間で駆動力を精密にデザインできた点が新しい。光駆動マシンの集積化が進み、光駆動ナノロボットやナノ工場の実現が期待される。