3月26日(水)、米国ネバダ州ラスベガスで開催されましたTMS(The Minerals, Metals & Materials Society)2025, 154th Annual Meeting & Exhibition(北米最大の資源・材料学会)において、本所の岡部 徹 教授が「TMS 2025 LEADERSHIP AWARD」を受賞されました。本賞は、金属工学および材料科学の分野で国際的に卓越したリーダーシップを発揮した個人を表彰するものです。
授賞式は、ラスベガスらしい華やかな雰囲気に包まれ、盛大に執り行われました。岡部教授はTMS会長の Srinivas Chada 氏から黒大理石(Black Onyx)製の大型の賞牌を授与されました。受賞理由としては、非鉄金属の新しい製錬・リサイクル技術の開発に関連する優れた研究成果と価値創造、教育および各種マネジメントにおける先見性と模範的なリーダーシップ、さらにメディアを通じた公共的なアウトリーチ活動が挙げられました。
このたびの受賞に際し、岡部教授は「As a Japanese person, I am truly grateful for the recognition of my leadership at a major academic conference in North America. 」と述べられました。
米国の主要な学会では依然として北米出身の研究者が中心を占めていますが、そうした中で岡部教授が本賞を受賞されたことは、研究成果の卓越性に加え、国際学会等での積極的な交流や他の研究者への細やかな配慮を通じて築き上げてこられた、強固な国際ネットワークと信頼関係の賜物であったものと考えられます。岡部教授は、LEADERSHIP AWARDにふさわしい金属工学分野の牽引者として、海外の研究者の間でも強い存在感を示されています。
これまで岡部教授は、広い視野のもとレアメタルの普及に多角的に取り組み、アカデミアの立場から新たな産官学連携活動や国際ワークショップを数多く主宰されてきました。レアメタル研究の国際的な発信、さらには一般社会への情報提供においても、フロンティアを切り開き、世界をリードしてこられました。今回の受賞は、こうしたレアメタルの製錬やリサイクル分野における研究、教育、啓発活動の、世界規模での幅広い功績が高く評価された結果であるといえるでしょう。
岡部教授のご受賞を心よりお祝い申し上げるとともに、今後ますますのご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。
(持続型材料エネルギーインテグレーション研究センター 講師 大内 隆成)
左から、トロフィーを授与される岡部教授、授与された黒大理石(Black Onyx)製の大型の賞牌
左から、壇上でのフォトセッション、授賞式会場の様子