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第4回海底ケーブルの科学利用と関連技術に関する将来展望ワークショップ

 2021年12月9日(木)、第4回海底ケーブルの科学利用と関連技術に関する将来展望ワークショップが、本所コンベンションホールよりオンライン開催された。本ワークショップは、本所 海中観測実装工学研究センター主催にて、4年前から毎年1回開催されている。今回は、これまで同様、海底ケーブルの科学利用に関するアイデアと関連技術の動向を紹介するとともに、観測システムから得られた科学的知見や高度利活用への展望、リアルタイムデータの社会実装、光通信関連技術、敷設船・ROV・AUVなどの作業プラットフォームで特に展開の見られる話題について最新情報の共有を行うことを目的として開催した。関連する研究者および技術者ら約190名が参加し、活発な議論を行った。

 ワークショップは、本所 川口 勝義 客員教授の開会挨拶に続き、海洋研究開発機構 荒木 英一郎 グループリーダーの基調講演「光ファイバーセンシングで拓く沈み込む巨大地震発生帯の動態把握」による最新の光通信関連技術紹介を筆頭に、海底地震計情報の新幹線早期地震検知への活用など、観測システムから得られるリアルタイムデータの社会実装技術、海底ケーブルネットワークシステムの国際展開戦略、さらには敷設された海底ケーブルの故障、修理やメンテナンスにおける技術およびそれ以外の物理的な課題等、海底ケーブルを取り巻く現状について、研究の最先端から早期地震検知システムなど私達の日常生活に直接つながるものまで、幅広い分野での話題提供がなされ、参加した聴講者の関心を最後まで引きつけた。

 新型コロナウイルス感染拡大により、残念ながら今回も終了後の懇談会は開催できなかったが、次回、第5回のワークショップ開催に向けて、新たな起点となる有意義なワークショップとなった。

(海中観測実装工学研究センター 特任研究員 杉松 治美)

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川口客員教授による開会挨拶

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荒木グループリーダーによる基調講演

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