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表と裏で色の違う半透明膜
表と裏で色の違う半透明膜

色のついた半透明膜は通常、表と裏で同じ色に見えます。東京大学生産技術研究所の立間徹教授と大学院生の齋藤滉一郎らは、金属ナノ粒子がプラズモン共鳴という現象によって特定の色の光を強く散乱するという性質を利用し、薄い膜の表と裏を、好みの色に発色させる技術を開発しました。膜内の適切な場所に、適切な材質と形をもつ粒子を埋め込むことで、表から光があたるとある粒子が、裏からだと別の粒子が、異なる色の光を散乱するように設計しました。通常の材料にはない性質なので、偽造防止・真偽認証などのほか、意匠性色材などへの応用が期待されます。

参考動画 http://pubs.acs.org/doi/suppl/10.1021/acsphotonics.6b00547