部門・センター
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高次協調モデリング客員部門
高次協調モデリング客員部門

エネルギー資源の大部分を海外に依存している我が国にとって、太陽光などの再生可能エネルギーの導入によってエネルギー自給率を向上させることの意義はとても大きいと考えられます。高次協調モデリング客員部門では、太陽光や廃熱などからエネルギーを取り出すためのエナジーハーベスティングデバイスの開発、および光触媒を用いて水から水素を高効率に発生させるためのナノ構造の設計を行っています。図は、幅広いスペクトルをもつ太陽光エネルギーを高効率に吸収する広帯域アブソーバーの開発例です。作製したナノ構造は、紫外から近赤外にわたる広い波長領域で平均83%の吸収率を有し、さらにその吸収率は入射角や偏光にほとんど依存しません。またAlをベース金属とするこのナノ構造は、原子や分子自身が自立的に構造をつくり出す自己組織化現象を利用して作製できるため、安価で大面積化が可能であるというメリットを有しています。このような高効率な広帯域アブソーバーは、吸収した太陽光エネルギーを熱に変換し発電に利用する太陽熱光起電力発電(Solar-Thermophotovoltaic,STPV)などへの利用が期待できます。