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アモルファス物質の疲労破壊の機構を解明
アモルファス物質の疲労破壊の機構を解明

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田中 肇 東京大学名誉教授(東京大学 先端科学技術研究センター シニアプログラムアドバイザー)と東京大学 大学院工学系研究科の黒谷 雄司 博士課程大学院生(研究当時)らは、アモルファス物質に繰り返し荷重を与えることにより起きる疲労破壊の物理機構を、流体力学の基礎方程式の理論解析・数値シミュレーションにより示しました。臨界ひずみ振幅、すなわち元の形状には戻れない変形の始まりは、疲労破壊と単純破壊で同じである可能性を示しました。単純変形による破壊の始まりを詳細に調べることで、長時間の疲労破壊試験を行わなくても疲労破壊の臨界ひずみ振幅を予測できる可能性が示され、様々なアモルファス材料の長期安定性の予測に役立つことが期待されます。