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先祖の経験を学ぶと、進化は加速する:学習が進化に与える影響を考察する数理的枠組みを構築
先祖の経験を学ぶと、進化は加速する:学習が進化に与える影響を考察する数理的枠組みを構築

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東京大学 大学院情報理工学系研究科 博士課程3年の中島 蒼 大学院生と同 生産技術研究所の小林 徹也 准教授は、進化と学習の関係を扱う新たな数理手法を構築することで、先祖の経験を生物個体が学習し、先祖をまねた形質を選択すると仮定すると、ランダムな突然変異のみを考慮した場合よりも、進化が加速されることを数理的に明らかにしました。学習による進化の加速を定量化する方法として、フィッシャーの基本定理を拡張しました。これらの理論は、生体における学習と進化の関係の理解のみならず、学習と進化を組み合わせた工学・情報システムの開発にも寄与すると期待されます。