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半導体ヘテロ構造を用いた新しい原理の高効率冷却デバイスを開発 ~デバイスの過熱を防ぎ、省エネルギーと性能向上に貢献~
半導体ヘテロ構造を用いた新しい原理の高効率冷却デバイスを開発 ~デバイスの過熱を防ぎ、省エネルギーと性能向上に貢献~

高密度集積化が進むにつれ、デバイス内の熱が、デバイスの動作を妨げ、信頼性を下げる大きな原因となってきており、エレクトロニクスの進歩を制限していた。光物質ナノ科学研究センターの平川 一彦 教授、LIMMS/CNRS-IIS (UMI2820)国際連携研究センターのベスコン・マーク国際研究員を中心とする研究グループは、半導体へテロ構造のバンド構造を適切に設計し、熱電子放出と共鳴トンネル効果を制御して実現できる、新しい原理の冷却素子を開発した。素子1段当たりの冷却能力は、従来のペルチェ素子の約10倍の値が期待されている。局所的かつ高効率に冷却できるため、大型コンピュータの冷却エネルギーの削減やデバイスの性能改善に、大きく貢献することが期待される。