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ガラス形成物質のダイナミクスは液体の構造が決めている
ガラス形成物質のダイナミクスは液体の構造が決めている

ガラスになりやすい物質を冷やしてガラス転移点に近づけると、高温でサラサラだった液体がドロドロの液体に変化します。人類が何千年にもわたり利用してきたこの現象がどうして起こるのか、その要因は長年不明でした。最大の謎は、粘性が増えているにも関わらず、その間、液体の構造はほとんど変化しないように見えるという点にありました。今回、液体構造から各粒子の周りでパッキングをどこまで上げられるかの度合いを抽出し、それを空間的にぼかし(粗視化し)、粒子の動きやすさとの相関を見るという全く新しい方法により、ダイナミクスを遅くする液体中の構造をあぶりだすことに成功しました。構造が液体の動的な性質を決めていることを明らかにした点が、本研究成果の最大のインパクトです。

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