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日米欧の電力網の周波数変動を国際協力で解析:再生可能エネルギーや電力取引量の増大に備えるための数理モデルも構築
日米欧の電力網の周波数変動を国際協力で解析:再生可能エネルギーや電力取引量の増大に備えるための数理モデルも構築

東京大学 生産技術研究所の合原 一幸 教授は、ドイツおよびイギリスと国際共同研究を行い、北アメリカ、ヨーロッパおよび日本の電力網で観測された周波数時間変動のビッグデータを用いて、その変動の統計的特性を解析しました。その結果、従来想定されていた正規分布(ガウス分布)よりも大きな周波数変動を伴う非正規分布特性を示すことを明らかにし、その数理モデルを構築しました。また、再生可能エネルギーや電力取引の導入が、このような大きな周波数変動の要因となり得ることが明らかになりました。
今後日本では、再生可能エネルギーや電力取引が増えることが予想されています。日本の電力網を安定性や最適性を考慮しながら効率的に制御・運用していく上で、本成果は重要な基礎的知見を提供するものと期待されます。