最新の研究
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花火鑑賞スポットの穴場を探せ!―建物詳細数値地図データを用いた視認性評価技術―
花火鑑賞スポットの穴場を探せ!―建物詳細数値地図データを用いた視認性評価技術―

夏の風物詩として存在感の大きなものに,都市部での花火大会が挙げられる.都市部で打ち上げられる花火を観賞するにあたって,周囲の建物群の影響は無視できないものであり,これらの高層な建物群によって,視界に届くはずの花火が遮蔽されてしまうのである.ガイドブック等では,「花火の見える名所」などといった触れ込みで観光スポットが紹介されることも多いが,真に花火が良好に見えるかについては,実際に現地に赴き,自らの目で花火が見える様子を確認するより他はないのが現状である.そこで本研究では,建物による遮断と観測位置などを厳密に考慮した上で,視界にとらえられる花火の量を定量的に評価した.図は,各建物の屋上から花火の鑑賞したとき,全形のうちどの程度の割合が視界にとらえられるか,その「可視率」を計算したものである.本研究は,打ち上げ花火というエンターテインメント性の部分が大きい景観を扱ったが,種々の視対象へと幅広く応用できる.地震による火災避難時の煙視認性や,避難指示版の適切な配置計画など,防災分野への適用も今後目指す.

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