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  【詳細】

金属の塑性変形抵抗の測定とデータ集の作成

本所では、1960年代に国産第1号の高速圧縮実験機を製作。その後約10年の間に、実用金属の大半を占める鉄系金属材料49種類、非鉄系金属材料21種類の塑性変形抵抗を、1200℃までの温度、100/sまでの変形速度の範囲で詳細に測定した。その測定結果は、データ集として編纂し、東京大学生産技術研究所研究報告として刊行。さらに、鉄系金属材料の塑性変形抵抗は、温度・ひずみ速度・炭素当量などを考慮した塑性変形抵抗一般式の形にまとめている。
この塑性変形抵抗データ集とこれを基にした塑性変形抵抗一般式は、わが国の塑性加工技術の発展、とりわけ圧延加工技術の発展に多大な寄与を果たした。また、40年あまりを経た現在でも、金属加工機械や工具の設計、そのための金属加工シミュレーションなどに活用されており、1/1000mm単位の高い精度で金属製品を製造するために大きく貢献している。

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[研究者プロフィール]

萌芽期
     
  鈴木 弘 (Hiromu Suzuki) (1912年〜2009年)
  開発時の職位:本所第2部教授
  最終職位:本所所長
  受賞など:紫綬褒章(1977年)、日本学士院賞(1984年)、勲二等旭日重光賞(1985年)、文化功労者(1986年)、学士院会員(1996年)
     
  橋爪 伸 (Shin Hashizume) (1928年生)
  開発時の職位:本所第2部講師
  所外の主な職歴:(株)日立製作所技師長
  受賞など:大河内記念技術賞(1979年)、日本塑性加工学会功労賞(1996年)
     
展開期
     
  市原 幸典 ・ 中島 聡 ・ 志田 茂
     
     
現 職(駒場キャンパス)
     
  柳本 潤(本所機械・生体系部門教授)
  = 高温・高速変形加工時の内部組織変化および変形抵抗変化、鉄系・非鉄系金属材料の固液共存加工

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高速圧縮実験機

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ドロップハンマー式圧縮実験機

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荷重と変位の測定方法
 
 
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