4. エネルギー貯蔵型光触媒

酸化チタン光触媒は、紫外光を吸収して、そのエネルギーで酸化・還元反応を駆動します。汚れを分解したり、殺菌したりできるコーティング材料として実用化されています。

しかし、夜間など光のあたらない間は機能しないという欠点もあります。私たちは光触媒を、エネルギーを貯蔵する能力をもつ材料と組み合わせ、一部の機能を夜間も維持させることに成功しました。


エネルギー貯蔵型光触媒(模式図)

光触媒に水酸化ニッケルなどを組み合わせたものは、酸化エネルギーを貯蔵できます (Langmuir 2005)。貯蔵したエネルギーによって、ホルムアルデヒドなど一部の有害物質を夜間も除去できます。

図
酸化エネルギー貯蔵型光触媒

光触媒に酸化タングステンなどを組み合わせたものは、還元エネルギーを貯蔵できます (Chem Mater 2001, Langmuir 2002)。貯蔵したエネルギーによって、金属の錆を防ぐ効果や、ある程度の抗菌性を夜間も維持できます。



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