その他のバイオセンサー |
その他のバイオセンサーとして、以下のようなものを研究対象としています(各々独立のテーマとは限らず、相互に関連しています)。
- 活性阻害型バイオセンサー
食品中、体内、大気中に含まれる有害物質の測定を目的としています。
- 酵素ペルオキシダーゼやチロシナーゼを用いるバイオセンサー
食品や空気中に含まれる有害物質や、河川の水に含まれる環境ホルモンなどの測定を目的としています。
- 電気化学活性ポリマーを用いるバイオセンサー
酵素と電極との間の電子のやり取りをポリマーに行わせることにより、優れたバイオセンサーを作ることを目的としています。
最近では特に、酵素自身にポリマーを合成させ、効率の良い電子授受をめざす「セルフワイヤリング法」の開発を行っています。
- 酵素モデル物質を利用したバイオセンサー
天然の酵素にはない特性、機能の発現を目指しています。
次のような特徴があります。
・酵素より小さいので、電極と直接電子授受が容易。
・酵素より構造が単純なので、安定性が高い。
・酵素より活性は低いが、多く固定化することによって解決できる場合もある。
・酵素より選択性が低いが、逆に多重情報取得型バイオセンサーに利用すれば、複数の基質の同時定量なども可能になる。
・活性制御など、酵素にはない機能を持たせることが可能である。
- 細胞を利用したバイオセンサー
化学的な刺激に対する細胞の応答を計測するセンサーの開発をめざしています。毒性物質などの検出のほか、新規物質などの危険性または薬効性の評価を目的としており、将来的には、食品添加物、遺伝子組み換え食品、シックハウス症原因物質、医薬品などのスクリーニングに応用できる可能性があります。