平成25年度有機化学I(反応化学既修者対象,2年冬学期前半 月・金3限)

準教科書的書籍:ウォーレン「有機化学」(東京化学同人)本講義で扱うのは上巻の2,3,4,7,8,11,16,18章。
大きな主題は”酸と塩基””有機化合物の構造決定””立体化学”の3つ。
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本年度の講義・試験は終了しました。

11/18 立体化学(ウォーレン18章)について引き続き解説した。前年度の試験の資料を配布し,内容について解説した。命名法の概要について解説した。
ウォーレン18章から抜粋の演習問題の模範解答を配布した。
置換シクロヘキサンの立体配置ならびに立体配座に関するquizを行った。
11/15 立体化学(ウォーレン16章)について引き続き解説し,さらに立体配座解析(ウォーレン18章)について解説した。
ウォーレン16章から抜粋の演習問題の模範解答を配布した。
Haworth式,Fischer式,主鎖をzig-zag表記した構造式の相互関係に関するquizを行った。
11/11 立体化学について解説した。(ウォーレン16章)
ウォーレン11章から抜粋の演習問題の模範解答を配布し,その一部について解説した。
化合物の1H NMRのスペクトルの概形の予測に関するquizを行った。
11/8 1H NMRによる有機化合物の構造決定について解説した。(ウォーレン11章)
ウォーレン7,8章から抜粋の演習問題の一部について解説した。解答例はこちら
置換アニリンの酸性の比較とR効果に基づく理由づけに関するquizを行った。正答率36%。正答ではないが共鳴構造が書けているもの33%。
11/5 酸・塩基についての解説の続きを行った。キーワードは置換基効果。(ウォーレン8章)
ウォーレン7章から抜粋の演習問題2について解説した。
アミンの酸性ならびに塩基性に関するquizを行った。酸性を比較する問題の正答率69%。塩基性を比較する問題の正答率28%。
11/1 酸・塩基についての解説を行った。(ウォーレン8章)
命名法に関するプリントを配布した。演習問題の模範解答はこちら
非ベンゼノイド芳香族化合物に関するquizを行った。正答率58%。
10/28 芳香族化合物ならびに芳香族性について解説した。(ウォーレン7章)
エステルの分子構造に関するquizを行った。正答率37%。
10/25 共役・共鳴の導入としてアリル系とそれに類する共役系について解説した。(ウォーレン7章)
ウォーレン4章から抜粋の演習問題について解説した。
C-Cl結合の結合長と結合エネルギーならびにテフロンの性質に関するquizを行った。前半の正答率80%。
10/21 結合長,結合エネルギー,双極子モーメント,分極率,分子間力について解説した。(ウォーレン4章関連)
10/18 有機化合物の構造決定の続き(主として13C NMR)について解説した。(ウォーレン3章)
ウォーレン3章から抜粋の演習問題について解説した。
10/11 13C NMR, IR, MSによる有機化合物の構造決定について解説した。(ウォーレン3章)
ウォーレン2章から抜粋の演習問題について解説した。
10/7 講義開始時点での有機化学の理解度を調査する目的でquizを行った。正答は講義時間中に解説した。講評はこちら
官能基名や頻出の略称の確認を行った。(ウォーレン2章)


【参考】有機化学関連の有用なサイト

1) 有機化合物命名法に関して
有機化学 plus on web (PDF, 33 pages)。このサイトは命名以外にもスペクトルの説明(含・演習),小テストなどもあって,初学者にはかなりよい。
http://pub.maruzen.co.jp/book_magazine/yuki/web/
Wikipedia IUPAC命名法
http://ja.wikipedia.org/wiki/IUPAC%E5%91%BD%E5%90%8D%E6%B3%95

2) 有機化合物のpKa一覧
Bordwell pKa table
http://www.chem.wisc.edu/areas/reich/pkatable/index.htm

3) 芳香族化合物などの電子分布(静電ポテンシャル)図
Phil Baran lab’s HP
http://www.scripps.edu/baran/heterocycles/
の中から“•Patrick Lam's Electrostatic Potential Maps”を選ぶ

4) 分子軌道計算(主として半経験的分子軌道法)
winmoster(最初だけ登録必要。学生は無料)
http://winmostar.com/jp/
Avogadro(英語)
http://avogadro.openmolecules.net/wiki/Main_Page

5) 分子モデル表示
rasmol (英語)
http://www.bernstein-plus-sons.com/software/rasmol/

6) 構造式描画
Chemsketch(英語)
http://www.acdlabs.com/resources/freeware/chemsketch/

7) タンパク質構造データベース
Protein data bank
http://www.rcsb.org/pdb/home/home.do

8) 化学データベース(学内のみ)
Scifinder 
https://scifinder.cas.org/
詳しくは東大図書館のHPに情報あり
http://www.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/manual/SFS/sfw_usreg.html

9) 有機化合物のスペクトルデータベース
ただいろいろな化合物のスペクトルを見るだけでも大変勉強になります。
http://sdbs.riodb.aist.go.jp/sdbs/cgi-bin/cre_index.cgi?lang=jp

10) スペクトルによる有機化合物同定の演習
UCLAのサイトですが,英語できなくても大丈夫です。
http://www.chem.ucla.edu/~webspectra/

上記は一例で,他にもいろいろあります。Web上で検索してみるとよいでしょう。

[番外編](有機)化学にまつわる最新情報など
化学者のつぶやき 
http://www.chem-station.com/blog/

最後に:
有機化学はひとに教わるものではありません。自分で会得するものです。教科書の読破(できれば原書)と自ら手を動かすこと,これがなによりの勉強法です。


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