軽金属の半溶融加工と組織制御


 金属溶湯から、鋳造材を作ることなく、連続的に製品を製造するプロセスが近年盛んに
研究されている。このような連続製造プロセスにおいては、成形・加工工程に到達する前
行程での金属素材の性状(微細化・均質化・等軸晶化)が最終の製品性状に重要な影響を
およぼすことが一般に知られている。

 金属溶湯を冷却しつつ攪拌し、生成する樹枝状晶組織を破砕し、固相結晶粒と液相成分
とが均一・微細かつ等方的に分散したいわゆる半凝固処理金属素材を製造する方法として
は、これまで、(a) Flemingsらによって提案されたレオキャスト法(機械攪拌法)、
(b) Winterらによって提案された電磁攪拌法があり、それぞれ実験室的あるいは半量産的
規模での研究が行われている。しかし、レオキャスト法では、高固相率の処理材の製造が
困難であり、高融点金属については工具材料として適切なものが見当たらないこと、電磁
攪拌法では、同様に高固相率の処理材の製造が困難であり、また製造装置が大型化するこ
と、などが指摘されている。

 ここでは、上述の半凝固処理金属素材製造の問題点を解決すべく、木内らによって新た
に開発されたせん断冷却ロール法(SCR:Shearing-Coling-Rolling)により、実用アルミ
ニウム合金を対象とした半凝固処理金属素材の製造を試み、製品の内部組織や機械的特性
などについて調査した結果を示す。



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