【第131研究委員会】
高圧水素燃料容器の最適設計に関する研究委員会 


【第130研究委員会】
水素の精密分析に関する研究会 


【第130研究委員会】

水素の精密分析に関する研究会

●講 師
関場大一郎氏 (東京大学物性研究所)
●タイトル
格子歪による金属表面の電子状態変化と化学反応
●要旨
近年外部から応力を加えるなどして金属に格子歪を誘起すると、金属表面の化学反応
性が著しく変化することが分かってきた。外部からの作用がない場合でも、クラスター
のように微小な構造物内部では自発的に格子の歪が生じる。これは原子配位数がバル
クに比べて小さくなったことによる不安定性を原子間距離を小さくすることによって
補おうとするからである。我々はその基礎研究としてCu(100)表面上に局所的な圧縮
応力場を作り出し、そこで表面の電子状態がどのように変化するか角度分解光電子分
光法で直接観察した。



●講 師
高木光司郎 氏 (富山大学 理学部)
●タイトル
エチレン分子の原子核スピン異性体の分離と変換                
●要旨
エチレン分子(C2H4)は分子構造がD2hの対称性を持ち、4種の原子核スピン異性体Ag,B1g,B2u,B3uを持つ。このうちの一種(B2u)を光誘起ドリフトの方法で濃縮し、それが他の異性体へ変換する早さγを、予備的な値ではあるが、求めた。原子核スピン異性体の変換速度はごく少数の分子でしか測定されていないが、これまでの研究は2種の異性体(オルトとパラ)を持つ分子に限られていた。本研究は4種の異性体を持つ分子の最初の研究である。今回は当研究の目的を述べ、光誘起ドリフトの方法と気体中での変換のメカニズムについての理論を紹介し、その後、私達の実験方法と実験結果についてお話しする。


●講 師
芦原 聡氏 (東京大学生産技術研究所 志村研究室 助手)
●タイトル
水の高速振動分光に関する研究
●要旨
水の特異な性質は、水素結合を介した水分子同士の複雑な相互作用に起因していると
言われているが、その相互作用についてはまだ未知の部分が多い。超短光パルスレー
ザーを利用した高速分光法によれば、水分子の高速な振動緩和など、分子の相互作用
を反映した動的な情報が得られる。本講演では自身の実験結果とともに、この分野の
最近の進展を紹介する。

●講 師 
松下 貢 氏 中央大学 理工学部            
●議 題
バクテリアのコロニー形成−実験とモデル化
要旨:生き物の集団的な振舞いを問題にするとき、構成する個体の主な特徴は増殖と運動であろう。
これはいろんな動物の集りから人間による都市形成に到るまで、共通しているように思われる。
ここでは容易に実験できる例としてバクテリアを取り上げ、この二つの特徴が織りなす多彩なコロニー・パターンの形成機構を議論してみる。
我々のこれまでの研究によると、自然界にごく普通に生存する枯草菌について、環境条件として寒天培地中に仕込んだ栄養の濃度と培地の固さの2つの量を変えただけでコロニー・パターンが様々に変化することが見出された。例えば、自己相似フラクタルや同心円状パターンなどである。興味深いのは、これらのパターンのいくつかは物理化学系でもしばしば見られ、普遍的パターンの存在を示唆する。他方で、環境条件の違いでこのように多彩にコロニー・パターンを変えることは、普通には単細胞の典型例と言われているバクテリアの多細胞的生存戦略を暗示しているようにも思われる。また、これまでに提案されたコロニー形成のモデルを紹介し、実験の立場から現在どこが問題かを批判的に議論してみたい。  


【第131研究委員会】
高圧水素燃料容器の最適設計に関する研究委員会

平成16年度 第2回会合

●日 時 
平成17年1月19日(水)15:00〜17:00
●議 題
1.講演
「将来型ロケットにおける液体水素タンクの複合材料化について」
独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
総合技術研究本部 先進複合材評価技術開発センター 
森野美樹 氏 
2.今後の委員会活動について
3.機械学会2005年度年次大会における企画について


平成16年度 第1回

●日 時 
平成16年7月13日(火)15:00〜17:00
●議 題
1.講演 川原正言氏 「FW成形による軽量高強度容器の開発とその水素貯蔵への応用」
2.高圧水素容器例示基準に関する動向


高圧水素燃料容器の最適設計に関する研究委員会設立説明会
 
               東京大学生産技術研究所 吉川 暢宏
 
 燃料電池自動車とその周辺機器に関する設計製造技術が、現在注目を集めております。その中でも特に、高圧燃料容器に関する法規整備は直近の課題とされ、天然ガス自動車用高圧燃料容器に対する例示基準を基に検討が進められております。その過程で明らかになったのは、設計と製造に必要な基本データの欠如でありました。

 これは、天然ガス自動車容器についても従来から指摘されていた点であり、その課題を根本的に克服するためには、組織を超えた協力体制と、情報の集約が必要であると考えられます。

 以上の状況を鑑み、情報を共有する場を提供し、今後の高圧燃料容器開発の課題と解決策を検討する機会を得るため、本年度、財団法人生産技術研究奨励会の支援を受けて、「高圧水素燃料容器の最適設計に関する研究委員会」の設立を計画しております。

その設立のための説明会を下記の予定で開催いたします。研究委員会への参加を御判断いただくための説明会でありますので、特段の義務はありません。皆様、奮って御参加いただけますようお願い申し上げます。


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