研究活動

1. 主要な研究施設


特殊研究施設

地震環境創成シミュレータ(3軸6自由度振動台)

XYZの直交3軸に加え,ピッチ・ロール・ヨーの回転運動が可能な動電式の多目的振動試験装置.多自由度振動制御解析システムF2と組み合わせて使用することにより実環境における振動データを忠実に再現することが可能.線形性に優れた大振幅の動電式加振機を用い,他に類を見ない高精度な3軸6自由度の振動を再現.軸受けに静圧球面軸受けを使用し回転角制御を実施(回転運動再現可能).多軸・多点制御装置としてF2を用い各軸間の干渉を補償.制御系の遅れ時間を補償また台上応答に即応した目標信号補正を行う予測制御機能を有し利用者がプログラミングすることで修正が可能.

(人間・社会部門 小長井研)

力制御型動的破壊実験システム(1軸1自由度振動台)

X方向1軸加振が可能な動電式の振動試験装置.単体での使用の他に3軸6自由度振動台の制御装置と連動して使用することにより同位相および逆位相で加振可能である(なお並列設置する場合は3軸6自由度振動台のX軸に並行に設置し床に既に開けられている穴位置に合わせてボルト固定して使用すること).実験時に本体と供試体の間に力センサーを設置することで供試体の動きによって設置面に対する力が観測でき,これをリアルタイムにフィードバックしながら実際の供試体と加振面との相互作用を考慮した計算を行いながら制御をかけることが可能.デジタル方式の振動制御システムF2を使用することにより,目標実測波形を高精度に再現可能.

(人間・社会部門 小長井研)

材料・材質評価センター

装置の概要:材料の力学特性を評価するための試験装置を設置している.基本的材料試験を行う,25tf,10tfの油圧疲労試験機,10tf,5tf,100kgfの万能試験機,5tfクリープ試験機,ビッカース硬さ試験機,特殊試験を行うX線CT付き万能試験機,SEM付き高温疲労試験機,2軸油圧式疲労試験機を有する.また,測定機器として,3次元形状測定装置,光学式変位計,デジタル超音波探傷器,AE計測装置,レーザー顕微鏡,レーザーエクステンソメーター,ファイバーオプティックセンサーシステム,デジタル動ひずみ測定器,レーザー変位計を保有している.

(情報・システム部門 吉川研)

東京大学生産技術研究所海洋工学水槽

長さ50m,幅10m,深さ5mの水槽に曳引電車,方向波造波機,潮流発生装置,送風装置を備えており,さらに5mから0mの水深まで自由に変更できる仮底を有しており,各種の海洋工学の実験に対応できる.

(情報・システム部門 木下研,海中工学研究センター 林(昌)研,人間・社会部門 北澤研)

風路付造波回流水槽

長さ25m,幅1.8m,水深1m(最大水深2.0m)のに回流発生,造波,風生成機能を備え,潮流力,波力,風荷重など海洋における環境外力の模擬が可能にした水平式回流水槽である.様々な環境外力下での船舶,海中ロボット,海中線状構造物,メガ−フロートのような大型浮体構造物の挙動観測を行う.

(情報・システム部門 木下研,海中工学研究センター 林(昌)研)

三次元空間運動体模擬装置

自動車,鉄道車両,移動ロボットなどの走行,運動,動揺などを模擬し,これらの運動力学,運動制御,動揺制御,ドライバ・乗客などの人間とのインターフェイスの研究に用いる装置である.3画面の映像装置と電動アクチュエータによる6自由度のモーション装置を含み,体感が得られるドライビングシミュレータ,乗り心地評価シミュレータとしても機能する.全長3200mm,移動量は並進方向±250mm,ロール方向±20deg,ピッチ方向±18deg,ヨー方向±15deg,可搬重量2000kg,最大加速度並進方向0.8g,回転方向140deg/s2 である.

(人間・社会部門 須田研)

走行実験装置

ガイドウエィを有する鉄道車両などの走行実験施設であり,スケールモデル車両を管理された条件で走行試験を実施できるプラットフォームである.1/10スケールの模型車両走行試験,軌道・路面と走行車輪の相互作用に関する試験を実施している.軌道総延長約20mであり,直線9.3m,半径3.3mの曲線区間6.9mを含み,カントや緩和逓減倍率が可変である点が特徴である.軌道不整の敷設,最大速度3m/sのガンドリロボットによる車両の駆動が可能である.本装置により軌道条件をパラメータとした試験,脱線安全性などの危険を伴う試験,アクティブ制御手法の確立など,実車両では困難な試験に対して有効である.

(人間・社会部門 須田研)

地震による構造物破壊機構解析設備

地震に対する地盤・構造物系の応答, 特に構造物の破壊機構を解明するための, 総合的な設備である. 約300 mの間隔の3次元アレイに超高密度の3次元アレイによる地盤の地震動観測は, 局地的条件を含めて, 地震波動の伝播, 地盤の歪等, 地盤の詳細な挙動を明らかにし, 構造物に対する地震入力の資料を得ることを目的としている. 中小地震により被害が生ずるようあらかじめ設計され, 地盤上に構築された鉄筋コンクリート構造ならびに鋼構造の構造物弱小モデルは, 構造物の自然地震によって生ずる破壊の過程を実測し, その破壊機構を解明しようとするものである. 観測塔は搭状構造物の地震応答, 構造物基盤と地盤との間の土圧等, 相互作用ならびに免震装置の実地震時の応答等, 多目的に使用されている. これらの観測を主目的として, 約600点の測定量を動的に同時に計測, 記録する装置を備えている. 鉛直ならびに水平の2次元振動台, および動的破壊実験の可能なアクチュエータシステム(載荷最高速度1m/秒)は, 破壊過程を実験的に検討するためのものである. 地震観測設備は, 常に所定の加速度レベルの地震動で作動するように設定されている.

(情報・システム部門 藤田 隆史研, 大井研 / 人間・社会部門 小長井研, 中埜研, 山崎研,古関研, 川口研)

動的現象観測解析施設

都市・土木・建築構造物の動的静的挙動を把握するための設備である. 3軸6自由度振動台, 1軸1次元振動台, 200tアムスラー試験機, 駒場IIキャンパス内地震観測施設等により成り立っている.

(情報・システム部門 藤田 隆史研, 大井研 / 人間・社会部門 小長井研, 中埜研, 都井研, 山崎研, 川口研)

高温高速多段圧縮実験装置

高温変形加工時の変形抵抗,内部組織変化を計測する装置であり,ひずみ速度100までの,8段圧縮実験を行うことができる.

(情報・システム部門 柳本研)

高圧空気源

各種熱機関の研究・評価を行う上で,必要となる高圧空気を供給するための設備で,吸入空気量55.8m3/分,吐出圧力7kg/cm2,吐出温度約40℃である.なお,出口冷却器を通さず,圧縮機出口から直接高圧高温の空気を利用することもできる.6,600Vの高圧電源で駆動される2段式スクリュー圧縮機である.この高圧空気源は低騒音で圧縮空気中に油の混入,空気脈動がなく,広範囲の実験が行えるようにしてある.

(人間・社会部門 吉識研,人間・社会部門 加藤(千)研)

熱原動機装置

熱原動機の性能評価及び熱原動機内部の流れを評価するための設備で,構成は動力計・制御盤・操作計測盤となっている.動力計は,両軸に熱原動機が取りつけ可能で,最大吸収動力は185kW,最大駆動動力は130kW,最高回転数は4,000rpmである.速度制御とトルク制御のどちらも可能で,速度制御精度は0.1%FS以下,トルク制御精度は0.2%FS以下である.安全のため,制御室を別地しており,遠隔操作,監視が可能となっている.

(人間・社会部門 吉識研,人間・社会部門 加藤(千)研)

低騒音風洞試験設備

ファンやダクトから発生する騒音をほぼ完全に消音した小型・低乱風洞と騒音計測用の無響室とからなる計測設備であり,対象とする物体周りの流れと発生騒音との同時計測が可能である.風洞のテストセクションは,高さ500mm×幅500mm×長さ1750mmであり,暗騒音レベルは風速40m/sにおいて56dB(A)以下に抑えられている.

(人間・社会部門 加藤(千)研)

分散数値シミュレーションコンピュータ設備

本装置は並列計算サーバ(SGI社Origin2000 32CPU/16GB)を中心に構成されたもので大規模なメモリ容量を要する数値シミュレーションコードを比較的容易かつ高速に実行可能であることに特徴がある.乱流のシミュレーションと流れの設計(TSFD)研究グループにおける流体関連数値シミュレーションプログラムコード開発,検証計算の多くをこの設備上で行っている.

(情報・システム部門 谷口研,人間・社会部門 加藤(信)研,加藤(千)研,情報・システム部門 半場研,大島研,都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 大岡研)

3次元雷放電・電荷位置標定システム

雷放電に伴って発生するVHF帯およびMF帯の電磁波放射源の, 雷雲内における3次元的位置,および雷放電により変化した雲内の電荷量とその3次元的位置, 極性を知ることを目的としたシステムである. 0.1マイクロ秒の精度で時刻同期され, 5〜10kmおきに配置した8局でVHF帯とMF帯の電磁波の到達時間差, および準静的電界の雷放電に伴う変化量を測定し, オフラインで処理を行う. 観測局のネットワーク上空の半径約10 km以内で生じる雷放電が観測対象となる. 現在は, 冬にも雷活動が活発な福井平野で通年運用を行っている.

(人間・社会部門 石井研)

半導体超薄膜ヘテロ構造作成分子線エピタキシー装置

エレクトロニクス材料として重要なGaAs, AlAs, InAsなどの半導体超薄膜とその関連ナノ構造を成長させるための装置である. 1979年に稼働開始の第1世代機に続き, 1983年から, 第2世代機が活躍している. いずれも, 超高真空中に置かれた結晶基板の清浄化と加熱のための部品および各種の分子線発生用部品を備えており, 例えばGaとAsを供給することで毎秒0.1ないし1ナノメートル程度の速度でGaAsなどの成長が可能である. 第2号機(Mark-II)は8個の分子線源を持ち, 10−11 Torrまで排気可能な改良機である. 結晶表面の構造評価用に反射電子回折装置が設けられている. 既に4000枚以上の各種のナノ結晶構造が作られており, 超薄チャネル構造を持つ超高速トランジスタ, 量子超薄を用いた赤外線検出機, 量子井戸を用いた半導体レーザ, 量子細線や量子箱構造などの電子物性の研究と新素子応用に活用されている.

(物質・生命部門 榊研)

温度可変高真空走査プローブ顕微鏡装置

本装置は,120Kから600Kの間で温度可変の試料ステージを持ち,走査トンネル顕微鏡,原子間力顕微鏡,ケルビンプローブフォース顕微鏡など様々なモードでの計測が可能なシステムである.本装置によって,量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで評価することができ,またその温度特性の計測を通じて量子ナノ構造の電子的特性を明らかにすることができる.

(物質・生命部門 高橋研,榊研)

極低温強磁場走査トンネル顕微鏡装置

本装置は,液体ヘリウムを利用して2Kから200Kの間で試料室の温度を制御することができる走査トンネル顕微鏡システムであり,また超伝導磁石によって最大10Tの強磁場を印加しながら計測を行うことも可能である.本装置によって,熱雑音の影響を取り除きながら量子ナノ構造の表面形状・電子状態をナノメートルスケールで計測することができ,またその強磁場中での振る舞いから量子ナノ構造の諸物性の評価が行える.

(物質・生命部門 高橋研,榊研)

生体分子構造解析装置

本装置は,二重収束質量分析計,イメージングプレート型X線構造解析装置,分子モデリングシステムなどで構成される装置であり,複雑な構造を持つ生体分子の正確な分子量やその立体構造などを明らかにすることができる.

(物質・生命部門 荒木研)

イオン・電子マルチビーム三次元分析装置

本装置は,試料及び目的に応じた微小領域での三次元分析を実現するものである.一次ビーム源として2本のガリウム収束イオンビーム(FIB)と1本の電子ビーム(EB)を備えている.1本のFIBはshave-off走査による断面加工用で,任意位置に分析断面を削り出すことで,三次元分析時の深さ方向のスケールを正確に定義できる.もう1本のFIBとEBはそれぞれ,飛行時間型質量分析器,円筒鏡型分析器を検出器として,飛行時間型二次イオン質量分析法,オージェ電子分光法による分析断面のマッピングを可能にする.

(情報・システム部門 尾張研)

反応性ガス支援高速・精密微細加工システム

本装置は反応性ガスとマイクロビームを同時に照射することで,エッチングの高速化と加工断面の精密仕上げを実現するものである.高速化にはガリウム収束イオンビームによる反応性ガス支援イオンビームエッチング(CAIBE),精密仕上げには電子ビームによる電子衝撃脱離(ESD)をそれぞれ用いる.反応性ガスには塩素及びハロゲン系化合物を使用する.効果的なガス排出のため,5つのターボ分子ポンプとロータリーポンプを持つ.四重極型質量分析器は,高速化の測定及びCAIBE,ESD現象の解明に関する知見の取得に用いる.

(情報・システム部門 尾張研)

ナノスケール二次イオン質量分析装置

本装置は細く絞った一次イオンビームで試料をスパッタし,放出された二次イオンの質量分析を行うことにより,微小領域の元素分析を高感度で行うものである.ガリウム液体金属イオン源から放出された一次イオンは試料上で直径数十nm以下に収束される.二次イオンはMattauch-Herzog型二重収束質量分析器で質量分析され,120チャンネル並列検出系で検出される.二次イオン質量スペクトル測定の他,試料の二次電子像,全二次イオン像,元素分布像の観察も可能である.

(情報・システム部門 尾張研)

光電子スペクトロホログラフィー装置

X線光電子回折(XPED)法は,光電子の放出角度依存性や入射エネルギー依存性などから,表面・界面を含めた固体表層原子構造を化学状態別に知ることのできる手法である.我々はこの手法をさらに進めた光電子スペクトロホログラフィー法を提案し,その測定装置・手法の開発を同時に行ってきた.この手法では数種の励起X線の特長を活かすことにより,表面・界面などの構造・状態を3次元的に原子レベルで明らかにできる.この装置を使うことにより超薄膜系の構造や状態を明らかにできる.

(情報・システム部門 尾張研)

電子ビーム溶解装置

本装置は,10-4 hPa以下での圧力下でクリーンなエネルギーである電子ビームを用いて,これまで溶解が困難であった高融点金属およびセラミックなどの材料を溶融,凝固することができる真空溶解炉である.制御性の良い電子ビームを熱源にしているため,溶解速度,溶解温度の調節が容易である. LEYBOLD-HERAEUS製電子ビーム溶解装置ES/1/1/6は,真空排気系,真空溶解用チャンバー,試料供給装置,インゴット引抜き装置,電子ビームガン,高圧電源および制御系から構成されている.出力は8 kW,加速電圧は10 kVである.電子ビームガン内で加速した電子を,集束,偏向した後水冷の銅製るつぼ(φ60 mm)に放射することにより試料を溶解する.電子ビームガン内にオリフィスおよび小型のターボ分子ポンプ(TMP50:50 l/sec)を取り付け,チャンバーの圧力より常に低く保っている.チャンバー内は,別のターボ分子ポンプ(TMP1000:1000 l/sec)によって排気され,溶解中においても10 -5 hPa〜10 -6 hPaに保たれている.チャンバーに取り付けた垂直フィーダー,水平フィーダーにより高真空中で試料を供給することができ,インゴットリトラクションによって最大φ30×150 mmのインゴットを作成することが可能である.また,ストロボスコープ付のビュウポートがあり溶解状況を観測することもできる.

(人間・社会部門 前田研)

大型電子ビーム真空溶解装置

本装置は,最大出力400 kWの規模を持つ大型特殊電子ビーム溶解装置である.高融点の材料および活性な材料の再溶解,精製に適した装置である.シリサイド,アルミナイドなどの金属間化合物の溶解製造と太陽電池用シリコンの精製に使用している.

(人間・社会部門 前田研)

プラズマアーク溶解装置

直流のアーク放電により発生したプラズマアーク(10,000 K)の溶解装置で,融点の高い金属を均一に溶解できる移行型プラズマアーク溶解装置である.陰極にはタングステン,陽極には銅つるぼを用いてある.るつぼは水冷されており,るつぼからの汚染は起こらない.トーチは機械制御による昇降機能,旋回機能を持っており,溶解中においてもトーチの高さ,旋回半径および旋回速度を調節して,試料に均等にアークを噴射することが可能である.雰囲気はアルゴンガスで置換し,60 kPa一定,最大出力30 kW,アルゴン流量250 cm3/secである.真空排気にはロータリーポンプ(SV25; 25 m3/hrおよびD65; 65 m3)を使用している.装置には温水器が接続されておりベーキングを行うことができる.また,水冷銅るつぼをインゴット引抜き装置に交換すると,最大φ40×150 mmのインゴットを作成でき,チャンバーには試料の供給,添加を行うための水平フィーダーが取り付けてある.

(人間・社会部門 前田研)

酸素窒素同時分析装置

本装置(LECO社製TC-436AR)は,インパルス加熱溶解により試料を溶解し,酸素は赤外線吸収方式,窒素は熱伝導度方式によって同時に分析する装置である.分析範囲は,酸素0〜20 %,窒素0〜50 %,感度は0.1 ppm,分析精度は±2 ppmまたは含有量の±2 %である.装置はメジャーメントユニットと,ファーネスとから構成されている.

(人間・社会部門 前田研)

炭素硫黄同時分析装置

本装置(LECO社製CS-400)は高周波加熱法により試料を溶解し,赤外線吸収方式により炭素と硫黄を同時に分析する装置である.分析範囲は,炭素0.0002〜3.5 %,硫黄0.0002〜0.35 %,感度は1 ppm,分析精度は炭素±1 %,硫黄±2 %である.装置はメジャーメントユニットと,ファーネスとから構成されている.

(人間・社会部門 前田研)

水素分析装置

本装置(LECO社製RH-402)は高周波加熱法により試料を溶解し,熱伝導方式により水素を分析する装置である.分析範囲は1〜2000 ppm,感度は0.001 ppm,分析精度は±0.2 ppmまたは含有量の±0.2 %である.装置はメジャーメントユニットと,ファーネスとから構成されている.

(人間・社会部門 前田研)

フーリエ変換赤外分光器(FT-IR)

本装置(日本電子社製JIR-100)は,分子に電磁波を照射すると,分子によって固有の振動数の電磁波を吸収して,エネルギー順位間で遷移が起こることを利用した装置である.KBr錠剤法を使った粉末や,CO2といったガスの同定に使用する.光源にはグローバー光源,干渉計はマイケルソン型干渉計を用いており,ダブルビーム方式により,試料を参照試料と同時に測定することができる.スペクトルの波数量域10,000〜10 cm-1,波数確度±0.01 cm-1以下,スペクトル分解能0.07 cm-1以下,スペクトル縦軸確度±0.05 %以下,スペクトル感度±0.02 % 以下である.装置は,分光器部と,データ処理部から構成されている.

(人間・社会部門 前田研)

高速自動分析型ICP発光分析装置

本装置(セイコー電子工業製SPS4000)は,測定元素,波長を自由に選択できるシーケンシャル型ICP発光分析装置である.また,真空型分光器を装備しているため,S,P,Alといった真空紫外領域の波長を測定できる.測定には,定性分析,定量分析を行うことができ,より正確な定量分析を行うために内標準法を使うこともできる.装置は,分光器部と,コンピュータ部から構成されており,プラズマの点灯,消灯はコンピュータにより自動制御されている.

(人間・社会部門 前田研)

走査電子顕微鏡(SEM)

本装置(日本電子社製LSM-5600LV)は,加速電圧0.5〜30 kVをかけて,その反射電子像,二次電子像を観察する装置である.また,低真空にすることにより,非伝導性試料でも無蒸着で観察することができる.分解能は,低真空モードで4.5 nm,高真空モードで 3.5 nm,倍率は18×300,000 の間で136段である.像の種類は二次電子像と,反射電子像として,組成像,凹凸像,立体像の3種類がある.さらに,本装置にはEDS(エネルギー分散型X線分析装置: JED-2200)が付属しており,元素分析も可能となっている.

(人間・社会部門 前田研)

高温質量分析装置

真空チャンバー内でクヌーセンセル内の試料を加熱し,蒸発した物質を四重極型質量分析装置を用いて定量する装置である.通常のクヌーセンセル・質量分析装置とは異なり,試料を2つ同時に挿入することが可能であり,それにより,片方のセルに参照物質として蒸気圧既知の物質,もう片方に蒸気圧未知の試料を入れ,両者を順次測定することにより,極めて精度の高いデータを得ることが可能である.加熱源には5 kWモリブデン製ヒーターを使用し,室温から1200 ℃程度までの温度範囲で測定が可能である.

(人間・社会部門 前田研)

超高温質量分析装置

本装置は主に高温酸化物融体の熱力学的測定を目的として開発された.加熱源には真空チャンバ内に設置したTa線抵抗炉を用い,室温から1600 ℃までの温度範囲で測定が可能である.蒸気種の測定にはLEYBOLD INFICON社の四重極質量分析計を用い,質量数200の分子までの測定が可能である.通常のクヌーセンセル質量分析装置とは異なり,複数の試料を同時に測定することができる.参照物質と蒸気圧未知の物質とを同時に測定し,両者を比較することで極めて精度の高い測定が可能である.

(人間・社会部門 前田研)

単結晶X線構造解析装置

化合物の単結晶(径0.1-1.0 mm程度)に照射した単色X線ビームの回折パターンに基づいて, 正確な化合物の構造を決定する. 当研究室の理学電機製RASA-7RではMo回転対陰極を用いており, 通常の結晶なら測定と計算すべてを含めて1〜3日で, 原子間の距離を10−1 pm, 結合角を10−2 degの桁まで決定できる.部局 生産技術研究所最終更新者 溝部 裕司

(物質・生命部門 溝部研)

活性金属を取り扱うための各種装置

加熱装置付グローブボックス(計2台),雰囲気制御電気炉(計3台)等により水蒸気および酸素濃度を1ppm以下に雰囲気下でナトリウム,カリウム,カルシウムなど化学的に極めて活性な金属を加工・処理することができる.チタンやニオブなどの活性金属粉末の各種処理も可能である.

(人間・社会部門 岡部研)

VSM

10Tから10Tまでの間で磁場を印加できる超伝導マグネットを用いたVSMである.また,この超伝導マグネットはヘリウムフリーでこれは世界でも珍しい.また,温度は3Kから1000Kまで変えることが出来る.その他に,同じ温度範囲で磁場中電気抵抗,ホール効果,交流帯磁率も測定できる.

(物質・生命部門 小田研)

高磁場中メスバウアー分光装置

本装置ではメスバウアースペクトルを0から5Tまでの磁場中で,4.2Kから室温までの温度域で測定可能である.また,内部転換電子を測定することにより表面のメスバウアー効果を測定することが可能である.

(物質・生命部門 小田研)

酸化物薄膜作製用イオンビームスパッタ装置

本装置はアルゴンイオンでメタルターゲットをスパッタしてメタル原子/イオンを基板上へ跳ばし,同時に基板に酸素ガンから酸素原子/イオンをスパッタして基板上で金属の酸化反応を進行させる装置である.また,ターゲットは面内回転するようになっていて,複数の金属ターゲットを装着でき,複合金属酸化物の作製が可能である.

(物質・生命部門 小田研)

環境無音風洞

風環境,大気拡散,都市温熱といった様々な環境問題に対応し,それぞれの現象を的確に再現し解明することを目的としています.本装置の特徴は,大気拡散や温熱環境問題に対応するため気流冷却装置,温度成層装置,床面温度調整装置を使用して風洞気流の温度が任意に制御できること,騒音問題などに対応するため通常の風洞よりもコーナーの多いクランク型風路,低騒音型送風機,風路内消音装置により風路内の騒音が非常に低く設定されていることです.測定部断面は2.2m×1.8m,測定胴長さ16.5m,風速範囲0.2〜20m/sで,内装型トラバース装置,ターンテーブルを備えている.

(人間・社会部門 加藤(信)研,都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 大岡研)

人工気象室

本装置は建物内の湿気移動,揮発性化学物質等の移動,拡散現象を解析するための恒温恒湿室であり,その室内にHEPAフィルターおよび化学フィルターにより空気中の塵埃や揮発性化学物質濃度を大幅に低減したクリーンチャンバーを備える.恒温恒湿室は10m×6m×6mであり,温度の制御範囲は15℃〜40℃,湿度の制御範囲は20%〜80%である.クリーンチャンバーは床吹出天井吸込のclass100仕様の整流型である.大きさは6m×10.5m×4mであり,温度の制御範囲は15℃〜40℃,湿度の制御範囲は20%〜80%である.

(人間・社会部門 加藤(信)研,情報・システム部門 半場研,人間・社会部門 加藤(千)研,情報・システム部門 谷口研,情報・システム部門 大島研,都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 大岡研)

極限環境試験室

本装置は,建築物や様々な工業製品の低温や恒温の極限気象条件での性能を検討するための恒温室である.恒温室は6.75m×4.25m×3.0mであり,温度の制御範囲は−30℃〜40℃である.

(人間・社会部門 加藤(信)研,都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 大岡研)

音響実験室

音響実験室は4π無響室,2π無響室,残響室,模型実験室およびデータ処理室から成る.4π無響室(有効容積7.0 m×7.0 m×7.0 m,浮構造,内壁80 cm厚吸音楔),2π無響室(有効容積4.0 m×6.9 m×7.6 m,浮構造,内壁30cm厚多層式吸音材)では,各種音響計測器の校正,反射・回折測定,聴感実験などを行う.また模型実験室は各種の音響模型実験を行うためのスペースで,建築音響,交通騒音などに関する実験を行っている.データ処理室には各種スペクトル分析器,音響インテンシティ計測システム,音響計測器校正システムなどが設置され,音響実験室のすべての実験装置からのデータを処理する.

(人間・社会部門 橘研,計測技術開発センター 坂本研)

水の平衡装置つき質量分析装置

水循環を知る自然のトレーサとして,水の安定同位体比はその空間的経路を知る重要な手がかりとなる.当該装置はこの目的のため1cc程度の液体水のサンプルを装置取り付け後は,自動的に水素と酸素の安定同位体比を測定するシステムである.本年度は酸素の測定精度で世界5位という快挙をなしとげた.

(人間・社会部門 虫明研,人間・社会部門 沖研)

地震による構造物破壊機構解析設備

地震に対する地盤・構造物系の応答,特に構造物の破壊機構を解明するための,総合的な設備である.約300mの間隔の3次元アレイに超高密度の3次元アレイによる地盤の地震動観測は,局地的条件を含めて,地震波動の伝播,地盤の歪等,地盤の詳細な挙動を明らかにし,構造物に対する地震入力の資料を得ることを目的としている.中小地震により被害が生ずるようあらかじめ設計され,地盤上に構築された鉄筋コンクリート構造ならびに鋼構造の構造物弱小モデルは,構造物の自然地震によって生ずる破壊の過程を実測し,その破壊機構を解明しようとするものである.観測塔は搭状構造物の地震応答,構造物基盤と地盤との間の土圧等,相互作用ならびに免震装置の実地震時の応答等,多目的に使用されている.これらの観測を主目的として,約600点の測定量を動的に同時に計測,記録する装置を備えている.鉛直ならびに水平の2次元振動台,および水平2方向の,動的破壊実験の可能なアクチュエータシステム(載荷最高速度1m/秒)は,破壊過程を実験的に検討するためのものである.地震観測設備は,常に所定の加速度レベルの地震動で作動するように設定されている.

(情報・システム部門 大井研)

地盤材料用高容量・高精度載荷装置

容量50 tonfと10 tonfの二組の載荷装置を用いて, 直径30 cm高さ60 cmの砂礫等の大型供試体の三軸試験, 及び圧縮強度が10 MPaを超える軟岩の三軸試験をそれぞれ実施している. 特に, 後者の載荷装置は, 非常に低速の載荷を変位制御または荷重制御で実施でき, かつ任意の載荷状態において測定軸変位量に拘わらず1μmの振幅で繰返し載荷が行える特長を有している. さらに, これらの装置では, 3方向の主応力の大きさを独立に制御する三主応力制御試験も実施可能である.

(人間・社会部門 古関研)

なし


(材料界面マイクロ工学研究センター 香川研)

大深度海底機械機能試験装置

深海底の高圧力環境下で,油浸機械などの装置類,耐圧殻,通信ケーブルなどがどのように挙動するか,あるいは試作された機器類が十分な機能を発揮しうるかを試験・研究する装置.内径Φ525mm内のり高さ1200mmの大型筒と内径Φ300mm内のり高さ1000mmの小型筒よりなり,大洋底最深部の水圧に相当する1200気圧に加圧することができ,計測用の貫通コネクタが蓋に取りつけられている.試験圧力はシーケンシャルにプレプログラミングでき,繰り返しを含む任意の圧力・時間設定ができる.大型筒には耐圧容器に格納されたTVカメラを装着でき,高圧環境下での試験体の挙動を視覚的に観測でき,圧力,温度,時間データも画像に記録できる.また,外部と光ファイバーケーブルでデータの受け渡しが可能である.

(海中工学研究センター 浦研)

水中ロボット試験水槽

水中ロボットの研究開発には3次元運動制御ができる水槽が欠かせない.本水槽は,水中ロボットの研究・開発ならびに超音波を利用した制御,センシング,データ伝送等のためにD棟1階に設置された水中試験環境設備である.縦7m横7m深さ8.7mの箱形で,壁面からの超音波の反射レベルを小さくするために側壁4面には吸音材およびゴム材,底面には海底の反射特性に相当するゴム材が装着してある.地下の大空間側には800Φの観測窓が2箇所設けてあり,水中のロボットの挙動を観察できる.さらに,ロボットの空間位置を水槽側とロボット双方で検出するために,水槽内上下4隅に計8個のトランスジューサを配置したLBL測位システムを設置している.付帯設備としては,地下大空間内のロボット整備場から専用テルハが引き込まれ着水・揚収に供している.また,自動循環浄化装置で常に透明度の高い水質を維持できる.

(海中工学研究センター 浦研,海中工学研究センター 浅田研,海中工学研究センター バール研)

先端量子デバイス(E棟1階シリコン系クリーンルーム)

半導体マイクロマシニング装置一式およびクリーンルーム

(マイクロメカトロニクス国際研究センター 藤田(博)研,物質・生命部門 平本研,マイクロメカトロニクス国際研究センター 年吉研)

電子線ナノ解析装置

走査型電子顕微鏡,走査型プローブ顕微鏡等を複合化した装置で,SEM像を見ながら3次元構造物の計測が可能である.

(マイクロメカトロニクス国際研究センター 川勝研)

実構造物力学特性解析装置

本装置は, 実構造物レベルのコンクリート供試体(例:床版など)に対して, 実現象で想定される荷重をかけ, これによって生じる破壊のメカニズムおよび破壊時期を調べるために用いられる.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

アルカリ骨材反応診断装置

本装置は偏光顕微鏡, X線解析装置, イオンクロマトグラフおよび分光光度計により構成されており, アルカリ骨材反応を生ずる可能性のある鉱物の検出や反応の進行過程の判定を行うために用いられる.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

コンクリート構造物力学特性診断装置

本装置は電気油圧式疲労試験器, アコースティックエミッション(AE)計測装置, 超音波伝播速度測定器および動弾性係数測定器により構成されており, 繰り返し荷重による残余寿命の推定およびクラックの発生に伴う組織の劣化度を調べるために用いられる.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

腐食因子透過性診断装置

本装置は, コンクリート中への腐食因子の透過性をコアサンプルを用いて診断するもので, コンクリートの細孔径の解析ならびに酸素・塩酸イオンの拡散過程を調査するために用いられる.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

セメント硬化体健全度診断装置

本装置は走査電子顕微鏡, 示差熱分析装置, およびコンクリート用粒度, 硬度測定装置より構成されており, コンクリート構造物中のセメント硬化体がどの程度劣化・変質しているかを調査し, コンクリートとしての健全度を評価するために用いられる.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

コンクリート構造物の劣化機構解析装置

本装置は電子線マイクロアナライザー, コンクリート劣化促進試験槽, 凍結融解試験槽,サブミクロン分級機および画像解析装置より構成されており, 腐食因子などがコンクリート中へ浸透した場合などにおいて, どのような劣化がまたどのように劣化していくかを解析するために用いられる.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

吹付けコンクリート用模擬トンネル

吹付けコンクリートの施工実験を実施するための模擬トンネルで,半径約4. 5m,長さ18mの設備である.千葉実験所に設置されており,民間等との共同研究で使用している.予定では平成9年度より5年間にわたり使用する予定である.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 魚本研)

人工衛星データ受信/処理装置

人工衛星に搭載された地球観測センサNOAA/AVHRRおよびTERRA/MODISからの画像データを受信/処理する装置で,生産技術研究所(駒場)とタイ・バンコクのアジア工科大学院(AIT:生産技術研究所と研究協力協定を締結)に設置されており,東アジアの環境・災害状況を準実時間で観測する.観測データは,リモートセンシングデータ解析システムにより処理し,植生分布,土地被覆分布などの環境・災害に関する各種主題図を作成する.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 安岡研,安岡・柴崎・虫明・沖研究室)

地震による構造物破壊機構解析設備

地震に対する地盤・構造物系の応答,特に構造物の破壊機構を解明するための,総合的な設備である.約300mの間隔の3次元アレイならびに超高密度の3次元アレイによる地盤の地震動観測は,局地的条件も含めて,地震波動の伝播,地盤の歪等,地盤の詳細な挙動を明らかにし,構造物に対する地震入力の資料を得ることを目的としている.中小地震により被害が生ずるようあらかじめ設計され,地盤上に築造された鉄筋コンクリート構造ならびに鋼構造の構造物弱小モデルは,構造物の自然地震によって生ずる破壊の過程を実測し,その破壊機構を解明しようとするものである.観測塔は塔状構造物の地震応答,構造物基盤と地盤との間の土圧等,相互作用ならびに免震装置の実地震時の応答等,多目的に使用されている.これらの観測を主目的として,約600点の測定量を動的に同時的に計測,記録する装置を備えている.鉛直ならびに水平の2次元振動台,および水平2方向の,動的破壊実験の可能な耐力性・アクチュエータシステムは,破壊過程を実験的に検討するためのものである.地震観測設備は,常に所定の加速度レベルの地震動で作動するよう,設定されている.

(都市基盤安全工学国際研究センター(ICUS/INCEDE) 目黒研)

なし

なし

(ナノエレクトロニクス連携研究センター 菅原研)

MBE・SPM複合装置

量子ドット構造の作製には原子レベルでの均一性が要求され,成長初期過程をその場観察する評価手法は必要不可欠である.現在,すでに電子線や光などを用いる手法が実用化され,広く使われている.しかし,これら従来の手法では,実空間を原子レベルで評価することはできない.そこで,原子レベルの均一性を有する量子ドット構造の形成技術基盤の確立に向けた条件探索を行うために,原子レベルでの実空間結晶成長過程の観察・評価等を可能とするMBEとSPMを完全合併した本装置が必要となる.

(ナノエレクトロニクス連携研究センター 塚本研)