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両面ゲートIGBTにて62%のスイッチング損失低減に成功
両面ゲートIGBTにて62%のスイッチング損失低減に成功

シリコンIGBTはパワートランジスタの一種で、家電製品や自動車、鉄道、産業機器等に広く用いられています。電力変換効率をより向上させるため、電流密度が大きく損失の小さなパワートランジスタが強く求められています。更屋 拓哉 助手、平本 俊郎 教授らの研究グループは、IGBTのMOSゲート部を従来のシリコン基板の表面のみではなく、基板の裏面にも設けた「両面ゲートIGBT」を両面リソグラフィ技術を用いて世界で初めて試作し、従来のIGBTと比較してスイッチング損失が62%低減することを実証しました。シリコンIGBTの更なる進化の可能性を示す成果であり、パワーエレクトロニクスの効率改善、ひいては増大を続ける電力需要の抑制に貢献することが期待されます。