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第13回ESIシンポジウム「カーボンニュートラルに向けた家庭部門CO2排出実態統計調査の活用」

 本シンポジウムは、7月1日(木)にエネルギー・資源学会「家庭部門のCO2排出実態統計調査利用研究会」との共催でオンラインにて行われた。家庭部門のエネルギー環境政策に関する専門家が集まり、政府の一般統計調査である「家庭部門のCO2排出実態統計調査」の約1万件/年の調査結果を活用した研究成果の紹介が行われた。この調査データは、世帯、住宅、暮らし方、機器の保有などの情報と電力、ガス、灯油、ガソリン等のエネルギー消費量データがセットになって提供される貴重なものである。自動車や機器の使われ方の分析、機械学習によるデータ分析方法、データの視覚化など、活用のためのヒントを様々な視点から提供することができた。その後、2050年に向けて、家庭部門で何を目指すべきか、何ができるのか、というパネルディスカッションが行われた。人々の生活は、都市と地方、温暖地と寒冷地で大きく異なり、取り組むべき対策が異なる。2050年カーボンニュートラルに向けて、多様性を考慮しつつ、信頼しうるデータに基づき的確な対策を検討し、早期に実行に移していく必要がある。聴講者のアンケートでは、パネルディスカッションが短かったという声も多かったため、また機会を作り、議論を重ねていきたい。

(エネルギーシステムインテグレーション社会連携研究部門 特任教授 岩船 由美子)

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電力中央研究所 エネルギーイノベーション創発センター 上野 剛 氏の講演「GIS による統計データの可視化と地域レベルのエネルギー消費量の推定」より家庭CO2データを用いた地域毎の熱源別利用率の推定

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電力中央研究所 社会経済研究所 西尾 健一郎 氏の講演「機械学習とモデル解釈手法のSHAPを用いた光熱費の分析」より家庭用光熱費の差異をもたらす要因分析結果

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