東京大学生産技術研究所は、昭和17年に開学した第二工学部を転換して、昭和24年（1949年）５月31日に設立され、平成21年には創立60周年を迎えることとなりました。
60年にわたるこれまでの歴史において、本所のキャンパスは、設立時の千葉市弥生町から昭和37年に都心の麻布新龍土町に移転し、さらに平成13年に現在の駒場リサーチキャンパスへ移転して参りました。
また、平成16年には、東京大学の国立大学法人への移行に伴い、組織体制にも大きな変革を迎えつつあります。現在、生産技術研究所は、大学に附置された研究所としては日本最大の規模であり、工学研究のフロンティアを担う拠点研究所としての評価を、世界的にも確かなものにしております。
「真の技術立国確立を目指して、基礎研究から出発して画期的新技術の開発に結実する体制を根着かせる」という設立時に掲げた理想の下で、絶え間なく時代のさきがけとなる研究成果を社会に発信し、卓越した人材を輩出して参りましたことは、諸先輩をはじめとする関係各位のご尽力とご支援の賜物であります。創立60周年の節目にあたり、関係各位に深く感謝の意を表する次第であります。
本所の今後のさらなる発展を期して、ここに次の記念事業を計画いたしました。事業の完成には資金を含め、課題が山積しておりますが、一同、本所の次の60年の展望を拓くべく、その実現に努力する所存でございます。
何卒この事業の趣旨にご賛同頂くとともに、記念事業へのご協力とご寄付を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
